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豊さんはコーヒーカップを置いて首をかしげた。
数年前に「みんなで連載小説」というAdvent Calenderをやりました。その名の通りクリスマスまでの間毎日、有志のみなさんでリレー形式で小説を書き上げるというものです。
「おおっと、そんな風に物語転んじゃうわけ!?」と自分の順番が来るまでドキドキでした。楽しかったなー。
というわけで今年もやることにしました!(昨日の夜)
まだ絶賛空席だらけなのでやってみたい方お気軽にご登録ください!
みんなで連載小説 PART2 Advent Calendar 2018 → https://adventar.org/calendars/3686
豊さんはコーヒーカップを置いて首をかしげた。
黒縁の眼鏡をかけ直し、ブラックコーヒーなのにスプーンで丸くかきまぜた。豊さんの指は細く長く女性の指のようだった。
豊さんは何か言おうとして、それをあきらめて、話を変えた。「昨日、長塚が来てたよ。呼んでないのにさ。寂しがり屋だから、あいつ。」私たちは長塚くんの新しい女の話をし、元カノの話をし、それから元カノが新しく付き合っている男の話をした。
平日の夕方のドトールは混んでいて、何人かが席を探して店内をうろうろし、やがてあきらめて店を出ていった。隣の席では怪しいビジネスの勧誘が行われている。スーツ姿の小柄な男が下品に笑う。
一通り噂話を終えると、私たちには話すことはもう何もなかった。会話を続けようとここ数日の記憶をたどったが、空のコーヒーカップのように何も残っていなかった。
「そろそろ…」と言って私が切り上げる準備をしようとした時、豊さんはもう一度息を吸って何かを言おうとした。私は聞き逃さないように座り直し、続きを促すように首をかしげた。
今日はこれだけ!次のいけはる(@haluto10)さんがいい感じに物語を展開させてくれると思う!(プレッシャー)