アイドルオタクと恋愛(誰かを好きで仕方なくて、でも報われなくて心が切り裂かれそうなあなたに)

アイドルオタクって"人を好きになる力"に長けている人種だと思う。『好き』を自分の中で大きく大きくできる才能を持ち、誰かを好きでいることで、自分をももっと好きになれる、そんなHappyな私たち。

会社の忘年会で言われた。"よくもまあ他人にエネルギーを注げるよね、羨ましい"。
半分呆れられていた気もするけど、きっとこれは長所なのだ。私の人生は少なくとも、アイドルに限らず、誰かへの好き、憧れや信頼や尊敬という気持ちを中心に、エネルギッシュに進んでいる。



だけど、と最近思う。

私たち、"好きになる力" と一緒に、
"ちゃんと傷つく力"も備えていないといけないのではないか?

最近熱愛が発覚したキンプリ高橋海人くんへのアンチコメントに対する、霜降り明星粗品さんの動画を少しだけ見た。

たかがファン、という言葉に、第三者から見たらそりゃそうだよなぁ、でもそうじゃないんだよなぁ、と胸が痛くなる。
ただ、粗品さんはあくまでもご本人へ誹謗中傷を行う一部のファンに向けて言いたいのであって、心の中でぐっと憤りや切なさを堪えている、もっと多く存在するはずのティアラの皆さんに向けてでは、きっとない。

別に粗品さんの肩を持ちたいわけではなくって、真正面からちゃんと傷つくことができた人、誰かにぶつけずグッと堪えて頑張っている人…がこの言葉を受け止める必要はない、
と言いたいのだ。

だって誰かのことを好きであることは傷つく可能性といつだって隣り合わせだし、誰かのことを信じて応援することは裏切られる可能性と隣り合わせだから。
辛いのは当たり前。スルーなんてできない。
でも、それをマイナスなエネルギーとして他人に向けない人は偉い。本当に偉い。



私はキンプリの本格的なファンというわけではなく事情もよくわからないので、ここからは一般的な話として。

アイドルとファンだろうが、というか実際の恋愛だろうが、悲しいかな結局"好き"の量が大きい側が、めちゃくちゃに弱く脆いのだ。たとえ相手が"大事に思っているよ"と伝えてくれたとしても、そこに大きく大きく自分の中で膨らませた愛を勝手に乗せてしまうことは好きになる側の驕りでしかない。


多くの人にとってこれはすごく目を背けたい事実だから、実際目の当たりにするとパニックになる。
↓その時の私がこちら


その覚悟を持て、というのは難しい話なんだけれど、やっぱ、ちゃんと傷つこう、そんな自分を認めようよ、と伝えたいです。
全ての、誰かが好きで仕方なくて、でもそれが報われなさそうで心が切り裂かれそうな皆さんに。



かくいう私も、実はプライベートでちょっと色々ありまして。傷ついたり、多分逆に傷つけたりもしました。多分。
その気持ちが怒りや恨みやマイナスな感情にならないように、余計に誰かを傷つけたり周りに迷惑をかけたりしないように、じっと自分の感情を見つめながらこのnoteを書いています。

私みたいに大きすぎる『好き』を軸に人生を邁進していると、夢も恋もそれが報われないとわかると一気に辛い。心にぽっかり穴が空いたような、世界からそっぽ向かれたような、そんな大袈裟な気持ちにもなりやすいです。
でも、そもそも何かを好きであること自体が尊くて幸せなこと。報われないという感情は、自分の中の『好き』と照らし合わせたときの相対的な解釈であり、現実的にはただの結果なんだよな、と自分に言い聞かせてみたりしている。

そしてね、オタクはすぐにわかりやすくて手触りが良くてキラキラした『好き』ばかり追いかけるけれど、本当の愛はもっとめんどくさくて複雑な日常プロセスの中にあるんだということも肝に銘じておかなくてはいけない。
骨が折れる仕事を通して私が誰かに伝えられる愛もあれば、叱られるありがたさの愛もある。それを忘れて、世界がどうのこうのとか思っちゃだめなんだ。本来は。


改めて、全ての、誰かが好きで仕方なくて、でもそれが報われなさそうで心が切り裂かれそうな、そんな皆さんに。

人を好きになる力で力強く人生を前に進めながら、ちゃんと傷つく繊細で優しい心を抱えながら、楽しく生きていきましょう。
その繊細で優しい心は、自分を見つめる冷静な力でしっかりと守ってあげましょう。
誰かに余計な傷をつけられないように、自分が誰かを傷つける側にもまわってしまわないように。
それでも、自分のままで生きていけるように。

↑だが情熱はあるで海人くんに興味を持ち、この動画で本当にすごい人だな、と思いました。私と同じような流れの新規ファンが多いだろうから、この件があまりマイナスにならないといいな。

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