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2018年5月9日公開セミナーレポート⑤「客単価を上げて超高収益店舗を創る方法」

今までも、そしてこれからも繰り返し出てくる重要なフレーズ、
売り方、見せ方、提供の仕方を変える
それには、“アイデアを枯渇させないこと”が重要で、
そのためには、“他の業界の当たり前を自分の業界に取り入れる
が登場します。
それでは行きます!

Aさん: スーパーの鮮魚コーナー担当してるんですけど、多くのお客様は、例えばお刺身を見に来て、”じゃあこれ”って商品を手にして。さっといなくなるんですね。

成田さん: 俺もさっと行くもん。

Aさん: 悩んでいそうなお客様には、「今日寒いですよね」とか、ブリを見ているお客様には、「料理がちょっとワンパターン化して悩むことありますよね」、とか声をかけるんですが、さっと行ってしまうお客様に何かアプローチできないのかなって。

成田さん: それは確実にあって、ボクも店頭で実際にやってたことですが、一番自然に視界に入る高さをゴールデンラインって言って、上と下よりも斜めちょっと下、例えば5段の陳列棚だったら、下から2番目が一番お客様に見られます。他にも真ん中が見やすいとか、縦で商品を見たり、横で見たり、パターンがあるんですよ。

鮮魚売り場は基本的に目線が斜め下の位置に商品が並んでいて、左から順番に右に流れていく。そうでしょ?
例えばお刺身を探す時は、それらしい雰囲気の場所に行って左から順番に見ます。で、見落としていないか。また視線が右から左に移すんですよ。
ここのどこかで「えっ?」ていうのを作らなきゃいけないんです。お客様の目を止めることが大事で、流しちゃダメなんですよ。途中で止めるだけのメッセージがあれば十分で、例えば、これはダメですけど「今日も刺身?」って。「えっ?ダメなの?」って思うようなメッセージを置く。

人って商品を選ぶ時に売り場全部を見てるように見えますが、実際はピンポン玉ぐらいしか視界に入ってないんです。見てるんだけど、視点が合っているのはピンポン玉サイズと言われているんですね。この中に入らなければ、お客様は商品を見つけられないんです。
なので、ピンポン玉サイズの視界がどこに動いてもヒットするポジションに、「えっ?!何これ、いいかも」、「今日はこれにしちゃおうかな?」って目を止めさせるポイントを作ること。例えば、氷を富士山みたいに盛り上げてそこに魚をベタベタ貼っていくとか。「えっ?何これ?」ってなるじゃないですか。目を止めてもらえれば滞在時間が増えるので、そういうポイントを作ることが大事。

Aさんは、欲しいものだけ取って行ってしまうのが嫌で、本当はもっと違う商品にも興味持って欲しいし、他の新しいものにチャレンジをしてもらいたいわけでしょ?

Aさん: はい、そうです。

成田さん: 売りたい商品があるなら、売り方、見せ方、提供の仕方を変えることが重要で、今の話であれば見せ方を変えていく。
例えば、発泡スチロールにブルーのシートを敷いて、そこに秋刀魚が乗ってたら、新鮮に見えるんで思わず目が止まるんですよ。なぜかと言うとそれが非日常だからです。日常はプラスチックのパックに入った切り身なんですよ。そこに非日常を挟むことが大事。

氷を敷き詰めて魚置くのも演出です。ただ、一度やると、それも日常になっていっちゃう。初めて来る人は「何これ?新鮮そう!」ってなるけど、毎日のように来る人にとっては日常風景になっちゃうんです。そしたら次は発泡スチロールにブルーのシートを敷いて、そこに氷敷き詰めて魚を置く。その時はパッと盛り上がります。目も止まるし、お客さんもも立ち止まってくれるけど、次来た時は日常風景になっちゃうんですよ。

だからアイデアを枯渇させないことが大事。

お客様の足を止める方法は無限にあるから、とにかく模索し続けること。例えばAさんが着ぐるみ着たら「ええっ?」ってなるでしょ? 写真撮ってくださいってなるか、気持ち悪いかどっちだけど、目は止まるし、何かのきっかけにはなります。その時に私の今日一番のおすすめの魚とか、飲食店にあるような手書きのチラシを渡すのも一つの切り口だよね。
でも、それも続けると、何あの魚のおじさん…ってやっぱり飽きられるので、また違う方法を考えないといけない。新しいことをやっても次には当たり前になって飽きられるのが一番つらいんです。

だから、常に新しいものを取り入れていかないといけなくて、そのポイントが何かと言うと、他の業界が当たり前のようにやっていることを自分の業界に取り入れること。アイデアをゼロから生み出すのはしんどいから、他の業界で当たり前のようにやっていることを取り入れる。
鮮魚ではやってなくても、お肉や野菜、他のコーナーでやっていこともあるかもしれない。あとは例えばホームセンターではやってるけど、魚ではやってないとか。そういうのを色んなお店に足を運んで、自分の売り場でもできることをどんどんパクっていくことが大事です

鮮魚だったら釣りのイベントとかね。一緒に釣りに行きませんか?ってあったら「えっ?」ってなるじゃないですか。例えば来月、海釣りに行くので、良かったら一緒に行きませんか?参加者10名募集!って。そこに予約券を付けておくとかね。釣った魚をそのままお店で売ってもいいじゃん。そこで魚売り体験をお子さんと一緒にやっても面白いでしょ? 釣りのイベントって、釣具屋さんだと当たり前のようにやっていることなんです。でも、魚屋さんはやらないじゃないですか。

ただ、一番つらいところは、アイデアを出しても、できるできないのジャッジをするのは上の人なんです。だから手数を増やさなきゃいけない。釣具屋さんでやってるのにうちのお店はやってない、この会社ではやってるけど、うちの会社ではやってないとか。とにかく手数を増やして、どうやったらできるかを交渉することが大事。

毎日同じコーナーで、同じような仕事をしていると、思考がどんどん固まってきちゃうんですよ。だから休みの日は、とにかく色んなお店に足を運ぶこと。ボクも休みの日は色んな所に一人で買い物に行きます。接客トークを聞いたり、メモしたり、面白い売り方を見つけたら写真を撮ったり。
他の業界だったら新鮮な目で見られるじゃないですか。自分の業界だとプロ目線で見ちゃうから、他の魚屋さんに行っても、“なんだサランラップよれてんじゃねーか”、“テンションかけすぎてラップが破れてるじゃん”、とか。
そういうのあると思うんですけど、それは別にどうでもいいの。自分の仕事を極めるにはそれも必要だけど、わざわさ他の売り場で見る必要はなくて、もっと関係ないところから、アイデアを引っ張ってくるっていうのがすごく大事なんですよ。

Aさん:わかりました!ありがとうございます。

いかがでしたでしょうか。
今回で5月9日の公開セミナー分は終わります。次回からは6月分の連載に入りますので、しばらくお待ちください。ではまた。

レポート担当:柴田(junx2)

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