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赤ちゃんってのはさ。

ずっと昔から思ってたことなんだけど、赤ちゃんを授かるのってすごく神秘的で大変なことだと思うのね。
こんなに科学なり医療なりが進んでも、やっぱり人間の子供を産めるのは人間のお母さんだけで、もちろんお父さんがいてこそ生まれるわけで。
本来なら神の所業だとさえ思っていたこともあった。

でも、そのうち女性が計画的に「今日は大丈夫な日だから」と彼氏を誘ってデキ婚のための既成事実にしたり、「産めるヒト」と「産めないヒト」の間で対立があったり、何なら家庭内の揉め事の一つの要因にもなる。

先天的・後天的・肉体的などの要因で、子供が欲しくてもできないヒト。
別に子供なんかいらないけど、遊びで付き合ってた恋人との間に子供ができちゃったので、仕方なく結婚したヒト。
結婚したいから妊娠を既成事実にして結婚のカードにするヒト。
他人にいちいち「子供はいいよ」「一人っ子はよくないよ」なんて言ってくるヒト。

いろいろいる。

でもさ。
本来赤ちゃんってのは、欲しい人が愛し合った相手との間に生まれる、いわゆる「愛の結晶」と呼ばれていたものであって、何かに利用するものじゃなかったはず。
将来自分が年を取った時に面倒を見てもらうとか、家業を継がせるとかって、それは産む方の勝手なエゴで。

母親の胎内から出たらもう、赤ちゃんとは言えども一つの別個体、別人格なんだから。
育てるのは産んだ両親の義務だし、いろいろ大変なこともあるだろうけど、それでも「無償の愛」で乗り越えられるのが、「我が子」という存在なはず。

自分が子供を持たない選択をしたのは、そこまでして「無償の愛」を差し出せるとは到底考えられなかったし、無責任なことはできないと考えたから。
性交しなければできないはずだし、万一妊娠がわかっても、早い段階で割り切れれば「医療行為」としての中絶は法的にも許されています。
でも、産んでから「こんなはずじゃなかった」「こんな子が欲しかったわけじゃない」なんて、それこそ子供みたいな理由で虐待したり、殺しちゃったりしたら、それは明らかに犯罪です。

子供が産めるということは、身体は大人だということ。
精神的に未熟であるなら、産むべきではないし、経済的にも不安があるなら待ったほうがいい。
あまつさえ、自分のエゴで産んで放置していい時だけ利用するなら、子育て分のお金を貯めて、ヘルパーさんでも雇ってください。

知人が40歳オーバーで子供を授かったと聞きました。
身体が弱いので、出産なんて経験したら母体が危ないほどの方なのですが、お金持ちでしたので何やら最先端の生殖医療を利用したそうです。
あまり詳しくは知らないが。
思うに、仮に40歳で出産しても、子供が成人したら自分は還暦。
それって出産や育児に何を求めているのかわかりません。

少なくとも、子供のことを考えるなら、私なら30歳までに出産します。
それまでに環境や経済状況が整わないなら、諦める。
だって、子供は自分のお人形じゃないから。
生まれた子にも自分の人生があって、それは自由に選べるもののはずなのに、親が高齢だとか、家が貧困だとかいう理由で不自由をさせたくない。
だから、親が元気で健康で、子供も元気で健康な子を産みたい。
それが無理なら、頭を切り替えた方がいい気がします。
お互いの幸せのために。

よく30〜40代くらいのご夫婦になると、「子供がいなかったらとっくに離婚してますよ(笑)」と言う人がいますが、あれって本音なんですかね?
私も実際、何名かに聞かされたことがありますが、結婚する時は相手のことがすごく好きで、「このヒトと生涯を添い遂げたい」と思って結婚したんじゃないのだろうか?
子供を理由に離婚するしないって、話が違うでしょ。

赤ちゃんって、いまだに私はみんなエイリアンみたいに見えるし、産婦人科の看護師さんはいちいち判別ついてすごいなぁって思うんですが、私は子供にはいまだに触れません。
10歳を越えたら、まだやっと撫でるくらいはできるかもですが。

そんな壊れやすく脆い生き物を、自分の生活基準の中心に据えたらいけないと思うんだ。
大人なら、自分の人生は自分で責任持とうよ。
そんで、子供が成長するのを見守ってあげましょう。

なんてあのヒト、出産したんだろうなぁ……???

「こんな私でよかったら……」なんて言いません。自分を卑下するのはやめました。素直によろしくですm(_ _)m