夏休みの記憶として最初に浮かぶのは小学校低学年の頃。
終業式から帰ってきたらカバンを縁側に放り投げて、またすぐに夏の日差しの中に飛び出していきました。

"夏"を全身に浴びながら夢中で走りまわっていたから、時間の感覚もどこか遠くに行ってしまって、夕飯時にいつも呼び戻されていたような。

僕はずっと昆虫が好きで、昆虫採集にエネルギーの全てを注いでいるような子供でした。
早朝から辺りが暗くなるまで裏山に登ったり、叢に潜り込んだりして虫の影を追いかけていた遠い夏の日々。

中でもカミキリ虫が特別好きで、昆虫図鑑で調べては見たことのない種類を探し回っていましたね。
カミキリ虫は日本に800種ほど生息していて、サイズも柄も様々。
美しい見た目の種類も多くて、蝶のように標本にする人も多い。
今改めて見ると、そんなに良いと思えないけれど、当時の僕にとってはかっこいい虫だった。

都内でカミキリ虫の標本展が開催されているようなので見に行って、数十年前の夏休みにタイムスリップしてみようと思います。

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