見出し画像

ネット証券2024年3月期1Q(2023年4月~2023年6月) 四半期業績比較

ドコモ、証券業に参入 マネックス証券を子会社に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC042S20U3A001C2000000/
2023年10月4日 14:47 日本経済新聞
NTTドコモは4日、証券業に参入すると発表した。マネックスグループと共同出資会社を作り、傘下にマネックス証券を置く。ドコモの出資額は約500億円で、マネックス証券はドコモの子会社になる。ドコモは利用者向けにマネックスと連携した資産形成サービスを提供、金融関連事業を拡大する。
資本面ではまずマネックスが中間持ち株会社を設立し、マネックス証券をその傘下に移す。2024年1月4日にドコモは持ち株会社の株式の48%をマネックスから約466億円で取得する。約20億円の増資も引き受け、出資比率はマネックスGが50.95%、ドコモが49.05%になる。
持ち株会社はドコモマネックスホールディングスと名称を変更する。ドコモの出資比率は過半数に満たないが、ドコモが取締役の過半数を指名する権利があることから、会社法や会計基準で定める実質支配力基準でドコモの連結子会社となる。マネックスの足元の口座数は220万、預かり資産は7兆円。マネックスの清明祐子社長はドコモとの提携でまずは500万口座、預かり資産15兆円を目指す方針を示した。

証券、喜べぬ増益・黒字化 対面営業に迫る「ゼロ化」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB310RP0R31C23A0000000/
2023年10月31日 17:47 日本経済新聞
証券会社の業績が上向いている。31日までに発表した主要18社の2023年4~9月期決算は、14社が前年同期比で最終増益となり、3社が黒字転換した。株高を追い風にリテール部門が軒並み好調だった。もっとも過去と比べ利益水準は決して高くない上、今後は一部のネット証券による日本株売買手数料ゼロ化の影響が出る恐れがある。日経平均株価も7月初めに年初来高値をつけた後、伸び悩んでおり、業績の先行きには不透明感が漂う。

SBI証券 2024年3月期第1四半期通期(2023/4~2023/6)決算
https://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/info/home/irpress/tanshin_230804.pdf
https://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/info/home/irpress/kessanshiryou_230804.pdf
営業収益 515億5,000万円(+33.9%)
営業利益 183億9,900万円(+51.3%)
経常利益 187億3,500万円(+54.8%)
当期利益 130億9,700万円(+54.4%)

楽天証券 2024年3月期第1四半期通期(2023/4~2023/6)決算
https://www.rakuten-sec.co.jp/ITS/disc_PDF/kessann_20230802_02.pdf
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/company/disclosure/financial.html
営業収益 293億8,300万円(+25.6%)
営業利益 95億1,200万円(+153.9%)
経常利益 94億0,400万円(+160.4%)
当期利益 67億4,600万円(+230.3%)

GMOフィナンシャルHD 2024年3月期第1四半期通期(2023/4~2023/6)決算
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS93479/140120220801509281.pdf
https://www.gmofh.com/ir/news.html
営業収益 133億4,100万円(+17.5%)
営業利益 41億5,400万円(+43.0%)
経常利益 39億1,900万円(+33.0%)
当期利益 13億3,100万円(-25.0%)

松井証券 2024年3月期第1四半期通期(2023/4~2023/6)決算
https://www.matsui.co.jp/company/ir/pdf/2024_1.pdf
http://www.matsui.co.jp/company/
営業収益 94億7,200万円(+30.6%)
営業利益 35億9,600万円(+27.2%)
経常利益 35億9,400万円(+27.9%)
当期利益 23億6,000万円(+21.3%)

マネックスグループ 2024年3月期第1四半期通期(2023/4~2023/6)決算
https://kabutan.jp/stock/news?code=8698&b=k202307280150
https://www.monexgroup.jp/jp/news_release/irnews/auto_20230727528580/pdfFile.pdf
http://www.monexgroup.jp/jp/news_release.html
営業収益 221億0,400万円(+16.1%)
営業利益 不明
経常利益 28億5,200万円(+164.5%)
当期利益 24億1,400万円(+153.5%)

カブドットコム 2024年3月期第1四半期通期(2023/4~2023/6)決算
https://kabu.com/pdf/Gykpdf/accountingline/shihanki2023_06.pdf
http://kabu.com/company/disclosure/accounting_line.html
営業収益 58億9,700万円(+17.0%)
営業利益 9億9,600万円(+ 3.0%)
経常利益 10億0,000万円(+ 1.4%)
当期利益 5億1,200万円(-22.3%)

今回もネット証券の2024年度3月期1Qの決算をまとめてみたにょ(σ´∀`)σ
マネックスはコインチェックを買収して会社の形が大きく変動したので、マネックス証券単体ではなくマネックスグループの決算で比較してます。
同様に、クリック証券は単体決算を開示してないので、金融部門だけのGMOフィナンシャルホールディングスの連結決算で比べています。
また3月決算から12月決算に変更されてたので差し引きして3月期決算に調整しています。
(文字数喰うし長くてめんどくさいので以下GMOFHDに省略)

2023年3月期1Qはほぼどのネット証券も大幅な増収増益で大儲けだったようです。SBI証券の決算資料にはやたらと過去最高益と目立つようアピールしてあります。
https://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/info/home/irpress/kessanshiryou_230804.pdf#page=2

なんせ、2023年は年末からNASDAQが右肩上がりに反騰を開始していた時期ですし、なにより日経平均は2023年1~6月の期間に1/4の安値25,600円から6/19の高値33,700円まで8,000円も上昇した時期なのでネット証券の業績がいいのは当然のことでそ!

一方で、2022年4~6月はアメリカ株式市場も日本株式市場も非常に悪かった時期です😢
2021年末にアメリカFRB議長のパウエルが金融引き締めを開始すると急に言い出して、さらに2022年2月から利上げ開始するって言い出したんで、NYダウとNASDAQがボコボコに弱くて日経平均も年末からずっと右肩下がりの非常に弱かった時期ですね(´・ω・`)

2020~2021年はNYダウもNASDAQも強くて右肩上がりに上げまくってたんで、日本でもアメリカ株ブームが起きてグロース株とかイケイケの投資信託が飛ぶように売れてましたが、翌年2022年1~7月は壊滅的な勢いでNYダウとNASDAQが下げまくりでした👹

そんな状態だったからこそ前年比で業績が良いのはむしろ当然のことでしょうφ(.. )

ネット証券各社の業績を見るとぶっちぎり1位がSBI証券でした🚀
株式だけでなく投信やFX・IPO・信用金利などほぼ全部門で安定的に稼いでいます。
楽天証券は営業収益(=売上高)はそれほど伸びてなのに営業利益と経常利益がやたら伸びてるのはおそらく投資信託積立の付与ポイントを引き下げたからでしょう。
昔は投信の信託報酬が高かったんで多めの付与ポイントを設定していましたが、ここ2~3年は一気に信託報酬が下がったんで楽天証券の投信部門は赤字だったんでしょう。利益が伸びたというより投信部門の赤字解消で本来の収益力が回復したって感じです。

GMOフィナンシャルHDやマネックスグループは、前年2022年1~6月は仮想通貨事業が落ち込みが激しくここが足を引っ張って前年度の業績がそもそも悪かったので、結果的に前年比でみると大きく業績が大きく回復したように見えるんでそうφ(.. )
GMOフィナンシャルHDはタイの子会社の特別損失が出て最終利益は減ってますが営業利益などの利益を稼ぐ力は引き続き強いので復活は早そうです。

各社を見ると気になるのが松井証券とカブドットコムです(´・ω・`)
この2社は株式手数料と信用金利収入に大きく依存しており、本来なら今回のような株式バブル期において非常に大きく業績を回復してくる傾向が強かったのですがそれがありません。
松井証券は長年かけて徐々に手数料を引き下げてきてるので、2012年~2016年のアベノミクスの時期ほどの大きな業績回復を示すことはなかったようです。

またカブコムは2020年3月頃に一度株式手数料を全面無料化を行い、その結果思いっきり赤字に転落し、苦しくなって手数料復活を図ったこともあり、
以前より手数料水準が下がってるのでそんな影響もあって業績が悪いのかもしれません。
特にカブコムはバブル期であっても営業利益も経常利益も回復くせず落ち込んだままですね👹

2023年9月以降はSBI証券と楽天証券が株式手数料を無料化したので、これからずっと長期的に他のネット証券に大きな影響を与え続けるターンになるでしょう。
この先ずっと顧客の流出が続くという前提で考えると、こんなバブル期においてですら業績が回復しなかったカブコムはかなり厳しい可能性が考えられます😢

2023年11月04日
ネット証券4Q(2022年4月~2023年3月) 四半期業績比較

https://ss2286234570.livedoor.blog/archives/2023-11-04.html

2022年08月27日
ネット証券1Q(2022年4月~2022年6月) 四半期業績比較

https://ss2286234570.livedoor.blog/archives/2022-08-27.html

2022年05月15日
(仮)ネット証券 4Q(2021年4月~2022年3月) 通期業績比較

https://ss2286234570.livedoor.blog/archives/2022-05-15.html




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?