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【2017松本山雅】第1節アウェイ横浜FC戦…それほど主審は酷くもないのでは

 ということでnaosです。好きな格言は「キャバクラ嬢の好意と反町康治の記者会見は鵜呑みにしてはいけない」です。ちなみに最後にキャバクラに行ったのは10年近く前の忘年会の二次会でしたが。

 今季は試合ごとのレビューはあまりやらないつもりですが、どうも横浜FC戦でアレコレ言われてるので3点のみ。高山主審のジャッジと、ソリさん記者会見の発言について、そして敗因やら期待やら。ちなみにDAZNの見逃し配信トラブルは執筆時点で解消に向かってるようです。

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●結論から言えば高山主審のジャッジはサポが言うほど悪くはない

 気になったのは僕の目線からは3点のみ。37分の隼磨のファウルの判定が遅れた件、前半の終盤のセルジーニョのイエローカード、80分の高崎のポストプレイに対する相手守備関与(ノーファウル)の判定の3点。
後は概ね妥当で、パウリーニョにしてもヨソンヘにしても飯田にしても手の不正使用やラフプレイなので、イエローが出る過程に問題があるとは思わない。少なくともヨソンヘには2回目だよってコミュニケーションとってイエロー出してる場面が中継には映っている。

 隼磨のファウル判定はAR(アシスタントレフリー)がインカムを通じてサポートした感がある。但しサポートを受けても最終判断は主審なので主審の判断待ち。そこがいまひとつスムーズではなかったかなと。判定は妥当。蹴ってるので。

 セルジーニョのイエローはファウルではあるがカードにはちょっと厳しい印象はあった。但しそれ以前の段階で高山さんはセルジーニョにコミュニケーションを取ってる。そこで注意を与えていれば2度目ではありイエロー対象ということでは。誤審ではない。ラフプレイではあるので。

 80分の高崎に対する相手DFの守備関与は、そこまでのジャッジの基準から行くと「これはラフプレイでは?」と疑問には感じる。ギリギリPA内にも見えるファウルなのでPK対象にもなる場面。吹きにくかったか。不用意な膝が入ったラフプレイには見えるけど、誤審か?と言われたら、海外やACLでは普通にあるプレイなのでそれは苦しい。

 ということで、高山主審については「良いとは言い切れず、全体に厳しさがあったが、一部山雅サポが辛辣に言うほど酷いジャッジとは全く思えない」という感想。サポが騒ぐのはサポ感情としては理解できるけど。
序盤以外はコミュニケーションも積極かつ丁寧だし、相手選手へのコミュニケーションもとってる。前半終了で下がる際にもカルフィン・ヨンアピン(町田から移籍加入)とコミュニケーションをとってるシーンが映ってる。もと国際主審だしそこはしっかりしている。「辛目」は確かだが、そんな主審は普通にいる。

●ソリさんはワザと審判問題を新聞やwebの見出しにしようと仕向けてる気はする

 ソリさんの審判批判は多分ワザと2つの側面を浮き上がらそうとしてる気がする。

 いずれも審判のレベルアップ促進のためとは思うが、ひとつは新聞やwebのメディアに刺激的な見出しを書かせる手段としての毒舌。
もうひとつは、ベテラン監督ならではの立場で、判定に誰もが多角的にものが言えるような雰囲気を醸し出していきたい意図か。
昨年の41節アウェイ町田戦の一件(後日「PKだった可能性が高い」とリーグから回答があったシーンがあったという)以来、そんな気持ちにさせてるのかもしれない。

 但し、個人的には、前記のようにこの試合に限っては大きな問題はあまり感じないし、一連の審判批判は好きではない反面、将来的にスカパーなどで「週末の判定を考える番組」とか出来て欲しい希望はあるので、当面はゆるゆると静観したい。

●敗因と今後について…おっさんクロス頑張れ超頑張れ

 ソリさんがハーフタイムや記者会見で「前後が分断」と指摘していたのは、岩間パウリーニョの両DMF(ボランチ)の出来の悪さに起因してると考える。本来ならbox to box…フィールド全体に顔を出す運動量がある選手。しかし、新しいタスク(パウリーニョが最終ラインに下がってビルドアップに関与する場面とかがあった)に神経質になったのか、あるいは相手守備のプレッシャーに神経質になったか、全く運動量的にもプレイ関与的にも物足らない試合になってしまった。
DMFが機能しなければサイドも中央も崩しが機能しないのは当然。この試合は宮阪投入で修正を図ったが、今後は宮阪・武井・岡本の起用も含めて改善ポイントには感じた。

 それからチーム全体として「後方からどうビルドアップするのか」に選手レベルで迷いを感じた。それ故に高崎に放り込んでは相手のCB(特にカルフィン・ヨンアピン)に跳ね返されるという悪循環になったのでは。サイドアタックや縦パスも持ってるチーム。もっと積極的に。

 相手守備は非常に良かった。「ワイド(WB)に対してSHを守備に付ける」という最近のトレンドに近く、そうなると、どうSHを剥がして、その先のSBを攻略するかが肝要。
個人で剥がすのかコンビネーションで剥がすのか。コンビネーションなら昨季やっていたようにDMFやCBの積極的な関与で、速く短いパスやフリーランで崩す動きは不可欠となる。

 今季はワイドがPA角で中に絞って、外を左右CB(この試合だとヨソンヘと橋内)に使わせる攻撃を仕込んであり、序盤の「橋内クロスからの高崎」というチャンスはこの動きを使っている。
ワイドが中に絞ればSHは自然と中に取り込まれて、外が相手SBひとりになって薄くなるのが狙い。442など前目のSHとかの選手に守備させるチーム相手には積極的にこの動きを仕掛たい。

 そういう意味で、おっさんこと橋内優也(あるいはヨソンヘ)のクロスで高崎寛之や三島康平が決める展開に期待したい。そうなると相手守備は橋内(あるいはヨソンヘ)を警戒して自然と左右に開くし、左右に開けば工藤浩平やセルジーニョが守備間のギャップを使いにいける。勿論、昨季やってた「ワイドの前にシャドー(特に工藤)が飛び出す」攻撃も有効。

●その他

 セルジーニョ、橋内、志知は今後に期待できる。セルジーニョは及第点。戦術理解度が速そう。おっさんこと橋内優也は自分の色を出せてるので自信を持って。凡ミス1個あったがそこは気をつけて。志知は仕掛けもいいし、とにかく走って、細かい拙さは抜群の走力でカバーしたい。

 個人的には岡本知剛のセンスと技術がこのサッカーにはものすごく必要と感じたので、併せて期待の選手として記したい。

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 最後に。山雅サポの皆様、スタジアムでもネットでも審判への最低限のリスペクトは忘れずに。審判批判よりも自軍の応援にエネルギーを。ブーイングするならそれは相手へのプレッシャーのために。
三ツ沢のゴール裏で、チャントに変な合いの手を入れて最後は目くじら立ててブーイングと文句だらけだった、やたら声のでかかったソフトモヒカンのおっちゃん。チャント全部覚えてきた努力には敬意を払いますが…。

「ひとりの雑言がひとりの観客を減らす」…そんな言葉もあると知って欲しいと感じた三ツ沢でもありました。

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