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2018年6月22日公開セミナーレポート④「売れ続ける店と売れない店の違い」

今回は「ニーズの作り方」です。

前回の最後にお伝えしましたが、お店の役割の一つはノーニーズの状況でニーズを作りだすこと。来店された時にニーズがなかったとしても、帰る時にはニーズが顕在化している状態にしたい。そのためには何をしたらいいか。
また、ニーズを作りだす時に出てくる「こんなの必要?」「そんなに使う?」といったリスクをどう回避したらいいか。

今回はそんな点に触れていきます。では、行きます。

お客様が欲しいと思うものを右から左へ売るだけでは、もうやっていけないんですよ。

アパレルの会社でトレーニングする時によく言うんですけど、例えばズボンを買いに…今はズボンって言わないか、パンツ?パンツ買いに来ました。で、パンツだけ買って帰っちゃうなら、もうお店はいらないんですね。
お客様がパンツをはこうとした時に、店員さんが「お客様の体格だったら、このパンツにはこういうのが合いますよ」ってコミュニケーション取ることで、「えっ、マジすか?…確かに」ってなるわけです。

これが想定外じゃないですか。お店の役割はノーニーズの状況でニーズを作りだすこと。
店員さんって、お客様が試着する時には、“このパンツだったら、これを合わせた方がいいのになあ”って絶対想像してると思うんですよ。それを提案するんですが、いきなりそれを勧めたらお客様に嫌がられるので、その前に「お客様は、こういうテイストの物をお持ちですか?」って、現状確認の質問をして欲しいんです。

まず現場確認の質問をして、持ってなかったら、「お客様の体格だったら、こういうのがお似合いだと思いますよ」って言って、「確かに」って思ってもらわなきゃいけない。いきなり持って行っても嫌がられるんで、ニーズを作りだしてから持っていかないといけないわけです。

で、そのニーズを作りだす方法の一つが、現状確認をする質問です。さっきの話で言えば、「ご自宅にはどういうお洋服をお持ちですか?」とか。
風邪引いたら、熱ですか?喉ですか?鼻ですか?咳ですか?って、あるじゃないですか。常に現場確認が最初なんです。現状確認をして、お客様に寄り添ってから提案をする。いきなり言ったって、お客様ビックリしちゃいますから。

「ご自宅にどんなお洋服お持ちですか?」って聞いて、
「こんなの持ってます。」
「それでしたら大丈夫ですね。」
「是非そういうのありますので、よかったら着てみてください。」
で終わらせるパターンもあるし、

例えば、パンツに合うトップスとアクセサリーがあって、そこまで踏み込めるんであれば、「お客様、どんなアクセサリーお持ちですか?」と「普段、どういうお洋服着られてますか?」って二つの質問が組み込めるじゃないですか。そこで、どっちか持ってなければ売り込んでいく余地ができます。
必ず現状確認をして、その上でニーズを作りだして提案をしていく。ワンクッション挟むことが大事です。

キャンプ用品も同じです。キャンプ用品のコーナーを作ったからって、勝手に売れていくわけじゃないんで、コーナーを作ったら、キャンプに行きたくてしょうがない気持ちにさせなきゃいけない。
さっきのホームセンターには、キャンプに行くことで家族仲が深まるような、家族写真が50枚くらい貼ってあるんですけど、そうするとそれを見て「何か楽しそうだね、キャンプ行く?」みたいになるわけじゃないですか。

キャンプ用品のコーナー作るだけじゃ売れないんで、ニーズを作りださないといけない。でも、接客だけではそこまでできないんで、そこは見せ方でニーズを作りだしていくわけです。

でも、奥さんはこう言うわけです、「レンタルで良くない?」って。
だから、レンタル表も貼ってあるんですよ。近場のキャンプ場3か所のレンタル料金が書いてあって、それを見ると3回行ったら元が取れちゃう。そうすると、そこでまた家族会議が開かれるわけです。
「3回くらいはキャンプ行くよね、まだ子供5歳だし、年に1回行くことを考えても買った方が安いんじゃない?」
「じゃあ、買おうか。」
って流れになります。

ニーズは作りだすものですが、そこで一番難しいのはリスクの回避です。今みたいに「高いからやめようよ」、「そんなに使う?」、「こんなの必要ある?」、「レンタルで良くない?」が常にあるわけです。ニーズがあると即決即断できるんですけど、ニーズがないところにニーズを作りだすには心の準備が必要で、「本当に必要?」みたいなものに対して、もうひと押しが必要だと思うんです。

何回も行くかどうか分からないからと言うお客様に対して、ニーズをどう作りだすかって言うと、ホームセンターのスタッフさんで、キャンプに行く人たちにインタビューするわけです。

例えば、そこで「年に何回キャンプ行きますか?」、「10回です」ってやり取りがあったら、「10回も行くんだ?」ってなるじゃないですか。
「春先から、ゴールデンウィークまでに何回くらい行くんですか?」、「3回は行きますね」、「3週間に1回ぐらいは行くかな」って聞いて、「意外と行ったらハマって、何回も行くんだ」ってなれば、「そんな回数行く?」っていうリスクは回避できるんですよ。

だから、想定できるリスク、その場で即断即決できないリスクを検討し、それに対する「売り方・見せ方・提供の仕方」を工夫して、リスクを潰していくことがすごく大事。これがニーズを作り出す一番のポイントで、そこから売り上げを作って行かないといけないわけです。

レポートの連載は不定期になりますが、次回もご期待ください。

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レポート担当:柴田(junx2)

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