見出し画像

ローカルメディア・キタキュースタイルが6周年を迎えました

6月15日で、弊社が運営するローカルメディア・キタキュースタイルがオープンして丸6年となりました。

2017年のゴールデンウィーク明けに、大田区・御嶽山のイオンで殴り書きしたブログがうっかりバズってしまい、その勢いで立ち上げたローカルメディアを6年も運営することになるとは。

私が身を置く環境も当時とは大きく変わりました。
東京都民だったのが福岡県民になり、職業もWeb制作業者からWebを中心に活動するライター・編集者になりました。

そして、何の戦略も見込みもなく6年前に生まれたローカルメディアは、現在では行政地域の上場企業プロ野球チームとのコラボ企画を生み出せるまでになりました。人気声優の前田佳織里さんへのインタビューも実現。

もちろん、全てが順風満帆に進んだわけではありません。著作権をまるっきり無視した原稿が届いたり、何の根拠もないデマを飛ばされたりと、細かいトラブルを挙げればキリがありません。相談ごとをけんもほろろに断られたことは数知れず。断られた団体からそのうち何かを依頼されることを心待ちにしています。

一方で、この得体のしれないメディアを支えてくれる方もたくさんいました。市役所に勤める高校の後輩が市のイベント取材に呼んでくれたり、地域の人たちがいろんな飲み会コミュニティに誘ってくれたり。信用と実績をコツコツ積み上げていきました。それしかないので。

6年間で一番苦労したのは費用面です。
最近よく見る「マスメディアのローカルメディアごっこ」とは異なり、親会社を持たない個人運営(当時)のメディアですから、運営にかかる費用は全て自己負担です。ライターの仕事で得た収入をほぼすべて注ぎ込む状態が続きました。

という話をすると「地元愛が強いですね!」「熱量が高いですね!」などと言われるのですが、正直言って両方とも大したものは持ち合わせていません。特に地元愛なんて、最近でこそ多少上がってきたものの、メディア立ち上げ当時はほぼゼロの状態でした。何せ、地元(北九州)にいるのが嫌で35年前に上京しているんですから。

そもそも、対象(この場合は地元)に対する思い入れが強すぎると、ロクな結果にならないんですよ。SOD時代に「御社の作品が大好きでよく見てます!」と面接で力説する人に何人も会いましたが、編集前の素材を扱う部署に作品への思い入れは邪魔でしかありません。対象との適度の距離感は絶対に必要であることをSODで学びました。

ちなみにSOD時代、サブスクのサービスやオウンドメディアを1から立ち上げました。まだ「サブスク」や「オウンドメディア」という言葉がなかったころの話です。「インターネットはアダルトコンテンツがけん引する」を地で行くような経験です。

話を戻します。「思い入れは不要!」などと言いながらも、メディア立ち上げ当初は「北九州という街が正しく伝わっていない!俺が正しく伝える!」などと意気込んでいました。

しかし体力のない個人運営のメディアでそこまでやるのは無理でした。それに「正しく伝える」は傲慢すぎます。

でもせっかく立ち上げたものを手放すのももったいないので、マイペースで続けられる方法を模索。その結果、現在の「インタビュー・取材記事を中心としたメディア」という形になりました。

今のこの形が、ライターとしての得意分野を生かしつつ、無理なく続けられる形のようです。コタツ記事を全力でぶっ叩いた勢いで作ったメディアですから、収益目当てにコタツ記事を作ったら非常に格好悪いです。それにそもそもローカルにコタツ記事なんて不要です。

「インタビュー・取材記事」を中心にすると、記事の本数がなかなか増えないんですが、記事を量産してPVという単なる数字と戦うより、丁寧に記事を作って目の前の人と向き合っていきたいと思っています。

それに、インタビューや取材をすることで多くのものを得られているのでこれでいいんです。

最後に。

「Webメディアを運営し続けられるコツは何ですか?」って、よく聞かれます。
まだ6年ですし、そんなに大したことはやっていません。
ひとつ挙げるとしたら「誠実であること」でしょうか。
あとは、やめない限り続けていることになります。

今後も、人物のインタビューや企業の取り組みの記事を通して、「北九州という街」の価値をしっかり伝えていきたいと考えています。取材するメディアが最強だと信じています。

7年目のキタキュースタイルもよろしくお願いいたします。

キタキュースタイルではこんなことができますので、一緒に何かやりましょう。



いただいたサポートはローカルWebメディア「キタキュースタイル」の取材費用に充てさせていただきます。