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mukasi,kaita,bunsho.


いつからか勉強はしなくなった。 勉弱をしている。

心にポッカリ穴が空いている。中は空洞である。真っ暗闇。覗いてみても中は見えない。ならばと、中へ入ってみる。手探りしながら歩いても壁はなく、どこまでも奥へ進めれる。進めど進めど一向に何も無い。引き返そうにも道が分からない。途方に暮れたので地べたに座る。一体ここは何処だろうか。

街中を歩いてると蛸がいた。動いてるし、生きている蛸のようだ。しかし誰も気にしてない。幻覚かと思い、触ってみる。本物だった。もっと近づいてみると小さい声だが、何か喋っているようだ。 「限りなく偽物に近い本物なんて有るのだろうか」

不思議な夢を見た。白い空間に四角い球体が5個ほど浮いている。四角い球体?角が丸い四角ではなく、これは絵では表現できない。言葉でのみ表現できるな。と思ったら目が覚めた。目に見える形が正解とは限らないことを思い知った朝。

5分前に川に洗濯に行ったおばあさんが桃を拾って、4分前に桃太郎が生まれて、3分前に犬と猿と雉が仲間になって、2分前に鬼が島に着いて、1分前に鬼を倒して、いま帰宅なう。 [桃太郎五分物語]

猫が過ちを犯し、その過ちを違う猫が問い質す。お前は間違っていると。しかし、そこにキャットフードはあるのだろうか。

自分の経験からは、親しい人や動物が亡くなった時は、『消現』という言葉が当てはまる気がする。消えたことが現れる感覚。 というか、自分は割とこの感覚は常に持っている。たぶん。 消える、ということをもっと考えてみよう。

外に出ると、まるで壁のように雪が降り積もっている。外出を諦め、TVをつけてニュースを見ると、驚いた。南極から氷が消えたらしい。しかし部屋の気温は秋そのもの。何が起きているのか分からず、仕方なく眠ると、起きた時には、もう冬だった。

温めたポットからカップに珈琲を注ぐ。最初は黒く出ていたが、段々と白くなっていく。注ぐのを止めて訝しんでいると、ラジオのニュースから北極が消えたという情報が流れてきた。気持ちを落ち着かせるため、白くなった珈琲を飲むと、それはアイスカフェオレだった。

遠くからハムカツの声がする。どうやら自分を呼んでいるようだ。 「揚げたてジューシー!トンカツ御一つ如何ですか!?」 こいつ…ハムカツのくせにトンカツを売っている、と思った。 誘いを断ると、苛立たしげに「人間のくせに、断るのかよ…。」と呟かれる。 もはや立場の上下は崩壊していた。

空に林檎を放り投げる。落ちてきた林檎を手で受け止めるつもりが一向に落ちてこない。どうやら空中で静止しているようだ。途方に暮れた私は諦めて立ち去る。後日、同じ場所を訪れ確認すると、林檎は綺麗に皮を剥かれ、六等分に切られた状態であった。ただし、剥かれた皮は下に落ちていた。

ふと思いつき、家にあった段ボールを舐めてみる。 ラベルに「夕張メロン」、おお!メロン味がした!! もう一つ試しに「山梨ブドウ」のラベル。これは変化球、赤ワインの味がする!! それではAmazonの段ボールならば? 美味しいが…何だ…? んん…これは…肉じゃがだ!! 肉じゃが!?

家の窓ガラスを突き破ってHRと書かれた野球ボールが飛び込んできた。ホームランボール?と訝しんでいると、外から「起立!礼!着席!」と誰かが大声で叫んでいる。これはホームルームボールだと気づく。割れた窓ガラスを覗くと、その向こうに小学校の教室が見えた。驚きつつ、昔の自分を探す。

空っぽのヤカンから声がする。蓋を開けると、中には小さい人がいた。「出してください」と言うので中から掬い出すと、その人はみるみる大きくなっていき、天井を突き抜け、高層マンションよりも大きくなっていった。 そして、わたしは家の中から「出してください」と言う。

猫を踏んでしまった。痛くて鳴き叫ぶかと思いきや、猫は素知らぬ顔で寝ている。上げた足には猫がくっついている。 んん?取れない!そして徐々に猫とわたしの足が同化していってる。 起きる猫、素知らぬ顔でエサを食べに行く。引っ張られるわたし。 困ったことに、どうやら猫が優位なようだ。

ペットショップで虹を買う。知らなかったが虹は昆虫らしい。確かに漢字は虫偏だ。我々が目にする7色のアーチは蛍の光みたいなものらしい。注意書きに虫カゴには黒布を被せて下さいとある。その夜、布を被せ忘れた私は強烈な光の渦の中で目覚めた。堪らなくなり、外へ逃がした虹は夜空に虹を掛けた。

夜中に目覚めると、家の中にあるはずの無い地下室の階段が出来ていた。恐る恐る地下へ行くと、そこには机と椅子、机上にチーズケーキが置いてあった。壁には「お誕生日おめでとう!驚かせたかな?地下室が欲しいと聞いたので!」の貼り紙が。どうやら友人のサプライズプレゼントのようだ。

財布を拾ったので交番へ届けに行く。目を疑ったが、中にいたのは犬のおまわりさんだった。犬種はラブラドルレトリバーのようで、2足歩行で日本語も達者だ。一通り書類を書き終えると、あまりの可愛さに我慢できずにおまわりさんの頭を撫ででしまった。公務執行妨害で逮捕された。なんと世知辛い。

わたしは背中に象を飼っている。どうやら他の人には見えないらしく、話しても冗談だと思われて笑われる。背中の上を歩き回る象は、とても楽しそうだ。しかし、この背中しか知らない象を、わたしはとても寂しく思える。もっと広い場所へ移してあげたいが、どこにも行けないのは象なのか、わたしなのか。

今日は山に登る。頂上に辿り着くと、皆が一心不乱に捕獲した猿を山の下へ向けて投げていた。何やら投げると御利益があるらしい。自分の考えとしては人も猿も変わらないだろうと思い、猿を投げている人を投げてみた。その後すぐ、自分は猿に投げられた。

いまは渋谷駅にいる。握りこぶし大ほどの鳩を捕まえる。その横で三尺三寸ほどの猫が通り過ぎる。ズボンの膝が215cmほど破れている。家に帰って縫わなければと思ったが、駅から自宅まで徒歩で1579分かかる。諦めて野宿をすることにした。そして起きた時間は無量大数だった。

午前1時、玄関のチャイムが鳴る。目を覚まし、恐る恐る玄関を覗くと人影はなく物音もない。ドアの隙間に置手紙、読んでみると「午前一時にまた伺います」と。 あれから12年、待てども誰も来ず。 ふと考えた。 もしかすると毎日来ているのかもしれない。 午前一時という時間が。

大きくて巨大な小さい石を池に投げると水が枯れた。そして、底に沈んだ石をザリガニがハサミで挟んで持っていった。隣に座っていたビーバーが言った。「歳を重ねると些細な事が些細じゃなくなる。」

デジタル薬缶は鳴り止まぬ汽笛を沈める海のほとぼりを冷ます麦茶の頃のように 貴方の思い出を問い詰めるテープを転がすドラム缶と自尊心を押し潰す春の恋のように 扇風機を回して炬燵にお湯をかける犬は遠くに旅立ちましたが お元気でしょうか。

眠れない 玄関からノックの音 扉を開ける Amazonからアナコンダが届く ベッドにする 眠れない 炬燵の電源を入れて入ってみる 眠れない 外に出て夜空を見上げながら地面に寝る 眠れない 深夜バスに乗る 眠れない 地球の自転を反転させる 眠れない 太陽を消す 眠れない ブラックホールに呑まれる 眠れた

道端に小虎がいた。お腹が空いてそうだったので電柱にいたカラスを捕まえて食べさせた。小虎が黒豹になり、鳴き声はカアカアだが、人語を話し出した。 「私は虎ですか、豹?それともカラス?進化するというのは清々しいですね。つぎは貴方を胃袋に収めてみようかと」 私は走り去った。 進化は御免だ。

第3257629条 すべて宇宙民は、超健康で激文化的なビッグバン級の最高の生活を営む権利を有する。2 宇宙は、すべての惑星の生活部面について、異次元福祉、宇宙保障及び公衆衛生ブラックホールの向上及び増進及び超新星に努めなければならない。

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