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自分をミュージシャンと認められない

私はパーカッションをやっているんですが、ずいぶんと長い間「パーカッショニストです」と言えなかった。理由は自分なんかがミュージシャンを名乗っていいものか、いや、いけない(反語)と思っていたからである。理由は色々ある、音大を出てない、そんなに上手くない、音楽に詳しくない・・
でも、一番の理由はそこまで音楽が好きじゃないと思っていたからだ。


「音楽が好き」というハードルの高さ

私にとって、「音楽が好き」ってすごくハードルが高い。自分にも他人にも、そのジャッジはすごく厳しい。例えば私は甲本ヒロトが大好きなんだが(これは言える!ヒロト、大好き)「私も好きなんです!」って言われたときに「え!そうなんですか?いつから?ブルーハーツ?私はクロマニヨンズからなんですが、実はハイロウズの時のヒロトも好きで・・曲は何が好きですか?私はハイロウズだったら定番ですが「青春」はほんとイントロからぶち上っちゃいますが、やっぱ「十四才」かなぁ・・あ、でも「コインランドリー」のイントロ聴いただけでほんとテンション上がっちゃいますよね、クロマニヨンズだったら「炎」は外せないけどライブで「底なしブルー」流れた時は人生で一番興奮しますし、「ペテン師ロック」のヒロトチョーかっこよくないですか?「ナンバーワン野郎」は当たり前ですけど「雷雨決行」も大好きですし、あとあと、えーとブルーハーツだったらほんと定番で恥ずかしいんですけど「1000のバイオリン」「パンクロック」「NONONO」とか・・でも賛否ありますが最後のアルバムも結構好きで・・当たり前すぎますけどマーシーも大好きなんで、ライブの時はヒロト前かマーシー前いつも迷いますよね」とか言って、ポカーンとされると、

心底ガッカリしちゃうんですよ。好きじゃねーじゃん、って。

ちなみに私はJ-POPもよく聴いてたが、一般人レベルでしか聴いてこなかったから、とても「J-POP詳しいです」とは言えない。ただ昔はネットが普及してなかったので、好きなアーティストの情報を全て把握することはできた。
私は槇原敬之が大好きだったので、10代の数年間、この世に出ているマッキーの情報全てを把握することに努めていた。「patipati」、「CDでーた」、「バンドやろうぜ」などのpops系音楽雑誌は買うか全部立ち読み(スイマセン)し、マッキーが5㎝×5㎝でも載っていたら買って切り抜きし、ファンクラブ用情報電話(留守電に繋がって、最新情報が聞けるシステムになっていた)は2~3日に一回チェック、手に入れてない昔の雑誌や初回限定盤は「じゃま~る」で毎週チェック、法外な値段でなければ必ず購入。新譜が出ればCDを聴く前に歌詞を全部読み、「まだ曲を知らない状態で歌詞を読めるのは今だけ」という想いで味わい(※マッキーは曲を作る時、詞を先に書くので、少しでもマッキーの気持ちを感じるために重要な行為だった)、クレジットで今回のミュージシャンを確認、それからやっと、部屋を真っ暗にしてCDを聴いていた。
その延長で、CD屋にもよく出入りしていて片っ端から視聴コーナーで色んな人の新譜を聴きまくってた。ラジオも大好きで朝から晩まで自分の部屋でラジオ聴いてて、宇多田ヒカルの「first love」をラジオで聴いた衝撃は今でも覚えている。
でも音楽好きって言えないんですよ。みんなこのくらいは聴いてると思って。だから私より聴いてない人が「音楽好きです」って言うと「たいして好きじゃねぇだろ」って思っちゃうんだよなぁ。

音楽が好きすぎて神格化しちゃってるのかもしれない


音楽を神格化しすぎてるのかもしれない。音楽って一生突き詰めても届かないものであると同時に、もっと一般的で、フランクであるべきものだとは頭の片隅ではわかっている。身近すぎるゆえなのかもしれない。同じような現象で「料理」がある。料理、やるけど好きまではいかないかなぁ。ましてや「料理上手」なんてとてもとても。日本酒も詳しいなんてとても言えない。でも緑川は安くて美味しいですよ。

詳しくなくても好きと言えるように

スピードワゴンの小沢さんが、「詳しくないと好きじゃないってルールなんてない」って言ってたんですけど、ほんとそうだよなぁ、と反省する。でもでも好きだったらある程度は詳しくなっちゃうんじゃとも思うから、まったく知らないと好きなのかなとは思ってしまうんですが。

このブログ、全然まとまらないで、半年間くらい放置してたんですが、半年経ってもまとまらないんでこのまま公開しちゃいます。

私は太鼓を叩くこととキューバとスペイン語が好きです!日本酒も好きで~す!!!




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