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「会社は学校じゃねぇんだよ」が最高だった

ネトフリで見つけた「会社は学校じゃねぇんだよ」がめちゃくちゃおもしろかった。

「仕事に熱狂するすべての若者に捧ぐ」
のメッセージが毎回冒頭に出るとおり、ベンチャーの起業成り上がり系ストーリー。

実話がベースになっているらしくて、脚色されてるとはいえ実際にいくつかの印象的なシーンは実際にあったことなのであろうからおもしろい。


2018年にこんなのやってたんだ。

舞台になったのは「サイファークリエイション」?
そんな会社あったっけかと思ったら「サイバーエージェント」だった。
有名かよ。

三浦翔平演じる社長と、早乙女太一演じる火高のバディー的な関係性が最高で、とくに火高さんの最強右腕感がヤバかった。

いて欲しい時に必ずいてくれる、時にはぶん殴ったり、怒鳴ったりしながらも必要な時に必要なことをちゃんと言ってくれる。

横道にそれそうになったら軌道修正してくれる、的確に冷静にアドバイスしてくれる、でも好きな人に対しての感情が入ると冷静になれなくて決断に支障が出ちゃう火高さん。

え?完璧か…?
ふだんは緻密で冷静沈着なのに、そんな人間ぽい魅力も出してこられたらもう好きだろ。
絶対好きになるだろ。

落ちてもへこんでも、これからも俺を支えろ!っていうブレずに俺様な三浦翔平に対し、「もちろん」って即答する火高さんもうずっと隣で支えて欲しい。(No.2が好き)

三浦翔平演じる藤村鉄平のぶっ飛んでる感も、もちろんこのドラマの柱なので欠かせない感じなんだけど、絶対これは火高さん好きな人の方が多いだろ!きっと!(個人的な趣味)


だってもう最初の会社員時代の「秀才No. 1営業マンでエース」っていうところからやばいよ、その設定。
はじめから優秀やん。逸材やん。

ねえ早乙女太一ってこんなに演技上手いんだ?
まちがいなく今作で一番心を抉り取られてるよ彼の演技。
終始目が離せなかったよ。
移入度が100%だよ。
もともと三浦翔平も好きなんだけど(だから見たんだけど)霞むくらい早乙女太一が素晴らしい。

わたしまともに早乙女太一の演技見るの初めてだな?
他のも見たくなったぞ。
なにに出ているんだ。


天才エンジニア役の柄本時生も良いんだよなあ。

「わたし定時で帰ります」の時もエンジニアの役やってたけど合うんだよなぁ。笑

「天才◯◯」の役がなぜかすごくハマる時生くん。


柄本ファミリーは佑くんも時生くんも出てたら作品に関わらず見るくらい好きなんだけど、存在だけで作品全体が名作になるからすごい。
芸能人一家の血筋がさすがすぎて、継承してくれてありがとうな気持ちになる。


終盤のビットラブがコケそうになってから持ち直すまでの流れ良かったなぁ〜、最高。


三浦翔平の好きなシーンといえば、いっぱいあるけど特に社長ならではの孤独を演じていたところがいちばん好きで。


周囲からみんながいなくなってしまったあとに、一人になった部屋で立ち尽くしてるシーン。

同僚の華子が亡くなったあと、人前では決して泣かずにお葬式ですら会社の話をして火高に殴られていたのに、一人になったら華子の写真を前にして感情を出して泣いてるシーン。

社長は孤独だ。
誰にも弱みを見せられない。
ずっと強くいなくちゃいけないし、どんなに悲しくても会社を止めることができない。
でも人間らしい感情を失くしてしまったわけじゃない。

そういう、起業家の孤独なところをものすごく迫って演じていてすごく良かった、めっちゃ泣いた。


あと、三浦翔平は感情の表現がすごく上手だなーと思う。
出さずに押し殺してても、セリフがなくても感情がよくわかるし、声の張り方とか、目の表情とかがすごく嘘くさくなくていい。
変な違和感がまるでない。


華があるし、社長はハマり役だ。


シーズン2も良かったけど、主演の力で言うと1の方が好きだった。


あえてのフィクション感で気になるところと言えば、すごくキメなければいけない場面で三浦翔平が事あるごとに言う


「会社は学校じゃねえんだよ!!」


という表題のセリフがあるんだが、


最初は「カッケェー!」って思ってたけど、
何度か続くと


「会社はなぁ…」


と言っただけで、
「きたきたきた(笑)」感があり、半分ネタである。笑


それでも、三浦翔平が手を抜くことなく、毎回渾身でこのセリフを言ってくれるので救われている。
少しでも鼻白んだ様子が見えてしまうと、一気に冷めてしまうセリフだから。


そこらへんはさすがだ。


それに比べると、シーズン2の野村周平は同じセリフを言ってもこれが弱かったような気がするなぁ、、


あと、三浦翔平が会社員時代からシーズン2の最後の方まで、邪魔するためだけにしぶとく出てくる「ヤマノ」というクッソいけすかねえ先輩役のやつがいるんだけど、さすがにリアリティーがない。笑


どう考えてもあんなに明らかに人間性がクソみたいなやつを、本気の富豪や大物投資家や社長が相手にするわけないし、一緒に仕事をするとも思えない。


お金持ちでしかもビジネスに成功している人たちは、投資をする時も「人にBetする」って言うほど、「人」を大事にすると思うから、ヤマノの配役だけはかなりご都合主義でたんなる悪役を出したかっただけとしか思えず、リアリティーさがなかった。


あとあそこまで度を越したことをされたとしたら、普通にはじめから我慢しないでぶん殴っても問題ないと思う。笑


シーズン2はもうちょっと起業することの残酷さとか、救われなさとか色々出てくるんだけど、前半が踏んだり蹴ったりすぎてしんどかった。


何かを失ってまで欲しい成功ってなんだ?って思ったりした。


物質的に恵まれすぎていて、明日食う飯にも困らない現代社会で、「熱狂」できることが少ないからこそ、この作品は熱狂を求める若者にぶっ刺さるのかもしれない。


ワクワクすることに飢えていたら、みてほしいなーと思う作品だ。

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