香港のとある茶餐聽にて

9月の香港にて、何年来と通っている茶餐聽に今回も行きました。
今、香港では「黄藍商店名單」日本語でデモ支持派、反対派商店リストなる情報が、出回っていて、黄色がデモ支持派、青色が政府・警察支持派のお店がリスト化されています。私が何年来通っている茶餐聽は、念のためどちらにも属していないと思います。
その茶餐聽はいかにも賑やかしいと言う雰囲気ではなく、逆に静かでそれがまたとても心地よくて、料理も美味しいので気に入って通っています。
多分家族経営をしていて、会計のところにはおかみさんかご主人がいます。
ここ何年かは、ご主人が会計にいる時が私は多いです。
9月の時もご主人が会計にいました。いつものようにお代を支払うと、ご主人が私に向って「多謝 」と言いました。日本語で言う「ありがとうございました」と広東語で言われました。日本ではレストランでお客様に対して挨拶をするのは、当然のことですが、これは日本だけであって海外では必ずしも当然ではない事です。香港でも挨拶がおろそかになるお店があります。その認識があるので、例え挨拶がなくとも気にしていないのですが、今回まで正直その茶餐聽で多謝と言われた記憶はなく、私が逆にBye-Byeと挨拶していたのに、今回多謝と言われた時内心、まさかご主人が私の事を覚えていてくれていたのか、はたまた売上のために謝意を言うようになったのか、分かりませんが、何年来通っていて初めて言われた言葉が正直嬉しかったです。
嬉しい反面「どうしてそんな改まって多謝なんて言わないで」と思いました。実際、香港経済は下方傾向にあり飲食店や小売店などには諸に影響が出ていて、閉店しているお店が相次いでいるそうです。
https://www.jetro.go.jp/biznews/2019/10/e1fc2be928269734.html

今度もまた来たいけど、香港情勢によっては来る事が出来ないかも知れないし、お店ももしかして閉店する事も分からないし、次回はいつ来られるのだろうと思いながら茶餐聽を出て、涙を浮かべながらお店の外観をひとしきり見てお店を後にしました。



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