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フォトグラファーの海外コンペあれこれ

IPA(The International Photography Awards)というフォトコンペティションをご存知でしょうか。「ご存知でしょうか」なんて偉そうな前振りをしてはみたもののその実態について自分も詳しくないのですが、少し調べてみると「ルーシー財団が2003年に設立した国際的なコンペティションで、優勝者には賞金のほか、各国での展示に加え多方面のメディア掲出がされるもの」と読みとれます。

つい先日このIPAのスピンオフ企画であるOneShot:StreetPhotographyコンペティションの結果が発表されたということなので、これを含めた海外のフォトコンについて軽く紹介してみようと思います。中には「フォトコンって興味ないんだよねー」なんて方もいると思いますが、エントリーはしないにしろ、インターネットを介した海をこえた写真との出会いは新たな自分の可能性を広げてくれるかもしれません。高橋は普段こんなものを見てインプットしてるのか〜ぐらいの感覚でもいいので、まぁちょっと寄ってみてください。

The International Photography Awards

紹介先のページのプルダウン部分を見てもらえればわかると思いますが、ちょうどいま選択中の状態が先程のOneShot:StreetPhotographyコンペの受賞結果画面です。すさまじい写真が並んでいますね…。環境の違いによるところもありますが日本のストリート写真と比べるといささか雰囲気が違う感じがしないでもないです。日本のフォトコンであまり評価してもらえない、なんて感じている人は逆に海外にチャレンジしてみるのもいいかもしれません。審査員にうまくハマって入賞なんて事になるとモチベーションにもつながります。(自分はまさにそれでモチベーション維持してる時期がありました)

また、プルダウン部分を切り替えるとIPA本体の過去の結果が見れて、こちらは風景やポートレート、抽象的なものや静物、といった様々なジャンルを楽しむ事ができます。
あとこれはIPA系の一つの特徴でもあるのですが、掲載数(入賞数)が膨大なので、撮影のヒントを探すときや今日はインプットの日と決めているときなどにじっくり見るのが良いかもしれません。

■IPA関連スピンオフ企画

また一方でIPAの他にスピンオフとして以下のコンペなどが発足され規模を拡大しています。IPAに臨む前にこちらから、なんてのも良いと思います。

PX3(Paris Photography Prize)
MIFA(Moscow International Foto Awards)
TIFA(Tokyo International Foto Awards)
BIFA(Budapest International Foto Awards)

開催時期も様々で、またそれぞれに特色があるようにも思うので、チャレンジする前に過去作品はチェックしておきたいですね。自身もMIFAとTIFAは入選経験がありますがPX3は傾向にあわなかったのか落選した記憶があります。BIFAは今年初めて案内が来た発足したてのコンペなので狙い目かもしれませんね。

■ジャンルに特化したコンペ

日本では決められたテーマに沿った作品を募集することがあると思いますが、海外では何かのジャンルに特化したコンペもあったりします。
自分の撮りためてきたプロジェクトのクオリティを推し量るうえでエントリーしてみる価値はあると思います。

The EPSON International Pano Awards
EPSONオーストラリア主催で2010年に発足したパノラマ作品を対象としたコンペです。聞いた話によると数年前からNIKONが協賛についた事で作品数もクオリティも急激にあがったようです。サイトを見てみると震えるほどの力作揃いで、風景、アーキテクチャに興味がある人には見て頂きたいです。サイトもカッコいい。審査は独自の採点方式で最終的に高得点だった作品に賞が授与されます(得点はクローズドに通知されます)自分は昨年エントリーしたところTOP50というとこまで滑り込みなんとかサイトに掲載してもらったものの上位入賞とはなりませんでした。世界の壁は高い。
日本ではパノラマに対して反応が薄いので、パノラマを嗜む人には特におすすめです。

Minimalist Photography Awards
恐らく2018年12月に発足したもので、あらゆるジャンルのミニマル作品を募っているコンペです。SNSなどでは目を引きにくい極限まで要素を削ぎ落とし洗練された作品なんかはこういったところで評価してくれそうです。
発足したばかりっぽいので、恐らく今現在募集してるものが初回のコンペでこれもある意味狙い目。自分はたまたまInstagramでここの公式アカウントからコメントをもらったので今回のコンペにエントリーしてみました。締切は2019年5月25日までなので、気になる方は是非。

■海外フォトコンテストの共通項

さて、ここまでざっくり紹介していきましたが、海外コンペにはある共通の特徴があります。

・エントリーは基本的に有料、でも安い時期がある
海外コンペは基本的に有料でのエントリーとなります。先程の紹介にはなかった Sony World Photography Awards は3枚まで無料としていますがそれ以上のエントリーは基本的に有料。LensCulture も1枚無料のときがありますが、それ以上は有料です。日本ではエントリーそのものが無料のケースが多いので有料と聞くと気が乗りにくいかもしれません。
しかし多くのコンペはEarly Bird またはEarly Callなどと呼ばれるいわゆる「早割り」方式のエントリーが設けられていて、その期間中であれば何割か安くエントリーが可能です。サイトにはとりあえずアカウントを作っておくと定期的に案内メールがくるので、エントリーする気があるのであれば、とりあえずアカウントを作成するのが良いでしょう。

サイトが使いづらい
ここまで読む過程で、いずれかの海外サイトを見てくれた方は気づいたかもしれませんがサイトの作りがびっくりするくらい不親切です(あくまで個人的にはです。英文が読めないせいもあるかもしれません)UI的なところには関心が無いのか費用がさけないのかとにかくユーザーライクではない作り。。エントリーの障壁になってるんじゃないか?と思わなくもないですが、とはいっても気にするのは入稿を含めた規定と決済周りくらい。慣れといえば慣れです。うろたえず、落ち着いて慣れましょう(笑)


結構長くなってしまいました。
ある程度知っているものを連ねてみましたが、いかがでしょうか。ちょっと慣れが必要な部分があるものの、作品が刺激的であるのには変わりありませんので、お時間のある時に見てみてはいかがでしょうか。
最後に自分が入選した写真をいくつか紹介して、今回はここまで。
感想などあればnoteのコメントかTwitterのDMなんかでもお気軽にいただければ嬉しいです。

TIFA2016 Silver

MIFA2017 Bronz

Pano Awards2018 TOP50


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