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ポッケからするめいか49

今から30年以上前。

ピンポンダッシュ、
スカートめくり、など

当時の子供たちがやっていたいたずらがある。

玄関の呼び鈴を鳴らして中から人が出てくる前に逃げたり、
好きな女の子のスカートをめくったり、


今ではピンポンダッシュをする子はもういないような気がしますが、
スカートめくりは幼稚園児はやってたりするのでしょうか?

けれど今なら園や学校で取り上げられて、
大ごとに発展するんじゃなかろうか。


小学生のいたずらなのかどうかはわからないけれど、


その当時のしょうさん家には、

よくいたずら電話がかかってきていた。


当時はスマホなんてなくて、
プッシュボタンのついた固定電話で、
液晶なんてついていなかったので、、、

当然、かけてきた相手の番号なんてわからないし、着信拒否設定などの機能もなかったので、

毎回電話が家にかかってくると、

出てみなければいたずらかそうじゃないかがわからなかった。

緊急の連絡や
仕事先からの連絡かもしれないので、
必ず電話に出ていた。



始まりはある日の夕方、

ちょうどミキさんはご飯の支度で忙しい時間帯で、

電話が鳴って、出てみると、

無言。


もしもし。

もしもし?

どなたですか?!


それでも、無言。

返答がないので電話を切ると、

数分経たずにまたかかってくる。


また出てみると、
もちろん、


無言。


そんなやり取りが何度か続いて終わる。

というのが、
毎日続いた。


何日か続くと、

ミキさんも、

あ、また奴からだな。
とわかるようになり、

会ったこともない『奴』に、

振り回される日々は続いた。

こちらが頭にきて、

いい加減にしてください。

誰ですか?

やめてくださいっ!!


そんなこと言ってもかけてきた相手は一貫して、

無言。



このいたずら電話。

慣れてきたら途中からミキさんも面白しろがるようになり、


男のフリをして低い声で電話に出てみたり、

警察のふりをして逆探知回せっ!!と言ってみたり。

忙しかったり、イライラしてる時は、

まだ帰宅していないしょうさんが家にいると仮定して、

お父さん変な電話きてる!!

と演技すると、

すぐにプッっと電話は切られた。



たま〜に受話器越しに音楽が聞こえていたが、 

常に

無言。

無言に対してこちらも無言で対抗すると、

こちらが電話を切るまで相手から電話を切ることはなかった。


今にして思えば、

『奴』は、このやり取りを楽しんでいたのか?



奴がかけてくるのは平日だけで日曜にかけてくることはなかった。

だからしょうさんには、
毎回ミキさんが今日の出来事として話していた。


ある平日の日、
その日はたまたましょうさんは家にいて、、

いたずら電話がかかってきました。

しょうさんが受話器を取ります。

おう!なんだよ!


威勢良くしょうさんが出ると、


ブチっ

と、すぐに切れました。



それ以降、
いたずら電話はかかってこなくなりました。



余談ですが、

同じ時期、電話で通話中に
ビュイーンという雑音が入ることが、
よくありました。

しょうさん家は低地にあるので電波が悪いのかも?と対して気にしていませんでしたが、


ビュイーンという雑音が入るのは、

盗聴されている疑いがある。

と、当時何かのテレビで言っていました。


しかしこちらも、
電話を買い替えたりしていたらいつの間にかしなくなっていました。


今も固定電話はありますが、
ほぼ使用することがなく、

留守電は溜まる一方。

専らFAXとして活用しています。





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