「Madder red」
心がチカチカする午後10時、
あなたの笑顔が付いたり消えたり。
寝る前のベッドの中で今日の出来事を思い出す。
放課後、教室の一番後ろの席に並んで座って、
他愛もない話で盛り上がったな。
わたしとあなた以外誰もいなくて、本当に日中騒がしかった教室なのかな?って疑問に思ってしまう。
少し開いてた窓から吹き込む風でカーテンが揺れてるのが、視界の端に見えていたっけ。
夕日が作り出す赤からオレンジへのグラデーションとクリーム色のカーテンが混ざり合って、綺麗だったから、そちらに視線が吸い込まれてしまって、
だからあなたと視線を合わせるのが難しかったの。
決して、照れ隠しに目線を外したわけじゃないよ。
明日はどんな話をしようかな?
(終わり)
青春時代のことをぼんやり思い出しながら書いてみました。
夕暮れの、世界が赤く染まっていく感じが好きです。