見出し画像

【プログラミングよりGPU】NVIDIA の CEOによる GTC 基調講演を全部見たら衝撃的すぎた【生成AI革命】

NVIDIA の CEO である Jensen Huang による GTC 基調講演(約2時間)をすべて見たのでそのファーストインプレッションをお伝えします。なお、あくまで最初の印象なのでところどころ間違えがあるかもしれませんが、ご了承ください。

内容①:生成AI革命

この講演での第一印象。ずばり、この生成AI革命は「新しい産業」であることです。生成AI革命、産業革命の真っただ中において、NVIDIAのGPUがどれほど大きな役割を担っているかが強調されていました。様々な企業とのタイアップが次々に紹介され、会場は熱狂に包まれていました。
もはやAWSやAzureのAIもNVIDIAのGPUなしでは動きません。

内容②:Blackwell

Hopperにつぐ新しいアーキテクチャーBlackwell。この性能は驚異的で、8年で1000倍の進化を遂げたとか!!。ムーアの法則は半導体の集積率が10年で100倍になる計算だった旨の紹介もなされて、それとの対比が印象的でした。もう急激すぎる進化を遂げようとしています!

Blackwellは2つの半導体ダイをつなげて1枚の巨大なチップを作るような構成になるらしいです。NVLINKも5世代に進化し、より高速になるとのこと。

内容③:意外にエネルギー効率もいい

こうなってくると電力バカ食いのイメージがあるBlackwellですが、Hopperと比べて消費電力当たりの処理性能で25倍の処理ができるとのこと。

これ、めちゃくちゃ重要ですので最後にご紹介します。

内容④:産業への広がり

日産自動車での導入事例などは面白かったですね。自動車の車のカラー選定にAIが使われているとは知りませんでした。

各種製造業、物流業、造船業などNVIDIAのデジタルツイン技術はすそ野が次々に広がっているとのこと。ほんと、NVIDIAはうまくやりましたね。ここまで来るのに20年かかったということをファンCEOは強調していましたが、この進化がどこまで広がるかが楽しみです。

印象⑤:デジタルヒューマノイドへ

産業用ロボットやヒューマンロボットはかつて日本が得意そうだった分野ですが、どうやらNVIDIAのほうが完全に上を行くことになりそうです。

生成AIと融合させ、汎用人型ロボットを目指すGR00Tプロジェクト。すごいなんてもんじゃないです。もはや我々がマンガやテレビアニメで見ていた世界をNVIDIAは現実に変えようとしています。

感想:GPUの効率の良さ 

このようにNVIDIAのすごさが全面的に伝わってきた基調講演でした。消費電力当たりの処理性能でHopperの25倍の処理ができるBlackwellについてはかなり重要です。
日本のIT産業はとにかく減らすことしか考えないです。リスクをいかに減らすか。情報漏洩が起きないような対策をどうするか。新しいことをやるにしてもリスクをどう減らすか。だからChatGPT一つ満足に導入できない。こんなことばかりやっているからまったく成長しないのも理解できます。

しかし、NVIDIAの考えはまるで違いました。「効率が良くなるんだからもっと拡張できる」という考えが全面的に出ていました。
効率の良いGPUを作り、業務提携を拡大する→さらなるGPUの開発を拡大する。
そしてこのやり方はNVIDIAだけではないですね。生産性をあげて、更なる成長を続ける正の循環。気がつくと日本のお家芸と言われた自動車、ロボットなども危うくなるでしょうね。

感想②PythonよりもGPU?

Pythonについても少し触れられていました。しかし、もはや1からコードを書いて実装するというよりもAI同士の連携だったり、APIの活用が強調されていた点が印象的でした。

そうなんです!答えは簡単だった。それはとにかく大きなGPUを用意すること。GPUとGPUをNVLINKでつなぎ、AIスパコンを作れば膨大な生成AIの計算ができる。そのAIスパコンの納品先がOpenAIだったということが講演でも触れられていて、そこで鳥肌が立ちました。

Pythonをやる目的の一つとしてそういったAPIの実装をやるために学ぶことはあるかもしれません。それよりも個々のAIの特徴、GPUへ投資をする方がはるかに重要と言えるでしょう。

そして、日本もGPUや半導体への設備投資をしないとますます立ち遅れるな~と思いました。

しかし、いざ市販のGPUを買おうとしても円安のせいもあって結構お高いのが残念( ノД`)シクシク…。

StableDiffusionなどで活躍できるRTX 4090も30万越え…

私が使っているプロフェッショナル向けグラフィックボードRTX A4500もかつては10万円台~20万円台で買えたのですが、やはり30万円越えでした。

ちなみに、AIのみならずゲームもやりたいなら4090や4070をお勧めします。ただ、AIのみに使用したい場合はRTX Aシリーズのようなプロフェッショナルグラフィックボードをおススメします。4090の消費電力は1000wですが、A4500は200w。VRAMの差もそこまで大きくないことから、画像や動画の生成などには後者の方が適していると判断されます。

というわけでNVIDIAさん、性能が良いことは今回の講演でよく分かりましたので、もう少しグラボを安くしてください。!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?