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理想的天国

もう、この世界には一秒たりとも居たくないと思うとき、ぎゅっと両目を閉じて「理想的天国」に尽いて考えます。

それは、よくある死後の世界…みたいなものでは全然なくて、うまく言えないのですが、とりあえずこの地獄を生き抜くために、自分だけの聖堂を作って言語化しておくというようなものです。
そのなかには、何を入れてもよくて、社会的規範に反するようなものとか、他人から見たらきれいなものじゃなくても、いや、むしろ自分自身であるものだったら積極的にいれて、そして秘密にしておいてほしい箱世界です。

わたしたちは皆、孤児みたいなもの。
少なくとも、最初の瞬間と最後の瞬間「親」というものを意識する人はとっても少ないと思います。

そして、最初と最後の「あいだ」の時間は本当に余りにも短い。

短い。

しかも多分、意味など何もないです。

にも関わらず、この世界に居るあいだにしか「理想的天国」について思考することは出来ない……。

わたしたちは皆、みじめでけなげな生き物過ぎると思われたことはないでしょうか。
こんな借り物の身体と心と短すぎる時間を、ある日ポイっと与えられて何とかしなければならないのですから。

「したいこと」みたいなこと…
例えば、天職に就くだとか、
例えば、愛情の相互交換
例えば、なにかで拍手喝采を浴びる、とか。
そういうことは半分も叶わないのがふつうで、そして、その「ふつう」からでさえ零れ落ちてしまう人だって数えきれないほど沢山います。

だから、私は、人が、いうか自分が、この世でしなくちゃいけないことは、自分自身にとっての「理想的天国」を考え抜くことだけだと信じています。

そのためにわたしたちはひとりひとり、何の意味もなくランダムにここに送り出されます。

私が書いている文章はすべて、私という存在が自分のために考えた「理想的天国」の記録です。

•ө•)♡ありがとうございます٩(♡ε♡ )۶