六人の嘘つきな大学生

通勤の朝はvoicy 帰りの夜はAudibleにはまっている自分ですが、
今回はお勧めの作品を聞き終えました。

概要はこんな感じ

・大企業の面接に臨む6人大学生のお話

・最初は6人で力を合わせることで合格できるという大企業の試験から
 会社側の諸事情により、6人で一つの席を争うことになる。

・蹴落としあいの試験に変わることで、6人が敵同士になり、
 お互いがお互いの粗を探しながら、大企業の合格をねらう就職試験の話。


面白かったポイント

・最初は良い人だと思っていたが、秘密を知ることで善人じゃないことを
 みんなが知ることになる。

最初は仲良くなり、各々が役割や、良い面がでていたけど、実はいじめだったり、悪いことをしていることが写真で明らかにされて、人間の裏の顔を知って、みんなが疑心暗鬼になり、人間は表も裏もあるんだなぁと考えさせられました。
 

・試験を受ける側と見極める側の目線の違い

大学生側は何としても就職したいから、嘘や誇張したアピールをして会社にアピールする。
会社はいわば戦力を探したいから、会社の良いところばかりアピールして、その中で就職試験の内容だけで、今後の戦力になるかを見極める。
学生の時は考えもしなかったけど、今おじさんになったからすーっと頭に入ってきました。
だって、会社にはいるとたとえ使えなくてもやめさせることはできないし、慎重になるし。

・人間なんて就職試験くらいはとりつくろえる。
試験だけでは人間性を判断するのは無理だし、そういう判断は誰でも難しい。合格を出すほうも責任を持ってほしいなと。

・就職試験時と合格して会社に入ったときのギャップへの共感
就職試験のときは総務だとか人材科がすべてで、会社で一番えらいんだろうなと思っていたけど、いざ入るとそんなことはなかったり。自分がどれだけ狭い中で生きてたかを再認識できました。

・人間捨てたもんじゃない
最後はいじめの真相が判明したり、写真でうつっていることの事実はあるけど、みんな悪人ではなくて、すこしは罪の意識に悩んでいたり、ちゃんとした理由があって、悪い一面だけ切り取るだけでなく、色々な目線で相手を考えたいなあと思いました。

この本の中では6人のうち、1人亡くなってしまう人物がいるんだけど、その人がもう少し6人の中で報われてほしい気持ちはあるけれど、この人物の人のよさが本当によかった。

こういう最後がすかっとする作品に出合えると幸せです。

本当にいい作品でした。



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