仕事のコツ

 新人や転職して間もない人たちは、右も左もわからない状態なのだから、職場の環境に慣れるまでは、とにかく与えられた仕事を愚直にこなすことが重要である。へたに仕事の効率性を追求すると失敗するのがおちなので、とりあえず目の前の仕事をこなしていくのが無難だと思う。

 
 問題は職場に慣れた人たちである。上司や同僚に頼られる存在になれば、仕事の量は幾何級数的に増えていく。幾何級数的に増えた仕事をいかにうまく処理していくか、ここにできる人とできない人の差が出て道を分かつことになる。

 ぜひ、仕事のできる人になっていただきたい。

 生産性と言っても、価値をあげるのか量をこなすのかいろいろあると思う。難易度の低い仕事を大量にこなしても仕事のスキルは身につかないかもしれないし、難易度の高い仕事がそうたびたび現れるわけでもないかもしれない。

 ここでは、大量の仕事が目の前にある場合、どうやって処理するのがいいのかという点に絞って考えてみたい。

 一般的には、優先順位の高い仕事からやるべきだ。したがって、対象となる仕事の性格を分類して処理することになる。
 すなわち、仕事の性格を縦軸に緊急度の高低、横軸に重要度の高低で分け、①緊急度が高くて重要度が高い仕事から始め、④緊急度も重要度も低い仕事は後回しにする。この過程で、仕事を見分ける力も養おう。

 問題は②緊急度は高いが重要度が低い仕事と③緊急度は低いが重要度は高い仕事をどう振りわけるかだ。

 社会人どころか学生でも納期、締切、期限を守るというのは重要だ。相手方の信頼性を確保するという点からも欠かせない。期限を守れない人と仕事はしたくない。会社やコミュニティで信頼性を失うというのは仕事がやりにくくなるだけでなく、自分の居場所を失うことになりかねない。


 したがって、期限がある仕事はなるべく早く仕上げるのが良い。できれば期限の2、3日前までに仕上げるのがいい。メールなどで期限を設けて返事を求められることもあるが、期限ぎりぎりまで待つことなくクイックレスポンスを心掛けるべきだろう。早い返事は相手の仕事もスムーズに進めさせることにつながり信頼性が増す。


 したがって、基本的な仕事の方針として、仕事は溜めないことが重要だ。仕事は後から後から湧いてくるように増えてくる。仕事を後回しにした時点で自分のキャパシティを超える可能性が出てくる。とても危険な兆候だ。


 ①と④で優先順位をつけるのは当然だが、②と③の間では緊急度の高い仕事から順にやっていくのが仕事の効率性や生産性を高め、ひいては仕事仲間の信頼性を勝ち得ていくと思う。

 重要な仕事をじっくりやって価値の高い成果を出したいと思う人もいるだろう。しかし、重要な仕事をじっくりゆっくりやっても、すばやくやっても出せる成果はその人の能力の範囲内でしかない。成果は大して変わらない。


 素早い納期を心掛ける人たちが結局は高い成果を出している。


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