カタカナアクセント

私、自分の職業「ナレーター」を、わりと当たり前のように「平板」で言っております。
しかし「外来語ルール」に当てはめると「頭高」なのですが、「平板」も許容と、NHKアクセント新辞典に追加された際は、ナレーター業界に激震が走りました。

1998年版 ナレ\ーター  
2016年版 ナレーター  ̄ (□レ)※レのあとで下がる

平板化の傾向

よく”若い人のアクセント平板化”という分析を目にします。確かにそう思うこともあります。
その理由について、下記のような分析を見つけました。

記憶の負担や発音の労力を軽減して,「コスト削減」あるいは「省エネ」で行こうということです。起伏式の場合,個々の単語ごとに下がり目の位置を覚えなければなりませんが,平板式はその必要がありません。また,下がり目が無ければ,発音の労力もその分だけ減って楽になるということでしょう。 (ことばの研究館より引用)

どうなんでしょう。そんなに記憶に負担かかってましたかね?
次のような分析もありました。

ところで,「サーファー」「モデル」「バイク」「ビデオ」といった外来語のアクセントの平板化については,「専門家アクセント」という面白い指摘があります。平板化がいち早く起こるのが,その単語を普段からよく使う人たちの間であり,ある種の単語のアクセントを平板化することが,その分野によく通じていることの目印になるというのです。 ことばの研究館より引用

なるほど、これは納得できるところがあります。コミュニティ内でしか使わない用語やイントネーションを用いることで、自分のアイデンティティーを見出したい気持ち、なんとなくありますもんね。ギョーカイ用語(チャンネー・シースー)とかもそんな一種ではないでしょうか。
「ナレーター」の平板化もここから来ているのか?

新しいカタカナ語

しかし、最近では「ユーチューバー」や「インスタグラマー」「インフルエンサー」のように、ネットの使い手と言われるような職業は、あまり平板化していないように思えますね。
「完全に新しいカタカナ語」か「やや文字数が多い」と、平板にならないのでしょうか?
例えば、LINEは「ライン□」と平板発音が多いようですけど、ニュースなどでLINEの社員の方々が使われているアクセントは「ラ\イン」と頭高を使われる方もいらっしゃいます。

https://youtu.be/0b1bE79U_s8?t=88


先ほど述べた2つのポイントで言えば、「ライン」という単語自体はもともとあった、そして「短い」ですよね。だから平板化しやすかったのかと…。私は分析します。

と、ここまで書きましたけど、一番間違えたくないのは「意味」かもしれませんね。「ああ!スワイプって、新しいスイーツね!」とか「コンセンサスって、スマホ充電にいいよね!」なんて間違えるように…。

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