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2018年6月22日公開セミナーレポート⑤「売れ続ける店と売れない店の違い」

今回は「LTV(Life Time Value)、顧客生涯価値」の話です。
接触回数が増えると愛着が湧くというザイアンスの法則に則り、店舗を設計していくことで、売り上げは上げやすくなる、という話です。
では、どうやって接触回数を増やしていくのか、どうしたらお店とお客様の結びつきが強くなるのか、今回はそんな話が中心となります。

では、行ってみましょう。

今ボクが担当しているオーダーメイドのジュエリーのお店で検討しているのが、オーダーメイドのブライダルリングを購入してもらったお客様をつなぎとめること。例えばスイートテンダイヤモンドを買っていただくにしても、その時、10年後までに関係性がなくなったら、お客様は絶対他のところで買っちゃうじゃないですか。だって理由がないもん。だから繋ぎ止めないといけないんです。売れるお店って、それがきっちりできているんですよ。

じゃあ、どうやって繋ぎ止めるかって言うと、これはよくセミナーでも話してるんですけど、初来店の時に20万円のペアの指輪を買ってくれたとします。この後ノーフォローだったら、このお客様の生涯使ったお金は20万円なんですよ。これをLTV(Life Time Value)、顧客生涯価値って言います。

で、売れるお店はどういう風に設計しているのかと言うと、ボクが事業再生に入るときもそうなんですけど、この20万円を将来200万円にすることをまず考えます。そこで大きなポイントになるのが何かって言うと、ビルドアンドキープっていうコンセプトです。

これって何かと言うと、何か一つ、メインの商品を購入してもらったら、これをキープしていかなきゃいけないんですよ。どういうことかと言うと、指輪だったら輝きを維持するってことです。そのため例えば2ヶ月後に、「是非一度お持ちになってください。日常生活で指輪にどれだけ傷がつくのか、一回チェックさせてください。」とオファーを出すわけです。

で、2か月後に持って来た時に、「結構傷ついちゃってますね、こういう風に普段から過ごされてないですか?こういうところ気をつけるだけで、指輪の持ちも変わってきますし、輝きも維持できますよ。」っていうアドバイスをしたり、2か月だから傷もまだ浅いので、クリーニングでほぼ新品状態にできるじゃないですか。そんな企画を作って2ヶ月後に来てもらいます。その後は1年後、2年後にこちら側から仕掛けて、お店に足を運んでもらう頻度を上げるんですよ。

なぜそれをする必要があるのかっていうと、前にもセミナーでお話ししたザイアンスの法則です。接触回数が増えると愛着が湧くっていう心理学があって、接触回数を増やしていくことが大切です。これも最初のオファーは無料にして、まずはお店に来てもらうことが大事ですが、お店に対する愛着がわけば、無料にしなくてもこちらの仕掛けに対する反応は上がっていきます。

あとは1年後、2年後に来ていただいた時に、例えば最近日常生活での不安や不満、悩みを聞いてみたり。聞いてみたら、「全然友達できないんですよ」だったりするわけです。お隣さんもどういう人かわからない。趣味が一緒とか、お子さんが同学年とか、共通の話題があるといいんですけど、それがないと、なかなか友達って増えないじゃないですか。

で、そういうことがあるということがわかったら、例えば、お店で商品を購入していただいて3年経ったお客様を、同期というくくりにして、その人たちを集めるわけです。同じ年に結婚した人たちを集めて花火とかバーベキューとか、そういうのを企画してみる。そうすると同じ年に結婚しているっていう共通の話題があるし、家が近かったりとか、そんなきっかけから友達ができたり、仲良くなったりするわけです。

で、そんな雰囲気になったら今度は例えば、男子チーム、女子チームに分けて、それぞれの配偶者の悪口を言い合うとか、3年目あるあるみたいな話をして、それをどうやって乗り越えたらいいかもお店のスタッフさんたちがアドバイスしてあげるとかね。「ありますよね~、わかります、わかります」って言って。

そうやって、接点の回数を増やしていくと、お店との関係性も強く結びついていくので、例えば10年後にスイートテンダイヤモンドをを買おうか、ってなった時に、また自分たちのお店を利用してくれて、それでまた20万円売れるわけです。

ここまでのイベントなどは全部無料にしてもいいと思うんですよね。花火もバーベキューも無料で参加できますって。この期間、仮に関係性を維持するためのコストが1人あたり2万円のコストがかかったとしても、20万円の商品が売れたわけです。例えば、この20万のリングを売るために、新規の集客コスト、仮に1人あたりの獲得コストが4万だったとしたら、2万円得してるわけですよね。

これだけじゃなくて、エンゲージメントって言って、関係性が出来上がってくると紹介率が上がるんですよ。接触頻度が増えれば増えるほど、店の結びつきが強くなり、例えば、部下や後輩が結婚するってなった時にも「絶対このお店がいいよ。友達できるし、メンテナンスもすごく丁寧に対応してくれるし。」みたいに色んな理由が出てくるような関係性ができるわけです。

というのがLTV、ライフタイムバリューなんですけど、これを取り入れると売上はすごく上げやすくなります。地域の人口ってこれから減っていく一方ですけど、LTV、顧客生涯価値が上がれば、地域の人口が減っても、売上は上げられます。これがすごく大事な考え方で、これを取りいれていただければ、大きく事業規模を高められるかなと思います。

レポートの連載は不定期になりますが、次回もご期待ください。

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レポート担当:柴田(junx2)

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