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flesh and blood : 効果的に練習するには

fabは、単にゲームではあるけど、それに真摯にとりくむ姿勢の話。
fabに限らず他の趣味でも、もしかしたら仕事にでも応用できそうな話題。

EFFECTIVE PLAYTESTING
by Roger Bodee
7th April 2022

要約してみるが、エッセンスが多くてあまり短くならず・・・

fabは、とても複雑なゲームで、たくさんたくさん練習する必要がある。
ただ、練習と言っても、すべての練習が同様な成果をつくるわけではない。
せっかく貴重な時間を使って練習するなら、効果を最大限に得られるようなものが理想。つまり、ゲームをただ単に数多くやりつづけるというよりは、デッキを上手に動かす方法を具体的に学ぶほうがいい。

正しい疑問をもち、それに対する回答をさがす。
そんな疑問のいくつかと対処法が以下。

カードや装備品の、どれが強くて、どれが弱いと感じるのか?
うまくいってなさそうなものをみつけたら交換していろいろ試してみる。
当初は低評価だったものが、状況によってはとても有用になるとわかることがある(例としてあげられているのはIronhide Gauntlet)。
健康的な量の実験(おためし)が大事。

ピッチバリュー(赤・黄・青)の比率が適切か?
どこかでコスト支払いにつまっていないかの確認。感覚的な部分も大きいが、使いたいカードのコストの平均値をだしたり、手札の組み合わせに対してそのコストをまかなえるようになっているのかは確認してよい。

防御するために1~2枚のカードを使ったあとはどうなるのか?
手札4枚ある前提でものごとを考えてしまいがちだが、実際はそうでないこともある。ヒーローによって、攻撃・行動に際し手札がどのくらい必要かは変わってくるが、そんななかで、手札を使って防御させられてしまったあとに、どんなことができるかには意識して取り組む。

ゲームをするときに目的をもつこと。
練習試合をしていて、なんとなく特定のヒーローとのマッチアップの優劣だけを感じてしまいがちである。どのヒーローに対して強いとか、このヒーローは苦手だ、とかは実はあまり有用な情報ではない。具体的には、ゲームの間に優勢でいられる状況がどのくらいあるのか、ブロックにまわらないといけない状況がどのくらいあるのか、そして、どんな手札の組み合わせが効果的に相手を妨害したり、ライフレースをしたりするときの役に立つのか、
などを個々の対戦相手ごとに意識して練習をすることが大事。

気の合う仲間と練習試合をしているときには、手札を公開して、この状況でどのように手札を使うと最善か、いっしょに考えることも有用。たとえ自分の考えが正解であったとしても、他の誰かにそのプレイの説明や理由付けをしてもらうことが役に立つ。

練習とはいえ、最善のプレイングができるようにお互いにこころがける。
こういうゲームには、競技レベルであってもプレイミスはつきものだが、ゲーム中の自分の方針は、相手のミスを期待したうえで決定するわけではないので。

そうやって練習していると、お互いに悪い癖がみつかることがある。
たとえば、Tunicにカウンターをのせ忘れるとか。これは、練習であれば、忘れないようにメモを置いたりしてもいい。そうやっているうちに「muscle memory」となり、そちらに注意をはらわなくてもよくなってくる。

なるべく多くのデッキをプレイする。
(孫子の、「敵を知り、己を知れば・・・」のくだりが英語で書いてある。)
練習だし、fabのカードも高額なものがあるので、プロキシを活用する。
そうでなければ、単に相手のデッキと交換して遊んでみるのもひとつだ。自分がそのデッキに習熟しているなら、その弱点もわかっているはず(なので、うまく立ち回れるだろう、ということ)。ただし、すべてのデッキを試す必要もないし、そんな時間もないので、トップレベルにあるデッキに注目する。

敬意を払うこと。
世界チャンピオンになったMark Chamberlainの言葉は以下。

「相手をこきおろしてはいけない。相手の選択をからかってはいけない。相手に対して怒鳴ってもいけない。誰かを脅してもいけない。このことは誰でもわかっているようにも思えるが、さまよえる誰かのために伝え続けられるべきことだ。我々はみんな、すばらしいゲームをしてすばらしい時間をすごすためにここにいる。そして、それは誰かの犠牲のうえになりたたなくていいものだ。」

fabで遊んでいて、ストレスがたまってきたり、心の状態がゲームするのにいい状態でない場合は、休憩しよう。結局、fabはただのゲームなんだし、友人関係や精神状態まで犠牲にするほどのことはないんだ。

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ゲーム中に、手札を公開して相手(仲間)にも正解を考えてもらう、というところは、練習中のこととはいえ、個人的にはなじみがないのではあるが、練習をともにしている仲間との目的意識も同じほうをむいているなら、いっしょに成長できるいい方法だろう。大昔に、「フライデー(ナイトマジック)だから教えますけどね・・・」と、ゲームの進行中に、まずいプレイを修正してもらったのを思い出したりした。やさしい世界だったな・・・

Mark Chamberlainの言葉については、あたりまえすぎるけど、fabにかぎらずTCGの実戦経験があるものとして、(ひどいめにあう受け手として)みにつまされることも多く、意訳だが、ほぼほぼそのまま載せてしまった。紳士のゲームだね!と思うこともあれば、なんじゃこりゃ?と思うこともあるのがTCGか・・・

ただ、仲間であつまってわいわい遊ぶ、で全然楽しいわけだが、競技レベルを目指さずとも、「うまくなりたい」と強く思えば、今回でてきたような方法は自分でも思いつくかもしれないし、こういう記事にたどりつくのかも。いずれにしても、練習のしかたに手を加えて、結果、自分を自分で満足できる状態にもっていけるかもしれない。

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