「名誉男性」が機能する場面は少ない

伊藤和子弁護士が高市早苗議員について「女性から支持を集めたいと思っていない」とするツイートを引用して「まさに名誉男性」と書いたツイートを削除しまたことを取り上げ、「名誉男性」という語の意味や用語法、名誉毀損訴訟にもなった例について取り上げました。

ここでは消されたツイートに内在する論理的欠陥について。

「名誉男性」の世界観

①「男性優位の社会・女性を搾取的に扱う社会」の存在を前提とし
②そのような社会構造に迎合して自らもその構造の再構築に(結果的にせよ)加担する女性を指す

というのが公約数的・穏当な理解であることを冒頭引用記事で書きました。

ここで、①の社会の前提は、まぁそうなんだろうということで一応は認めた上で論じます。彼女らは、そういう社会を変えようとしていると考えているハズ…なのですが…

「女性から支持を集めたいと思っていないからまさに名誉男性」?

女性から支持を集めたいと思っていないからまさに名誉男性

これが消されたツイートの主張です(現在は改まっているだろうか)。

「女性の支持を集めないと男性優位社会を崩せない」という前提があるようなんですが、ここには欠陥があることに気づきます。

「女性議員の支持を集めない=高市早苗は男性迎合的」

これが成立するには

・他の女性議員らが男性優位社会を崩す見解を持ち
且つ
・それが目的のために必須

という場合です。

しかし、本当にそうでしょうか?

・他の女性が男性優位社会に迎合的なら成立しない
・他の男性が男性優位社会に反対する可能性をなぜ考えない?

男性優位社会で男性議員が多いなら「男性優位社会を崩す見解を持つ男性議員」らを味方にした方が効果的でしょう。

現実には全体の4分の1も女性議員が居ない中で女性議員全員の支持を得たところでそれだけで男性優位社会を崩せるのか疑問です。

他の女性議員が全員男性優位社会に反対であるとは限らないし、男性議員の中で男性優位社会を崩そうとする者がいるという可能性を全部排除してることになる論法は、本当に男性優位社会を変えようとしているのでしょうか?

本当に不思議です。

まさか…「男性優位社会を変えようとしている」というわけではないのでは?

そういう社会を前提として、その中で「これが問題だ!」と叫んで批判することが目的となっている?

いやいやいやいや…

まさか、そんなことはあるまいて()

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