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この世界の好きなとこ。折られても折れない十字架の祈り

この記事は2020年のブログ記事をnoteに転載したものです。

バルト三国は他国に占領された期間が長い。

リトアニアは、ナチスに占領され、ソ連に占領され。苦渋の日々を過ごしてきた。街は資本主義に飲まれつつあるようにも見えるけど、廃墟も多く雰囲気は明るくはない。

この街にはどんな未来が待ち受けるのだろう。

泊まったアパートの中庭にいた猫。毛がふわふわで太っているように見えてガリガリだった。

今日の目的地はかなり田舎。リトアニアの首都ヴィリニュスから電車で1時間かけてシャウレイという街へ。

シャウレイの街で食べたツエペリナイ。地元民しかいない大衆食堂にて。美味い。ピンクのスープは酸っぱかった。

シャウレイの街から路線バスで揺られること30分。何もないバス停で降りて、また30分歩く。

十字架の丘

ここには何もない。十字架が数え切れないほど突き立てられているほかには。

占領され苦しい日々を過ごしたリトアニアの人々は、十字架を立てて解放の祈りを捧げた。占領者が何度も更地に戻しても、どこからともなく十字架がまた立てられたのだという。

苦しみや恨みがつのる息苦しい土地かと思ったが、思ったよりも雰囲気は柔らかかった。祈りは空気を浄化するようなところもあるのかもしれない。

近所にはこじんまりとしたお土産屋もあり、十字架を買って立てることもできる。

チェーンが切れて落ちたシンボル。ミサンガのように役目を果たしたのだろうか。

曇空は白黒写真との相性が良い。

うつろな目をした彫刻。少し不気味だ。

鳥と十字架と畑。

正直ヴィリニュスからは遠く、十字架の丘だけを観光するのはそれほどオススメできない。でも高野山や熊野のようなパワースポットが好きな人なら一見の価値はあるかもしれない。

僕個人的には行けてすごく良かった。

バルト三国を周遊する人ならヴィリニュスとリガの間に訪れることもできる。でも荷物があると邪魔なので、リガかヴィリニュスから往復する方がいいかもしれない。


読んでくださって、本当にありがとうございました。