タイトル6

【妊婦生活を支えたものたち】ならきちの泣き虫妊婦生活記⑥

妊娠期間はニートだったので、つわりで具合が悪かった時期も含め、とにかくずっと家にいた。その後、切迫早産と診断され40日間の安静入院を余儀なくされた。つまり、とにかく寝たきりの時間が多かった。そんな私を救ったものたち(モノ・サービス・食べ物・飲み物など)を紹介する。

さくらももこ『そういうふうにできている』

ちびまる子ちゃんの作者・さくらももこ先生の妊娠出産エッセイである。

以前からさくら先生のエッセイが好きで数冊持っていたのだが、妊娠出産エッセイがあると知った私はすぐに旦那に頼んで買ってきてもらった。

特に妊娠初期はつわりでナーバスだった上に、私は出産が怖くて怖くて仕方なかった。「産めない、私みたいな根性ナシには絶対に産めない…」「痛くて死ぬんだろうな…、死なないにしても途中で気絶する…」と、自分たちの赤ちゃんに会いたい気持ちとは裏腹に、”自分が赤ちゃんを産む”という現実にいまいち向き合えなかったのだ。

最終的には「なんとかして旦那に代わってもらえないか…。痛みに強そうだし、メンタルも強いし、子ども好きだし、きっと旦那のほうが母親に向いている…何かの間違いで、君の名は。みたいに今から男女逆転しないか…」とまで思っていた。笑

さて、さくらさんのこのエッセイは、妊婦に勇気を与える。「あ、私だけじゃなかったんだ」と思わせてくれる。あのさくら先生だって訳もなく涙が出たりしたんだ。あのさくら先生だって産む前に死を覚悟したんだ。と。

私はこのエッセイを読んでから徐々に、他でもないこの私が頑張ってこの子を産むんだ!という気持ちを整えることができた。また、このエッセイはぜひ男性にも読んでみてほしい。軽妙な文章とさくら先生のユーモアで、かる~く読むことができる。私の父はこれを読んで「出産って命がけなんだな…」と言っていた。私と弟を産んだ母をさらに尊敬し、感謝するきっかけになっただろう。

トツキトオカ(妊娠記録アプリ)

このアプリで旦那と状況を共有していた。毎日アプリ内の赤ちゃんが言うことが変わったり、ちょっとずつ大きくなったりして、励まされた。

「つわりがそろそろ落ち着いてくるよ!」みたいなことをアプリ内の赤ちゃんに言われたときは「うそつけ!」と思ったが。笑

検診の日程や、もらったエコー写真、妊婦の体重や、その日の体調や気分を記録することができる。旦那と離れて暮らしていた妊娠初期は、「今日も吐きました」「今日は調子がよかったです」など、体調を記録して把握してもらうのに役立った。

一週間ごとに、赤ちゃんの状態について、妊婦の状態について、妊婦へのアドバイス、パパへのアドバイスを読むことができる。旦那も毎週そのコラムを熱心に読んでくれ、「今赤ちゃんは背骨を作ってるんだね!」「今妊婦さんは胎盤を作ってるんだね!」「そろそろ腰が痛いだろうからマッサージしようか?」と一緒に話すことができたので嬉しかった。

マンガ・アニメ

これはかなり個人的な趣味である。あくまで私の場合なのであしからず。

まずは「進撃の巨人」。つわり中は、横になったままアニメ版の映画3本をひたすらリピート再生していた。しっかり見ていることもあれば、眠るためのBGMとしてつけていたこともあった。(ちょうどNHKでアニメのSeason3が放送開始の時期だったため、映画もまとめて放送された)

体調がいい時は座って1巻から最新巻まで繰り返しマンガを読んだ。セリフを暗記するのではないかというほどお世話になった。

妊娠前から好きなマンガだったのだが、吐きすぎて死にかけだった時期の私にとって進撃の巨人は、「私はエレン(主人公)たちよりは全然つらくない…」「エレンたちよりは全然マシ…」という気持ちにさせてくれる精神安定剤の役目を果たしていた。(深刻)

次に「弱虫ペダル」。これは、切迫早産で入院しているときに友人が差し入れでマンガを買ってきてくれてハマった。

お産が近かったため、進撃の巨人のようにグロテスクなものを読む気分にはなれなかった。そこで、爽やかなスポーツものを読んで元気をもらった。明るい気持ちになれた。お産の時には弱ペダ好きな助産師さんと共に、主人公の小野田坂道くんが歌う「ラブ☆ヒメ」のテーマソングを歌って破水した。笑(わかる人にしかわからない話ですみません…)

Voicy(ボイシー)

株式会社Voicyが運営するボイスメディアである。ラジオのようなもので、私はスマホアプリで聞いている。Voicyさんには妊娠初期だけではなく、切迫早産での入院生活も含め、出産までずっとお世話になった。

もともと作家でブロガーのはあちゅうさんの配信を聞くためにダウンロードして使っていたのだが、妊娠して具合が悪くなってから、有名AV女優の紗倉まなさんが『暫し えろ屋。』というチャンネルを開設した。紗倉まなさんの声を耳にした瞬間、「これだ!」と思い、そこからは私のヒーリングBGMとして毎晩大活躍だ。まなてぃの声を聞かないと眠れない体になってしまった。

隣に旦那がいたとしてもお構いなしで1時間タイマーをセットし、紗倉まなさんのVoicyを流していた。なんとも癒される声・話し方なのだ。すっごく可愛いのに庶民っぽさもあって、親近感が沸く。彼女は私の一学年上だが、考えも成熟していてリスナーからの質問に一つひとつ丁寧に回答していく。賢い。優しい。魅力がありすぎるのだ!!いつか会いたい。

残念ながら(?)本職の作品は見たことがないのだが、今ではTwitterもインスタグラムもフォローして、すっかりファンになった。

さて、音声メディアの何がいいかというと、気持ち悪くて画面が見られないときに、目を閉じたまま楽しめることだ。妊娠初期の私は寝たきりで、(常に吐きそうという意味では忙しかったが)かなり暇を持て余していた。テレビを見てもなんだか気持ち悪いので、眠くはないけど目を閉じていたかった。そんな時にこのVoicyが大活躍!だった。つわり妊婦に音声メディアは相性がいいと感じた。切迫早産での入院中も毎晩聞いていた。

Podcast(ポッドキャスト)

先述の理由で、音声メディアにハマった私。体調が安定してきた妊娠中期~後期にかけて、家事をしながらPodcastを聞くようになった。私のお気に入りは『ゆとりっ娘たちのたわごと』というチャンネルである。

▼Twitterはこちら

『ゆとりっ娘たちのたわごと』、通称:ゆとたわは、ゆとり世代OLの、ほのか・かりんの2人組が、他愛もないトークを繰り広げる(いい意味で)ゆる~い番組だ。皿洗いしながら、料理しながら、洗濯物を畳みながら聞いていた。自分も一緒におしゃべりに参加しているような気持ちになれるので、引っ越しして地元から離れ、一人で家にいる寂しい時に救われた。もちろん男性でも、年齢が離れていても、ゆとり女子の等身大トークにクスッとしてしまうこと間違いなし。突然ラップバトルが始まったり、ゲストが登場したり、とにかく面白い。

note(ノート)

今もこうしてnoteにせっせとブログを書いているが、これは体調が安定してきた妊娠中期、私の最高の息抜きとなる。

後々アウトプットする前提で生活していると、「これをあとでnoteに書こう!」「今はつらいけど絶対ネタにするぞ…」「この体験にはのちに続く妊婦さんたちのために残さねば…!(謎の使命感)」など、日々の暮らしに張り合いが出る。

もともと文章を書くのが好きなので、いち趣味として単純に楽しんでいる。noteさん、ありがとう。

 利用は無料なので、少しでも興味のある人は「日記でも書いてみるか…」くらいの気持ちでぜひやってみてほしい。ちなみにテキストだけではなくイラストや写真、動画や音声も投稿できる

一番嬉しかったのは、noteではじめてサポートをもらったときだ。応援しています、がんばってね、という旨のメッセージとともに、支援をもらったときは、私が書いた文章でも誰かに届くんだな、と思った。ご支援いただいた方には、おかげさまで無事に産まれましたと直接ご挨拶に行きたい!読んだよと友だちから連絡をもらうこともあったし、旦那の職場の人も読んでくれて、旦那経由で応援していると伝えてくれた。家族も読んでくれている。

蒸気でホットアイマスク

私のお気に入りはゆずの香り。寝苦しい夜や、妊婦メンタルによる情緒不安定で泣きすぎてまぶたが重い夜に使用した。

私にとってご褒美の役割も果たしていたので、今日はがんばったぞと思える日にも使っていた。切迫早産での入院中には、相部屋の人がなかなか寝なくて電気がまぶしいときにも役に立った。

C1000 レモンウォーター

ハウス食品のレモン水っぽい飲み物である。

つわり期にこれなら飲めたという記事を発見し、すがる思いで母に買ってきてもらった。そして、飲めた!

しかし、つわり期の妊婦というのは移り気なもので(?)、さっきまで気に入っていたはずの飲食物を急に受け付けなくなったりする。奥さんが妊娠しているなら旦那さんは「つい昨日までと好みが変わってるじゃん!」「30分前までは食べたがってたじゃん!」と責めないであげてほしい。私にとってのレモンウォーターも例外ではなく、ブームは2~3週間程度だった。

イオンウォーター

何も食べられなくなっていた時期に、これならある程度栄養を摂取できるのではないかという旦那の勧めで飲み始めた。ポカリだと濃すぎるけど、イオンウォーターは少し薄めなので飲みやすかった。しかし、この時期に吐きまくっていたトラウマがよみがえるという理由で、これも2週間ほどで飲めなくなってしまった。

水道水

最終的には水道水を飲んでいた。無味なので無害。吐いてしまったとしても無味。お水おいしいと思っていた。妊娠中期に入るまでは水がベストな飲み物だった。

アメリカンドッグ

妊娠初期になぜか一時期ハマった。スーパーで3本入りを買ってきてもらい、たっぷりケチャップをかけて食していた。妊婦がジャンクフードを欲するという噂があるが、あながち間違いではないかもしれない。

マクドナルド

これもどうやら妊婦あるあるらしい。「マックのポテトが食べたくてしょうがない!」という妊婦さんは多いそうだ。

私は吐き気が落ち着いてきた妊娠中期頃、ダブルチーズバーガー、ポテト、コーラの組み合わせで楽しんでいた。なんともジャンキーである。チキンナゲットも大好きで、旦那さんにお願いして15個入りを買ってきてもらっていた。

トースト(8枚切り)

我が家はヤマザキの超熟・8枚切り。妊娠6か月目に入るまで一切お米を受け付けなくなった私の主食はパンだった。

一度に2~4枚食べた。チョコをぬって食べる時期と、スライスチーズをのせて食べる時期が交互にやってきた。

▲このチョコクリームがおいしい。

大きめの抱き枕

妊娠後期に大活躍した。お腹が大きくなると寝苦しくなる。これを足で挟んで寝ることで負担が大幅に軽減された。

画像1

切迫早産で入院中も病院に持ち込み、抱きかかえて過ごした。陣痛が始まってからもこれを抱いて痛みに耐えた。戦友である。

陣痛きたかも(陣痛間隔計測アプリ)

陣痛が来た日の朝から使った。「陣痛きたかも!」「おさまったかも!」のボタンを押すことで、自動で陣痛間隔を測って記録してくれる。

初めは生理痛のような痛みだが、この痛みがどんどん強まり規則的になると陣痛だと判断できる。このアプリで痛みの間隔を測り、それが5分間隔になってから病院に電話連絡して入院が決定した。助産師さんから今何分間隔?と聞かれるので、アプリで計測できると楽。「陣痛きたかも!」「おさまったかも!」のボタンをひたすら交互に押し続けたのがなつかしい。

陣痛タクシー

お産は、陣痛か破水から始まる。しかし、基本的には陣痛や破水で救急車を呼んではいけないことになっているそう。なので、移動は自家用車かタクシーになることが多い。陣痛タクシーは事前に自宅の住所と病院の住所を登録しておくことで、スムーズに病院に向かうことができるサービスだ。その他、出産予定日や緊急連絡先なども登録する。

その場でタクシーを拾おうとした場合、妊婦だと断られてしまうこともあるらしいので、登録しておくと安心。また、住んでいる地域によっては陣痛タクシーの対応範囲外の場合もあるので、自宅まで来てくれるタクシー会社を事前にリサーチして登録する必要がある。

念のためいくつかのタクシー会社に登録しておき、さらにその電話番号をすぐ呼び出せるように電話帳登録しておくのがおすすめ。私は上記の2社に登録した。ちなみに私の場合は、自宅で家族がいる時間に陣痛が始まったので、登録したものの陣痛タクシーを利用することはなかった。

まとめ

・パートナーと情報共有できるツールがおすすめ
・つわりがきつかったら水分補給だけは意識しよう
・水分補給さえもきつくなったら病院にいこう
・つわり中はとりあえず自分が食べやすいものを食べよう(妊娠初期はあまり栄養のことを考えなくても大丈夫らしい!自分が生き延びることを考えよう)
・妊娠期間中はメンタルも不安定になるので、心の支えリラックスできるものを見つけよう
・お産に備えて各種サービスの登録やインストールを済ませておこう

自分に合うものをいろいろ試しながら、なるべくストレスなく妊婦生活を送れるように試行錯誤した約7カ月間だった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?