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ペルージャの歩き方:美術、歴史、建築、自然が魅力の古都

日本からのイタリア旅行というと、大体、ローマ、フィレンツェ、ヴェネツィア、ミラノ、ちょっと冒険してナポリといった大都市が候補に上がる。

華やかな大都市の陰に隠れて目立たないペルージャであるが、その都市の起源はとても古く、12世紀には自治都市として都市文化が花開いた。

そのために、街には中世の街並みがの残り、また少し高い丘の上にあるため、風景も美しい。

ここではペルージャへのアクセス方法および、主要な名所とお得な美術館のチケットを紹介したい。

まず、アクセス方法

ペルージャ駅には、イタロー(italo)は通っておらず、トレニイタリア(trenitalia)の電車のみの発着となっている。

1. ローマからペルージャへ。

1-1. Flixbus(フリックスバス)を使う方法。

ヨーロッパ各都市を走るフリックスバスは安価で旅行者の味方である。


ペルージャ・ローマ間は、早朝から深夜まで便が毎日10本近くある上に、所要時間は直通で大体2時間15分、値段は、4.99ユーロから(平均して9.99ユーロくらい)とかなりリーズナブル。

ところが注意したいのは、ローマ・ティブルティーナ駅を出た全てのフリックスバスは、ペルージャ駅に停まるのではなく、ペルージャ駅から少し離れたウンブリア広場(Piazzale Umbria)に停まる。

ペルージャ駅前で下車したい場合は、行き先がフォンティヴェッジェ駅(Fontivegge F. S.)となっている便を選択したい。

フリックスバス(Flixbus)のサイト

1-2. トレニタリア(Trenitalia)を使う方法。

ローマ・ペルージャ間は、直通の電車が走っており、値段も大体13ユーロから、所要時間も2時間半と便利である。

ところが、トレニタリアで注意したいのは、乗る便によって所要時間が3時間を超えたり、同じ区間なのに値段が30ユーロ近くになったりするため、よく値段と時間を確認して購入したい。

なお、ローマはティブルティーナ駅・テルミニ駅両方の駅から、ペルージャ駅行きの列車が運行中である。

トレニタリア(trenitalia)のサイト


2. フィレンツェからペルージャへ。

2-1.Flixbus(フリックスバス)を使う方法。

フィレンツェ・ペルージャ間のフリックスバスも毎日10本以上、早朝から深夜まで運行している上に、所要時間は1時間50分から、値段は7.9ユーロからとかなりお得。

ペルージャのバスの到着地は、ローマの場合と同じであるが、フィレンツェの場合、フィレンツェ市内に2つのバスの出発地がある。

一つの目の出発地、モンテルオーゴ(Piazzale Monteluogo)は、一応サンタ・マリア・ノヴェッラ駅近くではあるが、サンタ・マリア・ノヴェッラ駅自体が大きいため、時間に余裕を持って出発地に向かいたい。

もう一つの出発地コスタンツァ邸(Villa Costanza)は、フィレンツェの市街地から離れたところにあるため、旅行者にはアクセスが難しい。


モンテルオーゴから出発するバスのチケットを購入した方が良いかもしれない。

2-2. トレニタリア(Trenitalia)を使う方法。

トレニタリアの場合、フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラからペルージャの駅まで所要時間は大体1時間半から2時間、運賃は、15ユーロから。

こちらもローマの場合と同じように、時間帯によっては30ユーロ近くになるため、うまく時間の調整をして切符を買おう。


2. ミラノからペルージャへ。

2-1.Flixbus(フリックスバス)を使う方法。

ミラノ・ペルージャ間は、毎日十数本、早朝から深夜まで便があるものの、所要時間はなんと6-7時間、値段は16〜30ユーロほど。

値段は安いが、日本の夜行バスと同じ感覚だと思った方が良いかもしれない。

ちなみに、ミラノからはサン・ドナート駅(San Donato)やランプニャーノ(Lampugnano)からフリックスバスの出発地となっている。

2-2. トレニタリア(Trenitalia)を使う方法。

ここで残念なお知らせである、

トレニタリアのミラノ・ペルージャ直通便を使うと、所要時間4時間、値段は大体40-50ユーロと一気に跳ね上がる。

たまに、20-30ユーロ代のチケットを見つけても所要時間6-7時間とバスと大して変わらない。

筆者がお勧めするミラノから最もリーズナブルにミラノからペルージャにアクセスする方法は...

ミラノ発フィレンツェ行きのフリックスバスを検索、3時間で大体9,99ユーロ(7,99ユーロの時もあり)の便でフィレンツェへ。

フィレンツェからペルージャにtrenitalia(13ユーロ前後)に向かうというものである。

乗り換えの手間はあるが、この方法が今の所一番便利である。

イタリアの公共交通機関は、日本のように値段が定まっているわけではなく、便の時間帯や購入する日時によって値段がまちまちである。

便利でお得なチケットを探すのは大変であるが、たまにグーグルマップの経路検索結果にも上がってこないようなお得なルートを探せるととても楽しい。


次は、市街地へのアクセス方法である。

標高400m以上のところに城壁に囲まれた市街地があるペルージャ。

ペルージャの駅はこの丘の下にあるため、当然そこにアクセスするには公共交通機関が必要になる。

一度筆者は、早朝にペルージャに着いた際に、ペルージャの駅から市街地まで歩いた。

グーグルマップには、徒歩33分と書いてあったので、行けると思ったのが大間違いだった。

一週間分の荷物や本、パソコンを抱えて急勾配の道をひたすら歩いたのだが、誇張でもなんでもなく心臓が破れるかと思った。

荷物がなかったらハードな運動で済んだかもしれないが、むやみに登ることはお勧めしない(車も通っている上に歩道がなく危険である)。

市街地に行く方法には、バスとミニメトロがあるが、筆者はミニメトロを使ったのでこちらを紹介する。

ペルージャの駅と市街地(Centro storico)を結ぶミニメトロは1回の運賃が1.5ユーロ(最初の刻印から70分間有効)。

10回券は、12.9ユーロ、1日券は、5.4ユーロ。

65歳以上の年配の方には割引もある。2.5分間隔で毎日7:00から21:00まで運行。

トンネルをくぐり、

町を見渡すことができる車内からの眺めは、旅の期待を膨らませてくれる。

ミニメトロのサイト


このように市街地に着いたら、お得な市内の美術館のカードを買いたい。

ペルージャには、ペルージャ都市美術館組合(Consorzio Perugia città museo)が発行している美術館の周遊カードがある。

ウンブリア国立絵画館両替商組合の間バルデスキ宮といった市内の10の施設が対象となっている。

そのカードの中で最もお得なのは、20ユーロの1年券であろう(ペルージャ在住の人は15ユーロ、4人までの家族は全員合わせて35ユーロ)。

これは、上記の10の美術館を発行した時から1年間の間、好きな時に、何回でも入場できるパスである。

例えばウンブリア国立絵画館の入場料だけでも8ユーロ、両替商組合の間も5ユーロ前後という値段なので、市内に数日間滞在する人は元が取れてしまうのであろう。

その他、ペルージャでの滞在日程が限られている人には、48時間、10のうち5つの美術館に入ることができる14ユーロのカードA(これは一つの施設につき1回限り、学生割、団体割あり)もある。

著者がウンブリア国立絵画館でチケットを購入する際に、何日か滞在する旨を伝えたら、「毎日来たっていいいのよ」とオフィスの人が20ユーロの1年券を勧めてくれた。

またこのチケットがあれば市内の幾つかのレストランで割引特典を受けることができる(サービスがあるレストラン一覧)。

史料調査や大学の先生に会うために出かけたペルージャであったが、十分に町や美術を堪能することができた。

チョコレートの町でもあるペルージャには、あのバーチで有名なペルジーナの工場もあるという。

↓大聖堂前にあるTuran Cafeにてカフェタイム。

次の訪問時には、(1年券あるし)勿論、美術館も行くけど、チョコレート工場の見学にも行きたいと思ったのであった。

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