Naoto Hieda

稗田直人。アーティストです。 Full stack net artist

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最近の記事

2023年にやったこと、2024年にやりたいこと

去年2022年は日本で展示をする機会をいただいて、ドルトムントで5か月のレジデンスをして、その間スペイン語を学んで2023年の後半はコロンビアで交換留学をしました。 この記事で書かなかったのは当時考えていた「2023年にやりたいこと」。思い出せる限りでは ケルン・メディア大学での修士課程を修了する 8月にコロンビアに戻って、交換留学で参加していたプログラムの友達らの修了を見届けて自分もパフォーマンスをする の二つを考えていました。前者は無事に達成できたけど、後者はファ

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    • htmx でフルスタックの開発をする

      (注:カバー画像は最近やっている刺繍・ダーニングで本文とは関係ありません) htmx とはhtmx はフルスタック用のライブラリで、煩雑なデータの変換などをすっ飛ばしてバックエンドから DOM 操作をすることができます(厳密には違いますが使用感として)。普通のフルスタックではバックエンドから JSON などのデータをフロントエンドに投げて、それを div なりに成形してブラウザに表示します(例えば { message: "hello" } がサーバから送られてきて、それをフ

      • 卒展、バナー、ネイル

        7月19日から23日にかけてケルン・メディア芸術大学(KHM)で卒展が行われました。2019年に入学してから4年間かかりましたが、無事にディプロムⅡ(修士課程相当)を終えることができました(目安としては2年半ですが、コロナの特例もあり問題なく修了できました)。卒展の参加自体は義務ではありませんが、卒業する学生のうちのほとんどが参加していました(インスタレーション系の学生は展示、映画の学生はケルン内のいくつかの会場で作品が上映されます)。ちなみに作品を評価されるのは最終試験でこ

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        • ポップス、ジェンダー、自閉スペクトラム

          6月の終わりにウィーンに行った。ケルンの大学のセミナーで合宿的に一週間ほどウィーンの郊外に滞在してミュージック・ビデオを見ながら考察するという趣旨で10人ほどの学生が集まった。企画をした教授、 Ubermorgen (Luzius Bernhard & Lizvlx) は今学期で大学を離れてウィーン応用美術大学に移ることが決まっている(もともと二人ともウィーンを拠点にしている)ので今回の合宿が最後のセミナーになった。 他の学生は寝台列車でケルンからウィーンまで移動したのだが

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          ノルウェイの森を(また)読む

          (以前書いた文章なのですが、どうオチをつけたらいいのかわからず下書きのままにしていました。せっかくなので適当に手を入れて公開します。ちなみに写真はコロンビアの山で撮ったもので文章とは関係ないです。そのコロンビアのカリブ海沿いの山に20日ほどこもっていたので、次回からそのレポートを書いていく予定です) 村上春樹「ノルウェイの森」を初めて読んだのは19歳のときで、氏の作品を初めて読むうえでとりあえず一番メジャーなものを選んだ(当時はちょうど1Q84が出版されている頃だった)。当

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          クリスマス・マーケットを歩く

          11月いっぱいでコロンビア留学を終え、12月半ばに「本来の」留学先であるドイツに戻っていました。とはいえ10日ほどの滞在で、リサーチを続けるために今はまたコロンビアに戻ってきています。ケルン・メディア芸術大学では各学生のプロジェクトや卒業制作に7000ユーロの予算がつくようになっていて、今回はそれを渡航費に充ててコロンビアに来ました。ただ、州から出ている予算なので自由に使えるわけではなく、航空券をとれても生活費には充てられないなど制約があり、またソフトウェアなども買えないため

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          2022年にやったこと、やっていること

          (制作関連なので自分のサイトのブログに書きましたが、note にも転載します) 2022年の近況報告です。2021年初めにソーシャル・メディアをやめてしまったのでそれから謎の人になってしまいましたが、地球の反対側で生きています。現在も2019年に入学したケルン・メディア芸術大学のマスター・コースに在籍しています。とはいえ、去年の11・12月に一時帰国していたこと、今年の2月から6月は後述するドルトムントでのプロジェクトがあったこと、そして8月から交換留学をしているためケルン

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          タマレスを包む

          タマル(tamal; 複数形: タマレス, tamales)は中米発祥のちまきのような食べ物で、コロンビアでもよく食べられています。もち米ではなくトウモロコシをすりつぶしたものを練って具といっしょにプラタノ(英・プランテン; バナナのようなもの)の葉に包んで蒸したものです。具はひよこ豆や鶏肉、ベジタリアンのものも。ちまきなど飲茶が伝統的に朝に食べられているように、コロンビアのタマルも朝食として愛されています(ところで、コロンビアではタマルやスクランブル・エッグにスープなど朝か

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          コーヒーの聖地・マニサレス

          コロンビアに来て2か月が経ち、ボゴタ、カリに続いてマニサレスを訪れました。カルダス州の州都であるマニサレスはボゴタから飛行機で1時間ほどで着くのですが、山間部に位置し気候が荒れやすいため飛行機が着陸できない場合があると聞いていました。そして初めてのマニサレス訪問で運悪く、乗った飛行機が着陸できずそのままボゴタに引き返すという事態に。 今回マニサレスに行った理由はフェスティバル・デ・ラ・イマーヘン(イメージ・フェス)というメディア・アートの祭典が行われるため。ボゴタの大学の知

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          グアラポを飲む

          週末にウエルタ・コムニタリア・ムイソというコミュニティ・ガーデンで行われていた「グアラポ」というお酒のテイスティングのフェスティバルに足を運びました。パルケ・セントラル(セントラル・パーク)という文字通りボゴタの中央公園の隣にあり、普段は野菜などを栽培していて誰でも手伝って収穫物をもらうことができるそうです(ドイツのベルリンにもプリンセッシネンガルテンという同じようなコンセプトのコミュニティ・ガーデンがあります)。 今回のメインはグアラポという発酵酒ですが、手作りのアクセサ

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          ボゴタの夜市、アジアン・マーケット、即売会

          カリから戻り、週四日で大学に通いながらボゴタで生活を送っています。ボゴタでは季節がないので、8月に到着してから相変わらず20℃弱の過ごしやすい日々が続いています。今回は買い物編ということで友達に連れて行ってもらった一風変わったマーケットを紹介します。 まずはサンペール・メンドーサ市場で月曜と木曜の22時〜早朝5時に開催されている夜市。ハーブ専門の市場で、所狭しと植物が積まれています。通路にぼおっと突っ立っていると、荷車を引いた店員が「そこをどけ」という意味で口笛を吹いてきま

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          あまり役に立たないカリ観光ガイド

          8月の終わりから9月にかけて4日間ほど、コロンビアのサンティアゴ・デ・カリ(通称カリ)に滞在しました。コロンビアは太平洋と大西洋(カリブ海)の両方に面しており、それが文化の区分にもつながっているようで、カリは太平洋に面しています。標高は1000メートルと比較的高いものの、過ごしやすい気候のボゴタ(2600m)に比べるとだいぶ低く、滞在時は30度近く蒸し暑い日が続きました。 カリといえばサルサ発祥の地で、代表曲「カリ・パチャンゲロ」からとってパーティ好きのことを「パチャンゲロ

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          コロンビアの市場とフルーツ

          週末に友達に案内されて、中心街からは2キロほど北西にあるパロケマオという市場に行ってきました。いわゆるファーマーズ・マーケットで、エリアごとに野菜や果物、肉、魚、雑貨などと別れており、エリア内に生産者ごとのブースがひしめき合っています。 コロンビアはフルーツ大国で、そのまま食べたりジュースにしたりと日常生活では欠かせないものです。コロンビアにいる友達と話していても、コロンビアを離れて海外で生活するとしたら家族や友達の次に恋しくなるのはフルーツだろうと言っていたし、ドイツにい

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          コロンビアに移住しました

          8月からコロンビアに来ています。4か月間の訪問なので完全に移住したわけではないですが、ビザ免除の3か月以上の滞在なので来訪者ビザも取り、一度ドイツの部屋も引き払って「渡哥」しました。身分としてはまだドイツのケルン・メディア芸術大学に在籍していて、その交換留学プログラムでボゴタにあるコロンビア国立大学(アメリカの大学とは関係ありません。綴りもよく見ると違う)に来ました。コロンビア出身だったりコロンビアにゆかりのあるアーティストらとコラボレーションすることが多く以前からコロンビア

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          フロントエンドフレームワークオタク

          2週間前にケルンで友人のスタジオに行く途中、自転車で転倒して生まれて初めて骨折しました。ひどく腫れてしまったので病院に行ったところ、まず「通勤中だったのか」聞かれました。というのもドイツでも労災が下りるので、保険の関係でまず通勤中の事故だったかどうか聞かれるようです。私の場合は仕事で友人の家に向かっていたのですが、フリーランスのため当然適用外でした(というやりとりをたどたどしいドイツ語でしないといけなかった)。その病院には夏にコロナウイルスのワクチン接種でもお世話になったので

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          Transmediale 2020

          ドイツのベルリンで2020年1月31日から2月1日に行われた Transmediale シンポジウムのレポートです。 在学中のケルン・メディア芸術大学では Hans Bernhard らのインターネットに関するセミナーに参加しており、そこから学生20人ほどが課外授業としてシンポジウムの聴講をしました。最近は発表者としてフェスティバル等に参加することが多かったのですが、今回は久々にゆっくりと楽しむことができました。大学ではセミナーごとに予算がついており、シンポジウムのチケット

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