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カメラ初心者さんの 9割がおちいる!? 50mm単焦点の罠

「コスプレや ポートレートを撮るなら 50mm単焦点レンズがマスト」

なんて、よくいろんな記事でも取り上げられているのを目にします。

(最近は85~135mmをオススメする記事や動画も多いです)

単焦点レンズで撮影された写真を見かけたりして

「こんな素敵な写真が撮れるなら、自分も欲い!!」と

一念発起して 買ってみたは良いけれど
思うように撮影できず 悩んでいる方、諦めてしまった方

結構いらっしゃるのではないでしょうか。

どうして カメラ初心者さんが 50mm単焦点レンズで
うまく撮影できないのか

どうしたら 50㎜単焦点レンズで うまく撮影できるのか

それぞれ 解説していきます。


【50㎜単焦点レンズで うまく撮影できない理由2つ】


①カメラ本体が APS-C機だから

一眼レフカメラや ミラーレスカメラには
大きく分けて 3種類のカメラ本体があるのを ご存じですか?

1つはよく聞く「フルサイズ機」

もう1つは「APS-C機」

そして最後に「マイクロフォーサーズ機」

この3つは 構造上の理由で、まったく同じレンズを使って撮影しても
大きく画角が違ってしまいます。

(構造上の理由については、今回は割愛します)

そして、コスプレやポートレート撮影をされる 一眼レフ初心者さんは

このうちの「APS-C機」を 購入している確率が とても高いです。

理由は単純、フルサイズ機よりもAPS-C機の方が 安いからです。

(マイクロフォーサーズ機は安価ですが
ファミリー向けと感じて 選ばない方が
多いかなと思いますので、今回は省略します)

自分のカメラが どれなのか かわからない場合は
説明書の 後ろの方のページにある「主な使用」の中の「映像素子」の欄

もしくは、価格.com

(https://kakaku.com/camera/)で


自分のカメラの型番を検索し 表示されたページの
「映像素子」の欄で 確認できますよ♪


こちらは被写体(ぬいぐるみ)と カメラの位置を固定して
フルサイズ機と APS-C機、それぞれ 同じ50㎜のレンズで
撮影(を再現)した写真です。※1

フルサイズ機で撮影

画像1

APS-C機で撮影

画像2

フルサイズ機で 撮影した写真より APS-C機で撮影した方が
ぬいぐるみに近寄ったように 写っているのが わかると思います。

同じ 50㎜単焦点のレンズを使用しても
本体の 種類が違うと、撮影できる画角が かわってしまうのです!

つまり、

「コスプレや ポートレイトを撮るなら 50mm単焦点レンズがマスト」

とは、そもそも


カメラ本体が「フルサイズ機」であることが大前提

のお話だったのです!


②室内やシェアスタジオで撮影しているから

①の理由から、「50mm単焦点レンズがマスト」という定説が
APS-C機では通用しない部分がある、ということがわかりました。

たしかに、撮影する場所が 自宅や 小さなブースがたくさんあるような
「シェア系のスタジオ」などの狭い室内での

APS-C機+50mm単焦点レンズの コンビでの撮影は

かなり被写体に近づいた構図しか撮影できず
ちょっと使いづらいと思います。

APS-C機で 撮影すると、フルサイズ機で 撮影した時よりも
近づいたような写真になってしまう といいましたが

どれくらい 近くなってしまうのか、というのが

かんたんな公式で計算できるようになっています。

その公式がこちら!

焦点距離×1.5= APS-C機で撮影する時の焦点距離

なので、APS-C機+50mm単焦点レンズのコンビでは

・50mm(焦点距離)×1.5=75㎜
※Canonは×1.6

50㎜のレンズをAPS-C機に付けて撮影すると
50㎜ではなく、75㎜のレンズになってしまう、ということなのです!

では、このレンズは もう使えないのでしょうか?

そう考えるのは少し早いかも!

続いて、単焦点レンズで うまく撮影するコツ2つについて
解説してゆきます♪


【単焦点レンズで うまく撮影するコツ2つ】


①外で撮影する

確かに、APS-C機+50mm単焦点レンズのコンビで
室内撮影はちょっと難しいのですが

公園などの 広い屋外では、その威力を遺憾なく発揮することが出来ますよ♪

こちらは、APS-C機+50mm単焦点レンズのコンビで
屋外で撮影した写真です。

画像3

75㎜のレンズで撮影したように、前のフェンスと 背景のボケ味がキレイな
単焦点ならではの写真に 仕上がっています。

フルサイズ機ユーザーの間でも、屋外撮影なら
85㎜ もしくは 135㎜の単焦点レンズを使うのが
最近では マストになっています。

フルサイズ機+50㎜よりもさらに ボケ味が綺麗で
まるで被写体が 浮かび上がるような写真が撮影できます。

画像4

使いづらいと思っていた 50㎜単焦点レンズも
広い屋外での撮影では 威力を発揮します♪

ぜひ、屋外イベントやロケに連れて行ってあげてくださいね。


②35㎜単焦点レンズで撮影する

もし、室内撮影をメインとしていて
どうしても単焦点レンズで撮影したいなら
35㎜単焦点レンズがオススメです。

さきほどの公式にあてはめてみると…

35㎜×1.5=52.5
※Canonは×1.6

ちょうど、フルサイズ機+50㎜ と ほぼ同じイメージで 撮影できます。

Nikonも Cannonも 比較的 お手頃価格で 販売されていますし
2つあれば、屋内も屋外も 網羅できますよ♪


●まとめ●


・同じレンズでも フルサイズ機と APS-C機では 画角が違う

・APS-C機+50㎜単焦点でも、屋外ならキレイなボケ味の写真が撮れる

・APS-C機+35㎜単焦点なら、室内でも明るく撮影しやすい


いかがだったでしょうか?

なんとなくで 買ってしまって うまく扱えなかった 50mm単焦点レンズでも
なぜ撮りにくかったのか、どういう撮影に向いているのかさえ 理解してしまえば
素敵な写真を撮影できる ツールになってくれます!

この記事を読んで、クローゼットに眠っている一眼レフカメラを
もう一度 撮影に連れ出してくれる方がいたら、とっても嬉しいです!

楽しい カメラライフを~♪

※1
実際はフルサイズ機+標準レンズで 50mmと75mmで撮影して
当該写真を再現しております。

*model*
りくすけさん
夕凪さん
怜夜さん

*サムネイル*
無料素材を使用させていただきました。


40代主婦、職業フォトグラファー。 コスプレ撮影、アニメ・ゲームの感想、好きなアイドルのことなどの雑記がメイン。 世界一わかりやすい写真の撮り方も、すこしずつ増やしてゆきたいです。