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奈良県橿原市の観光大使に任命された話

皆さんは「観光大使」という言葉を聞いたことがありますか?

観光大使とは「観光地や地域復興を目的とし対外的にPR活動を行う人」のこと。主にその地にゆかりのある有名人や芸能人、あるいはコンテスト(ミスコン等)による選考の結果、イメージキャラクターやマスコットとして委嘱されることが多いようです。

NaraDeWaの代表おっくん(@okumasaya)は、奈良県No2の都市である橿原市(かしはらし)の出身で、2015年より橿原市100人の観光大使に任命されています。一般人であるおっくんが、なぜ観光大使に任命されたのか。今日は「観光大使に任命された経緯」と「新しい観光の在り方」についてお話をしたいと思います。


一般人が観光大使に任命された訳とは?

一般人であるおっくんがなぜ観光大使に任命されたのか。きっかけとなったのはおっくんの書いた「地元の観光政策について論じた卒業論文」。その論文を読んだ橿原市観光課の職員の方がおっくんに興味を持ち、観光大使に任命されたというのが経緯です。

こう書くと非常にシンプルですね。


どんな卒業論文を書いたの?

京都大学総合人間学部に在籍し、ゼミでは公共政策について学んでいたおっくん。いろいろな課題の解決にあたり「国や地方自治体は何ができるのだろう?」ということを学び、考えていたそうです。

そんなおっくんが卒業論文のテーマとして掲げたのが
「奈良県橿原市における定住促進型観光政策の実現に向けて」

論文の中では地元の奈良県橿原市の観光政策について、問題点の洗い出しや調査、そして「定住促進型の観光政策」を提案しています。

この「定住促進型の観光政策」がただの夢物語ではなくリアリティのある提案だと、実際に観光政策に携わっている方に刺さり、観光大使任命のお話をいただきました。


定住促進型の観光政策とは?

論文の中では、観光の意義を「定住につなげること」と捉え直してみるところから始まります。

奈良県は観光スポットとしては十分な魅力を擁しているのは事実。ただし、お隣に京都や大阪があるという立地条件や、宿泊施設が少ないといったことから「奈良は日帰りで大仏と鹿に触れ合い、ならまちでおしゃれなランチを食べて、宿泊は京都や大阪」という方が多いのではないでしょうか?実際に多くの海外の旅行サイトで、「奈良は日帰りで行く場所」として紹介されています。

それにより、観光の恩恵として得られるはずの「地域財政の潤い」が奈良県は他県と比べてとても低いという問題があります。(京都や大阪と比較すると一目瞭然!)

そこで見方を変えて、観光の意義を「その場でお金を落としてもらう手段」ではなく「将来的に住んでもらう手段」として捉え直して、観光を活用しようというのがおっくんの提案。「まず一度市に来てもらい、市の魅力を知ってもらう」、そして生活のしやすさを実感してもらうための観光、それが「定住促進型の観光」。暮らすのに良い場所だとPRする観光政策を行い、定住者を増やすことで地域の活性化を図ろうというものです。

現在のNaraDeWaの活動とは少々異なりますが、地域の活性化としては確かに現実味のある提案だと思います。ご興味のある方は下記リンクよりおっくんの卒論全文を読むことができるので、一度読んでみてください。


これからのNaraDeWaの活動に期待!

このような経緯があり、観光大使になったおっくん。ただし観光大使というのは言ってしまえばただの肩書きであり、その肩書きがあるだけでは何にもなりません。しかしながら、観光大使だからこそできる活動や人脈があるのも事実。

出会った人に覚えてもらいやすく、「僕、橿原市出身なんですよ~!奈良は良いところだからぜひ遊びに来てね!てへへ!」と言うよりも「僕、橿原市の観光大使をしていて奈良の良いところ沢山知っているので、ぜひ遊びに来てください!てへへ!」の方がオススメの奈良情報の信ぴょう性もなんとなく高く感じます。

そして『じゃあ奈良のオススメスポット、おっくんに聞こうかな?』『奈良と言ったらおっくんだよね!』『今度こんなことをしたいんだけど、おっくん一緒にやろうよ!』という声も増えました。

奈良に旅行に行きたい方。奈良に住んでみようかなという方。奈良で何かをしたい方。ぜひNaraDeWaにお声がけください!そして今後のNaraDeWaの活動にもご注目くださいませ。


執筆:SAORIGRAPH(@saorigraph
編集:きしぽみ(@kishipomi
イラスト:じゅん(@mintmint824

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