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超小型PC(UM690)とeGPUで4K高画質高FPSゲーミングPC環境を構築したい


minisforumと言う中国のミニPC専業の会社のミニPCのUM690というミニPCがある。単純にミニPC単体でそこそこのゲーミング性能を求めるならノートパソコン用GPUを搭載した機種(HX99GNUCXI7等)を選ぶのがコスパもいいし、利便性も高いだろう。UM690のCPUに内蔵されたGPU(AMD Radeon™ 680M)はCPU内蔵のGPUの中でも現時点でトップクラスの驚異的な性能を誇っており、フルHDでそれなりの画質でそれなりのFPSでゲームを普通にこなせるだけの性能を持っていて、4kでゲームも低画質で低FPSでならプレイも出来るとは思う。今回の目標としては、UM690で4kネイティブ解像度で高画質高FPSのプレイが出来ることを目指したい。その目標はUM690単体では残念ながら実現することは出来ない。eGPU(xternal Graphics Processing Unit)というデスクトップのGPUをノートパソコン等のPCにThunderbolt3USB4にUSB-cケーブルで繋いだりやm2のスロット経由でケーブルで繋ぐことの出来る機器の力を借りてハイエンドのGPUをUM690のUSB4ポートに繋ぐことにより高画質の4kゲーミングを実現する。eGPUも自分でeGPUを作るようなものもあれば、Thunderbolt3やUSB4に繋げば良いだけのeGPU Boxも市販されていてこちらは比較的難易度も低い。更に変わり種のもの(記事)として、m2スロット経由でつなぐようなものもあるがこちらは難易度は高いし可搬性もない。今回はeGPUBox(Razer Core X)にGPUを搭載してUSB4経由で接続することにする。搭載するGPUの選定には結構頭を悩ませたものの、最終的にUM690のCPU(Ryzen™ 9 6900HX)のメーカーAMDと同じメーカー製のRadeon RX7900XTXを選んだ。最後まで対抗として残ったのは、GeForceならRTX30シリーズの後半:RTX3070~RTX3080tiの間かなと。RTX40シリーズはコスパ的には良いかもしれないけど、適用例が全くなかった為に考慮外となった。適用例がないという意味ではRX7900XTXも同様ではあったが、必要とする電力やカードのサイズ的に使える筈だという確信が自分の中にあったのと、最悪使えなかったらPC組んでそちらに使えば良いかという割り切りで選定に至った。

最初からミニPC+eGPUなんぞで組まずに、ゲーミングPCを普通に組めば良いじゃないかという声もあると思うが、PCの用途として仕事で使うというのが主目的だったので、普段は電力喰らいのGPUは繋いでおかず、ゲームや編集作業等GPUパワーが必要なときに適宜繋ぎ外しすることが出来るというのがeGPUの大きなメリットだと考えたからこの形にした。また、GPUに繋げる本体をUSB4やThunderboltのポートが搭載されたノートPCやミニPCに適宜気軽に付け替えることが出来るというのも、良い点。


システム全図
起動時UM690に接続したminiディスプレイにロゴ表示
EGPUの中のGPUに電源が入っているところ
Windows起動後のトリプルディスプレイ状態。
1時間GPU100%使用ストレステストしても、全く大丈夫。その後も安定して使う事できていた。
  • 自分のPC環境

  • 各機器間の接続

    • Core X=>UM690
      USB-4ケーブルで接続。Windows起動後に挿してもいいし、電源オン前に指しておいてもいい。Windowsを再起動したり、スリープ後の復帰時にも特に問題は起きていないため、基本的に繋ぎっぱなしで運用。シャットダウン等の電源オフ時やスリープ時には、Core Xの電源は自動的に切れるし、スリープ後の復帰時や電源オン時にCore Xの電源が自動的に付く。GPUの電力消費が気になるなら、GPUを使うときのみPCに接続するのがいいだろう。

    • Core X (RX7900 XTX)
      Core XのPCI-ExpressのレーンにRX9700XTXを挿し、Core Xの補助電源の8pinx2をRX7900XTXに挿す。

    • GPUとモニター間の接続及びPCとモニター間の接続

      • UM690=>小さいモニター
        HDMIで接続。ブート時は、こちらに画面(スプラッシュスクリーン等)が表示される。Windows起動後はサブディスプレイとして使用。

      • RX7900XTX=>PU15-PRE
        USB-Cで接続。Windows起動後に画面が表示され、Windows起動後はサブディスプレイとして使用。

      • RX7900XTX=>32UL-75W

      • RX7900XTX=>27M2U
        HDMI2.1若しくはDisplayport1.4で接続。Windows起動後に画面が表示され、起動後はメインディスプレイとして使用。
        本体にディスプレイ未接続時には、起動時のスプラッシュスクリーンもこちらに表示される。
        ゲームをするときなどGPU使用する時にPC本体にモニターを接続していてもeGPUを使用してはくれるものの、パフォーマンスが落ちるため、eGPUに挿したGPUの方にモニターを接続する。

      • Ryzenのminipcやハンドヘルド端末にeGPUを繋いでいる紹介動画

        • ETAPRIME
          AYANEO2(Ryzen6800U)とかUM960等でeGPUと接続してレビューしている動画多し

        • Kapi Lab.
          UM960の紹介動画でeGPUにも繋いでいる。

        • 自分のチャンネル

          • UM690 Windows起動時間計測
            あんまりeGPUと直接関係ないものの、eGPUを挿したまま電源オンからWindowsのログインまでの動画。

          • UM690 eGPU RX 7900 XTX FINAL FANTASY VII REMAKE 高画質設定4k PLAY(オリジナル版)
            FINAL FANTASY VII REMAKEをUM690+eGPU上で4kネイティブ解像度、高画質設定でプレイしたとき(ほぼ60FPS張り付きでカクツキ等もなし)の動画をWindowsのgameclipでキャプチャーしたもの。gameclipでは、4kでのゲームプレイ時にも4k解像度での録画が出来なかったり(WQHD:2560x1440が最高)、fpsに制限があったりするものの、まあ実用レベルではある。h264での保存ではあるがそのままではサイズがでかいので、youtube等に上げることを考えると、h265等で適度なビットレートで再エンコードしておくのが良いと思われる。youtubeにそのまま上げてもいいけど、どうせ取り込み時に再エンコードされるので、そのままあげるのは、アップロード時間取り込み時間の無駄。

          • UM690 eGPU RX 7900 XTX FINAL FANTASY VII REMAKE 高画質設定4k(リサイズ版)
            上記のgameclipでとった動画(WQHDサイズ)をffmpegで4kサイズにリサイズしHEVC_amf(AMDのh265GPUエンコード)で再エンコしたもの。

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