河原夏季

双子妊娠14wで突然破水。2ヶ月入院の末、604gと552gの男の子を出産しました。末…

河原夏季

双子妊娠14wで突然破水。2ヶ月入院の末、604gと552gの男の子を出産しました。末っ子は生後2ヶ月を前に旅立ち。不安な日々、みなさんの体験記がとても支えになり、参考になりました。私も誰かのお役に立てれば……。超低出生体重児/2歳差兄弟/子育て/Web編集者

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    小さく生まれた息子たちの記録です。

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604gと552g、小さないのちの誕生と旅立ち

2021年4月、わが家に小さな小さな二人の男の子が生まれた。 604gと552g。身長は約30cm。足を曲げていると、ペットボトルと同じくらいの大きさだ。 二人とも生まれた直後からNICU(新生児集中治療室)に入った。 1000g未満で生まれた赤ちゃん(超低出生体重児)を含む、あらゆる病的新生児が治療を受ける場所。 そこは、マンガやドラマでしか知らない世界だった。 本来であれば出産予定日は8月12日。それよりも119日早く、23週4日目に帝王切開になった。 通常赤

    • 二人が生まれた日。

      604gと552g、小さく生まれた息子たちの記録(双子が生まれるまで⑤)です。前回はこちら。 23週に入った日、弟の破水がわかった。 数時間のうちに流れた羊水は計300g以上。健診前には破水を疑っていなかったのか、担当医は「測り間違いじゃないか」ともらしていた。 超音波検査(エコー)で見ると兄側の羊水が増えていて、弟側から流れていたようだった。 2ヶ月ぶりにMFICU(母体・胎児集中治療室)へ移り、感染症をふせぐため抗生剤の点滴が始まった。 破水したからといって、す

      • 「産むか、産まないか」を問われ続けた50日

        604gと552g、小さく生まれた息子たちの記録(双子が生まれるまで④)です。前回はこちら。 入院52日目、22週を迎えた。 相変わらず兄の方は羊水がほぼなくて、弟は十分ある状態が続いている。14週で入院して「お腹で亡くなるかもしれない」と言われた命は、この日も元気に動いていた。 私は一気に肩の荷が降りた。22週を超えれば絶対安心、というわけではまったくないけど、21週6日と22週0日の間に「生育限界(体外で生きることができる限界)」という壁があるからだ。 21週で生

        • 多胎に「安定期」はないらしい。

          604gと552g、小さく生まれた息子たちの記録(双子が生まれるまで③)です。前回はこちら。 妊娠14週で破水し、2週間と言われた入院生活。羊水のない子(兄)は「どうなるか分からない」と医師に言われ続け、「MFICU(母体・胎児集中治療室)」で15週を迎えた。 一般病室に移動してからも、16、17、18週……とどんどん更新していく。費用はかさむが、嬉しい悲鳴だった。 一般的に16週(=妊娠5ヶ月)からは「安定期」と言われる。 つわりが終わり、母体が落ち着く時期。妊娠も

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          カーテンで仕切られた病室で赤ちゃんの心音を聞くのがつらかった夜

          604gと552g、小さく生まれた息子たちの記録(双子が生まれるまで②)です。前回はこちら。 双子の一人が破水した翌日、医師からの電話を受け、急遽入院生活が始まった。 破水すると赤ちゃんが外の世界とつながり、感染症を起こして母体にも影響する恐れがあるそうだ。子宮内感染を防ぐため、入院して管理する必要がある。 急なことだったけど、夫も午前中は仕事を休み、入院手続きを手伝ってくれた。 入院期間は胎児の状態次第で、ひとまず2週間の予定。入院に必要なものって旅行の準備と同じで

          カーテンで仕切られた病室で赤ちゃんの心音を聞くのがつらかった夜

          妊娠14週、「尿もれ」だと思ったのは破水だった

          604gと552g、小さく生まれた息子たちの記録(双子が生まれるまで①)です。 破水とは、出産が近い妊婦さんだけに関係することだと思っていた。思い込んでいた。 妊娠14週と4日、何の前触れもなく破水した。 2月中旬ある日の19時50分ごろ、家で仕事をしていたら急に「おしっこ」が漏れた(本当にそう思っていた)。よりによって担当している企画のリモート収録中。あと10分で終わるから、とすぐトイレには行かず、パンツの中に数枚ティッシュを突っ込んだ。 でも、足りない。 第2波

          妊娠14週、「尿もれ」だと思ったのは破水だった

          夫が3ヶ月の育休をいただきます。

          夫の育休が始まった。 妊娠中から「育休いつ取るの?」と繰り返しプレッシャーをかけ、パパママ学級でも周囲に夫は育休を取りますと宣言していたが、まさか2020年はダブル育休で幕開けなんて。 正月は互いの実家でのんびりしていたので、本格的な生活は1月9日から。期間は3ヶ月。営業職としては思い切った判断だと思う。 息子は7ヶ月になった。なぜこのタイミングかというと、「今じゃない」が重なったからだ。 産後1ヶ月は母が上京して世話をしてくれたし、その後は夫の仕事が立て込んでいた。

          夫が3ヶ月の育休をいただきます。

          パパの育休は「意識高い」のか⁈

          控えめに言っても仕事大好き人間ですが、産休に入ってまもなく2週間。仕事をしていなくても、意外と充実した日々を過ごしています。産まれたらこの平穏な日々を懐かしく思うのでしょう。 36週目、パパママ学級に参加先週末、36w6dでやっと夫と自治体のパパママ教室(タイトルは「パパのための」となっていた)に参加してきました。ギリギリに動くあたりが怠慢な性格を表しています……。 正期産(37w〜41w)直前のパパママはいないんじゃないか⁉︎と思っていたら、同じく36wのご夫婦がいらっ

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          「自分たちらしい編集部」に大切なこと

          「『自分たちらしい編集部』どうつくる?」 メディアの運営に関わる人だったら、必ず通ったことがある問いだろうと思う。日々いろんなメディアが生まれては消え、生まれては消え……。みんなどうやって読者に愛されるメディアをつくっているのか。 1月28日の夜、サイボウズ@日本橋であったトークイベントに行ってきた。 個人的に大注目している「サイボウズ式」と「soar」の人たちの話が聞けるなんて、めったにない機会。どっちも「あぁ、あのテーマを扱っているサイトね」ってイメージがしやすいメディ

          「自分たちらしい編集部」に大切なこと