富山大学大学院医学薬学教育部看護学専攻 博士前期課程 2018年入学

[自己紹介]
〈名前〉
木工 達也(もっこう たつや)

〈現在の所属〉
富山大学大学院医学薬学教育部看護学専攻 成人看護学

〈看護学生+臨床時代〉
2009年3月 富山県立総合衛生学院(3年生専門学校) 卒業。
同年4月富山県立中央病院入職、脳外科・消化器内科・麻酔科・呼吸器外科・呼吸器内科・心臓血管外科などの混合病棟や救命救急センター・カテーテル室・内視鏡室を5年勤務。そこで、INE(学会認定のカテ室認定看護師)を習得。
その後、関東へ行き、千葉西総合病院(千葉県)、王子生協病院(東京都)、で勤務、2016年4月~2018年3月までは 自治医科大学看護師特定行為研修センター で学びながらどこでも訪問看護ステーション田野(栃木県)で従事。

〈連絡先〉
Gmail tatsuya19871206@gmail.com
Twitter @tatsuyaTN41619
LinkedIn、Eightもやってます。


[受験]
〈受験を考えるまでの経緯〉
卒後、臨床に出て、幅広く経験し、看護師特定行為研修まで学ばせて頂いてます。しかし、その研修では研究方法までは学びません。訪問看護に従事しながら看護師特定行為に関する研究を2回行いましたが、独学+知人からの教授で進めていました。その時に、もっと体系的に学びたいと思ったのがきっかけでした。在宅領域や看護師特定行為のブルーオーシャンの世界を研究していこうと思ったことからが行動の始まりでした。
当時、学びたいと思った科目は「研究方法」と「公衆衛生学」でした。

〈その大学院を選んだ理由〉
  考えた理由は、3つ。

1つ目は、「指導教授」
初めて会った時に直感的に「この先生から吸収したい」と思ったことや先生の人柄、研究フィールド、総合診療医ということも要因としてありました。
さらに、指導教授はハーバード大学大学院疫学修士も修了しており、私が学びたいと思ったことを網羅し、私が学びたいことと合致していると思いました。
指導教授は、「人材育成」「地域包括ケアへの取り組み」「研究の拠点」に取り組んでいました。さらに、文部科学省の未来医療研究人材養成拠点形成事業から助成を獲得するほどの研究者でありました。
Google検索で「富山and総合診療」と検索すると、「とやま総合診療イノベーションセンター」がヒットします。富山県の医療崩壊が起きた地域へのたてなおしや教育に注力したり、富山県と岐阜県の地域、計4か所にフィールドを持っています。具体的には、地域住民を巻き込んで勉強会を開いて行動変容を起こしたり、オランダの医療システム(ビュートゾルフ)に視察に行ったり、カナダのNP(ナースプラクティショナー)を招いて講義をして頂いたりしています。取り組みが多過ぎて、残りは割愛させてください。詳しくは以下のURLをご参照ください。
http://thecigm.med.u-toyama.ac.jp/ 

2つ目は、「フィールド」。
地元で5年働いた経緯があり、すでに人脈がありました。同級生、同僚、学校の先生など、そこから派生した多職種との人脈が既にあり、県内の医療機関の情報は得られやすく、県内で研究をすすめやすいと思ったからです。

3つ目は、「学費」
国立大学は、2年間で約130万円。
私立大学は、2年間で倍以上の約300万円。
私立大学への学費を納めるほどの収入や貯金はなく、奨学金を得てまで進学しようというモチベーションには至りませんでした。

それでも、私立大学で学びたいという方は、「教育訓練給付金 http://www.kyufu.mhlw.go.jp/kensaku/SCM/SCM101Scr02X/SCM101Scr02XInit.form 」や「大学院生への都道府県からの奨学金」を調べてみてもいいかもしれません。都道府県全て調べましたが、借りれる金額が違います。秋田県や福島県は高く、都市部は比較的に安かった印象があります。借りた都道府県で働くと、全額免除/一部免除になります。
ちなみに、余談ですが、専門学校生の時に都道府県からの奨学金を借りていました。

奨学金=月32000円×12か月×3年≒115万円
学費=月9900円×12か月×3年+教科書代金20万円≒55万円
県内で5年勤務したため全額免除となり、115万-55万=60万円ほどプラスになりました。

〈試験内容〉
専門科目、英語、面接
大学の学務課へ行くと、過去問を閲覧することができるため対策可能です。
専門科目は日本看護協会の歴史と動向をチェックしていました。そこからわからないことを調べたりしていました。
私の年度は、専門科目は事例に対しての看護立案。英語は長文2つに対して問題4-5問。面接は、指導教授+同教室の教授、計3名と面談です。

〈受験の時に苦労したこと〉
本屋で英語の長文対策の本1冊、面接対策1冊を買ってきて、仕事終わってから1時間ほど走り、その後1時間ほど勉強していました。休日はオンコールでドキドキしながら、3-4時間ほど勉強していました。残りの時間はトレーニングしていました。


[入学]
〈退職に至る経緯〉
訪問看護ステーションには、入職時から大学院進学のことを伝えてありました。そのため、試験や進学に対して、職場は協力的でした。
今でもとても感謝しており、時々連絡を取り合っています。

〈入学前に準備したこと〉
車社会のため、100万円ほどの車を買いました。
NISAを用いて、資産運用し貯金を増やしました。
栃木県から富山県への移動だったため、住居と就職先を探しました。
他大学の教授や院生に学生生活はどのように過ごしていたのかなどヒアリングしていました。
リサーチクエスチョンをメモしたり、関連する論文を読んでいました。


[大学院生活]
〈授業、実習の様子〉
授業は、全て平日の夜か、土曜の昼間に開校されています。
1コマ90分、夜はⅥ限目、Ⅶ限目に該当し、仕事後の18-21時くらいまで授業です。
1年目の前期(4-7月)は、週3-4日(月・火・水・金・土)。後期(10-1月)は、週3日(月・水・木)、常勤かつ夜勤もやりながら通っています。

指導教授が開いているマイスター養成講座という、授業とは関係のない講座にも行っています。そこには、地域住民から専門職まで集まり、地域課題を出し合い、それに対してどのように取り組むのかを発表し合う場があります。他県から地域包括に関する他大学の教授陣が集まり、熱いご講義をして下さいます。おもしろいです!

研究者コースかCNSコースを選択できますが、私は研究者コースを選択して履修しています。研究者コースは30単位を、CNSコースは45単位を修了する必要があります。
長期履修制度を利用して、倍の4年間まで在籍可能です。

仕事+授業ではストレスが溜まるため、陸上部・社交ダンス部・グルメ研究部に所属し、リフレッシュしています。他学部や他分野の学部生、院生、研究者、教授の方々と話す機会にもなり、看護学以外のことを知る良い学びの場になっています。基礎研究を行っている方々とも話す機会に恵まれ、知らないことを吸収する日々です。
部活動に所属しているため、同じ部活の学部生は研究に協力的ですし、文化祭ではグルメ研究部としてカレーブースを出し、打ち上げしたりしています。
1年目で、履修単位30単位以上クリアしました。

〈家庭との両立のコツ〉
私は独身で、自分に費やす時間があるほうです。
仕事して授業終わって帰ってきてから、21-24時くらいまで課題して、寝て起きると6時くらいで、日勤に行っての繰り返しです。夜勤前に課題をしたり、夜勤から帰ってきてから課題をしています。ほぼ毎月、複数課題レポートがあります。
休日は、トレーニング、マラソン大会、ダイビング、課題をしたり、学会へ行ったり、時々関東へ行って勉強しています。
入学と同時に附属病院へ入職。病院の寮は無料で、光熱費+ネット費用のみかかります。古いですが、近いので助かっています。

〈大学院にかかる費用と、そのやり繰りのコツ)
富山大学は国立大学ですので、大学院にかかる費用は全国一律で、入学金は282,000円、学費は年間535,800円です。
授業料に関しては年間約50万円収める必要があり、前期と後期に分割して納めます(5月、11月)。しかし、長期履修制度を利用すると、授業料を申請期間分に分割することができます。つまり、最長で博士前期課程2年間を4年間に伸ばすことで、授業料107万円を4年間で分割して納めることが可能です。それも前期と後期の2回で収めるため、107万円÷8=13万3750円ずつ納めればよくて良心的です。長期履修制度で4年間と申請していても、2年間で修了したら卒業可能です。残りの授業料は4年間で完済する方向になり、卒業後も支払いが続きます(一括返済可能か交渉してみるのもいいかもしれません)。博士後期課程へ進学希望の方は早めに納めることをお勧めします。

固定費=光熱費+ネット代+車ガソリン・保険+食費+交際費+その他
光熱費=5000円
ネット代=1万円 (iPhone、iPad、Wifiルーター)
車ガソリン・保険=1万
食費=4万
交際費=2万
その他(本、フルマラソン、プールなど)=2万
学費=42000円
固定費(支出)=15万前後

収入=26-28万円/月
収入―支出=+12万程度

私の場合、趣味のトライアスロン、フルマラソン、ダイビング、ABCクッキングなどにお金がかかっているかもしれません。あまり参考にならず…

 〈卒後の進路〉
博士後期課程へ進学します。


[あなたの研究、実習の様子]
指導教授から指示されている研究と自分のやりたい研究があり、複数存在しています。

指導教授からは、フィジカルアセスメントに関する研究。
自分のやりたい研究は、看護師特定行為に関するニーズ調査。
をやりたいと考えています。まずは、指導教授からの指示されている研究を行わないと、自分のやりたい研究はできないため、常に急ピッチで動いています。最低論文3本書きなさいという命が下っています。
修士課程って、そんな大変なのかと思い、他の院生や他大学の院生に聞いても自分と同じようなことはないそうです。大学院の受験を考えている方は安心してください。


[活動実績]
日本尊厳死協会 リレーエッセイ執筆 (http://www.songenshi-kyokai.com/messages/column/relay/506.html)
Woman type (https://woman-type.jp/wt/feature/2806)
全国訪問看護事業協会 vol.138(https://wma4.jichi.ac.jp/mediafolder/seikahoukoku/138-6-7.pdf)
厚生労働省 「看護師特定行為研修」(施設管理者・看護管理者の皆様へ)
(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000195338.pdf)


[大学院を目指す看護師に一言]
臨床の場を、病院から在宅まで経験し、看護師特定行為を修了し、大学院へ進学している方はかなり少ないと思います。ほぼいないかもしれません。
自分のように働きながら大学院進学はお勧めしません。可能であれば、貯金や奨学金を利用して学業に専念できる環境づくりを目指してください。働きながらの院生より確実に研究者としての質が上がると思います。自分はまだまだです。また、地方によって、大学院進学に対して協力的でない職場風土があったりすると思います。私もそうでした。力になれることがあれば切り拓いていきましょう。
何か大学院進学に関すること、看護師特定行為研修に関することなど、聞きたいことがあればお気軽に連絡ください。
みなさん、共に頑張りましょう! 
廣瀬さん、ありがとうございます!


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

13

Naoki Hirose

「未開拓な医療資源である看護の潜在可能性を引き出し、公衆衛生の課題を解決する」ことがミッション。東大→看護師→東大大学院。*執筆はブログ「これからはじまる看護という時代について」中心(https://homo-curans.com/)

大学院看護師たちの語り

全国の大学院看護師たちが、自身の大学院経験を語ります。 学びの内容にとどまらず、病院側との調整や、資金集め、そして家庭関係と、プライベートに踏み込んで赤裸々に。 看護師にとってはまだまだ壁の高い大学院進学、その壁を壊すための一助となれば、との思いから。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。