安い原稿料から抜け出す方法

ライターという職業に就くために資格は必要ありません。学歴も職歴も問われません。それこそパソコン1台(いや、スマホ1台でも可)あれば、今日からライターになれます。しかし、ライターとして食べていけるかどうかは別問題です。

クラウドソーシングではどんなに頑張っても月収10万円を稼ぐのはなかなか難しいでしょう。1文字0.1円〜1円が相場なので、1本(3,000字)を書いて3,000円。休みなく毎日3本ずつ書いて月収27万円ですが、あまり現実的ではないでしょう。おまけに編集者もいないのでスキルを磨く術がありません。

Webメディアに直接寄稿すれば1本(3,000字)5,000円〜1万円が相場です。たとえば1万円の原稿作成の仕事が月に30本あれば、月収30万円なので、十分生活はできるでしょう。つまりプロのライターとして食べていけます。

もっと稼ぎたいという人は、さらに単価の高い仕事を探すか、自身のスキルを上げなければなりません。いわゆるネットからネタを寄せ集めて書く“こたつライター”の仕事では、1本(3,000字)1万円以上の仕事を見つけるのは簡単ではありません。

では単価を上げるにはどうすればいいか。3つあります。

① 広告記事

1つは広告記事を書くことです。文章の長さや価格は企画によってさまざまですが、ネイティブアドのような広告記事は、通常の記事の2〜5倍の原稿料になるのが相場です。なぜならクライアントから30万〜50万円の予算が出るからです。ふつう会社は粗利を30%〜40%を立てるので、予算が50万円、粗利が40%なら原価は60%で30万円です。編集者の人件費、企画費、営業費、撮影費、原稿料で30万円内に収めます。

予算が50万ならざっと

編集費:15万

企画費:15万

撮影費:10万

原稿料:10万

合計:50万

といった感じで見積もりが算出されます。

で、原価を30万円とすれば

月給30万円の編集者が一人つく場合、1日(8時間)1万5,000円です。

編集費:12万(8日)

企画費:12万(8日)

撮影費:4万

原稿料:4万

合計:30万

これで粗利40%です。

実際50万円の案件で、編集者が8日もフルに稼働することはほとんどないので(やり直しなどのトラブルが起きない限り)、会社は粗利を40%以上出していることになります。

つまり予算50万円で、原稿料を1万円とする会社があったら、それがどれほど悪質なピンハネをしているかがわかるかと思います。

もし、広告記事で1万円以下だったら、それはまともな仕事とは言えませんので、断るべきです。今回は我慢して次に繋げるために受けよう、という人もいるかもしれませんが、そういう会社(編集部)と仕事をしても永遠に搾取されて苦しむだけです。

広告記事は、2〜5倍の報酬になる分、手間暇も同じようにかかることが多々あります。クライアントの意向に沿わなければ、何度も書き直しをすることも少なくありません。取材が何度も必要になることもあるでしょう。少なくともクライアントとの打ち合わせなどは必ずあります。また、広告案件特有の無茶振り、どんでん返し、後出しジャンケンも多いので、苦労は多いと覚悟する必要があります。編集者の仕切りが上手であれば、スムーズに進みますが、編集者の仕切りが悪いとクライアントの意向と編集者の意向が乖離して、あっちへ行ったりこっちへ来たり、と振り回されます。原稿の品質の高さが求められるだけでなく、段取りにも慣れなければいけないので、それなりの経験がないととても苦労しm精神的なダメージを受ける人も多くいます。

② 取材記事

2つ目は取材記事です。取材記事は1本1万円ということも稀にあるかもしれませんが、たいていは2万円〜5万円が相場です。取材をする場合、当然事前リサーチ、当日の取材半日稼働、交通費、原稿書きの作業があるので、少なくとも3日分程度の稼働が発生します。これで1万円だったら断るべき仕事になります。日給3,000円であれば、ライターという専門職をやる意味がありません。

また、最近は撮影もできると非常に重宝されます。カメラマンに依頼すればやはり2万〜3万円の費用がかかるからです。Webでは写真のクオリティが雑誌ほど厳しく問われないことが多いので、編集部としてはできるだけ、ライターに撮影もお願いしたいと考えます。ある程度、撮影の心得があれば、カメラマンに2万円は払えないが、ライターに撮影費として1万円は払える、というケースがよくあります。

当然取材記事を書くためにはインタビューのスキルが求められますので、やはりある程度の経験は必要になります。

ただ、私自身、新人ライターに取材を依頼することもあります。その場合は同行して、フォローしながら一緒に進めていきます。取材はやり直しが基本的にできないので失敗が許されません。その分、経験豊富なライターに高い原稿料を払って依頼することになります。広告代理店などから直で依頼されれば1本の取材記事で10万円ということも珍しくはありません(その分苦労も多いですが)。

③ 専門性

ある特定のジャンルに強ければ、原稿料は高くなります。他の人には書けないからです。どんな世界でも同じですが、誰でもできる仕事は安くなります。誰にでもできるわけではないから付加価値がつくので、当然単価は高くなります。どんなジャンルでもいいので得意ジャンルを作ると、文章の上手下手もあまり問われません(もちろん最低限のスキルは必要ですが)。依頼者はその専門性や、その分野でのネットワークや人脈だったりするからです。

以上、安い原稿料から抜け出す3つの方法を紹介しました。

ということでとりあえず

原稿料1万円からでも始めたいという

ライターさん、絶賛募集中です。

(ただし途中でバックレるクズライターは除く)

narita.yukihisa@gmail.com


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