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観てきた!黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部 -美濃の茶陶 atサントリー美術館

うーん・・・素敵だなぁと思ううつわはいくつかありましたが、正直、まだまだ私には、焼き物の世界は奥が深くて理解しきれない、と実感した鑑賞体験でした。

会期:サントリー美術館 9/4(水)~11/10(日)


◎見に行こうと思ったきっかけ

ずっと習いたいと思い続けながらも、どうしたらいいのか迷ったままでいた茶道。縁あって初心者教室から始めてやっと1年半が経ったところです。

お稽古を通して、茶陶:ちゃとう というものを知り、各地の産地の特徴を知り、と、まだまだ勉強中ですが、名品をたくさん観ることができる貴重な機会、と思い、足を運びました。

茶陶とは、茶道で使う焼き物いろいろのこと。茶碗に、お菓子を乗せるお皿、お水を入れる水指:みずさし、お花を生ける花入:はないれ などなど。個人的には中でも織部と鼠志野が大好きです。

◎どんな展覧会?

時は桃山。侘茶:わびちゃを大成した千利休が生きていた時代。岐阜県の美濃では、力強い姿、鮮やかな色、斬新な意匠をもつ茶陶「黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部」がたくさん作られていました。

それぞれ超ざっくり言うと、

黄瀬戸:きせと 実は室町時代から黄色い土で作られていた焼き物 

瀬戸黒:せとぐろ 鉄を含む鉄釉をかけて真っ黒になった焼き物

志野:しの 白い土で作られた焼き物

織部:おりべ 古田織部さんと関係あります


これらの産地が美濃だったとわかるのは、なんと昭和になってからなんです。昭和の名陶芸家と言われた荒川豊蔵さんが、古い窯の跡を調べた末の大発見でした。

そこから昭和の実業家で茶道を嗜んでいた方々=数寄者や、陶芸家、研究者などがそれぞれ美濃の焼き物を収集・研究していって、今があります。現在、土岐市や多治見市、瑞浪市、可児市などの辺りで作られたものを「美濃焼」とし、伝統工芸品にも認定されています。

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館内は作品保護のため、照明は暗め&室温低めでした。しんと静かな中に、ずらーっとひたすらに焼き物が並んでいます。一つひとつにはかなり丁寧な解説文も。ところどころに、サントリー美術館収蔵作品で、展示と関連する時代の掛け軸や屏風が置かれています。

展示数はなんと130以上。国宝や重要文化財に指定されたものもいくつかあり、すでに展示替えも行われていました。

入口を入ってすぐのエリアは、黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部とは?という展示。次に、美濃で焼かれていたことを発見した荒川豊蔵さんと、加藤唐九郎さんについてと、作品の紹介。最後が、昭和の収集家たちと所有していたうつわについての紹介。でした。

◎まとめ

わからないなりに、わーと眺めているだけでもとても見ごたえがありました。お!と思うものは鼠志野か青織部。やはり好きなようです。そして、もっと良さがわかるようになりたい!とも思いました。それにはもう少し日本美術史を勉強せねば・・・。大学生、がんばります!

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さて、また明日も観てきた展覧会について独断と偏見でご紹介します♪



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