見出し画像

[芥川賞]ChatGPTを駆使し受賞した件について【人とAIとの共生】

先日、芥川賞を受賞された九段理江さんの会見をネットのニュースで見ました。大変すばらしいことだと思います。
記事からそのまま引用します。

「今回の小説に関しては、だいぶAI、つまりチャットGPTのような生成AIを駆使して書いた小説でして、おそらく全体の5%くらいは生成AIの文章をそのまま使っているところがあるので。これからも利用しながら、かつ利用しながらも自分の創造性を発揮できるように、うまく付き合っていきたいと考えています」

「言葉による解決、あきらめたくない」芥川賞の九段理江さん会見 - 産経ニュース (sankei.com)

私はまだこの小説を読んでいません。その前提で申しますと、そもそもこの小説は生成AIが浸透した近未来を描いたものとのこと。その小説を書く際に生成AIを使ったという点は今回のテーマにピッタリだと思いました。

また、生成AIは人の判断や創造性を拡張する大きな機会になると思います。
これについては後ほど。

批判もある

これに対して「人が書いたものと言えるのか?」「どこまでが自分の作品か」といった異論がネット上で散見されました。
著作権や生成物の所有権といった問題はまさに議論が始まったばかり。現在のところは法的にはっきりしていませんが、こういった問題については大いに議論をしていくべきだと思います。

生成AIの進化は止まらない

とはいえ、生成AIの進化は今後も爆発的に続き、それを止めることは誰にもできないという現実をしっかり受け止める必要があります。

そのうえで私たちは生成AIとどう向き合うか、どうポジティブにAIを利用できるかを考えていく必要があります。

人とAIの共生について

実は最近たまたま、私はkindle本を出版しました。これはAIを始めて学ぶ人向けに書いたものになります。

基本的にはAIツールの使い方を紹介しているので、実際に読者はツールを操作しながら読んでいけばいいと思います。ただ、その裏では「人とAIとの共生」というテーマを扱っています。

これは何となく未来的で難しいテーマになりがちですが、この共生はすでに始まっています。少なくても既存のAIツールの進化はすさまじく、それらを使えば、人の創造性を拡張させ、作品を作ることも可能です。

産業革命はすでに起きている

過去に産業革命が起きたことで、人の労働環境は大きく変わりました。手作業や馬車の時代から、工場や蒸気機関による時代の変化はまさに「革命」でした。

もちろん労働集約的な働き方、大気汚染など産業革命がもたらした負の面はあります。実際に機械化に反対する人たちが機械打ちこわし運動(ラッタイト運動)などを行った歴史的経緯を考えると、生成AIに対する批判はまさに「現代の機械打ちこわし運動」とも言えます。

今は第四次産業革命と言われています。そして今回の革命はすでに起き始めていると言えます。そう考えると少し遅いくらいではありますが、いち早くこの革命に乗ってみたい今日この頃です。

というわけでじっくりと九段理江さんの本を読みたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?