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#010 『木工作家』

わたしの友だちに人気の木工作家がいる。

前職の同僚だった彼は10年ほど前に会社を辞めて〈木工の世界〉に入った。最初の数年は職業訓練学校で技術を学び、その後に独立。今でこそ人気木工作家になった彼も独立当初は鳴かず飛ばずで厳しかったという。

その彼がこんな話をしていたのを思い出した。

今の時代はWEBやSNSがあるから、しっかり発信ができれば一人でもグローバルに作品が売れるんだよね。
作品を作り、写真に撮って、インスタにアップする。
僕のインスタは世界中に1万人くらいフォロワーがいるんだけど、そのうちの一定数はアクティブなお客さんで、海外も含めてメールで注文が入る。
相手が海外だとしても、支払いは PayPal のような決済サービスでやり取りできて、入金を確認したら近所の郵便局から作品を海外小包で送って終わり。
そんなに難しくないよ。

彼は写真も上手だし語学力もあるので、そんな器用なことが一人で全部できている訳だが、確かに出来る人にとっては難しい話ではないのかも知れない。今の時代だからできる新しいスタイルなんだろうけど、それにしても凄いなーと感心した記憶がある。

古い倉庫を転用したアトリエは、天井までサンプルや積み上がっていた。

ガレージブランドのようなスタイルがあって、木工作家の彼のようなスタイルもあって、他にはどんなスタイルがあるのだろうか?と思った。

調べてみると〈個人で作品を作って売る〉という仕組みはたくさんあって、『メルカリ』や『Creema』などのフリマサイト、『BASE』や『Shipify』などのネットショップ、少し大掛かりになるが『Amazon』や『楽天』などのECモールに出店という方法もある。

しかも、ネットショップとして立ち上げる場合でも、『BASE』『STORES』等のサービスを使えば、ショップを立ち上げるところまでは無料で進めることが出来て、料金は売上に対する手数料で良いらしい。

告知・広告はSNSで行い、販売のプラットフォームはネットショップで立ち上げられる。共に、イニシャルコストを掛けずに始めることができるなんて、10年前と比ぶべくもない。

世の中的にも、コロナ禍の影響もあってネットショッピングに以前ほどの抵抗はないだろうし、宅急便業界もどんどん進化していて、コスパもサービスも良い。

実際、注意してみると、これまで何気なく見ていたガレージブランドもBASEやSTORESを使っているケースが意外と多くて、その仕組みを活用して自身のショップを立ち上げているブランドは、洋服でもバッグでもアクセサリーでも数限りなくあることを知った。

これならば、良いものを作ることさえできれば可能性はありそうだなと思った。
そこが本当は一番難しいのだと思うけれども。。

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