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吉祥寺DEEP系酒場 闇太郎@吉祥寺

気になってるけど、入れない。なんか怖くて入れない。みんなもそんな店を一軒くらいは持ってると思う。

僕もあった。

吉祥寺駅から北に歩き五日市街道にあたって東に向かうと、ボウっとその店は現れる。

しかもその屋号が「闇太郎」っていうんだからたまったもんじゃない。

いや、「闇太郎」よ?「闇太郎」

おとぎ話の価値観だったら「闇から生まれた闇太郎」だからね?

なんだ?おばあさんが川で洗濯してたらがどんぶらこっこ〜どんぶらこっこ〜って流れてくんのか?
それをおばあさんが「ワ!こりゃ大きな闇だね!」っつって拾っておじいさんとパッカー割ったら闇から生まれた闇太郎でも出てくるのか?え?とんだダークファンタジーだな!!おい!!おとぎ話版JOKERかよ!!!なぁ!!!(JOKER観てません)

プチ癇癪を起こしたところで本題に戻りますが、えっと、闇太郎ね。

そう、この店は外から見ても絶妙に透けないガラス張りです。ほんのり中の暖かそうな光が染み出ているんだけど、なんだか妙に入りづらい。

いや、いいジャケやん。

意を決して入ると、L字型のカウンターに先客が2名。カウンターが厨房の大将を囲う形でチェックインされている。

まずは寒い身体を温めるために自家製梅酒のお湯割りをいただいた。

この自家製梅酒がまぁ美味いんだ。芯からあったまる美味さ。

ちなみに大将はもう80近い?のだが、無理に注文しようとすると怒られる。

「あのすいません、サバとめんたいこと、あとおでんと、あと…」

大将「そんなに覚えられないよ!待ってよ。」

怖そうに感じるかもしれないが、いや、確かにちょっと怖い。でもなんか嫌味がないというか、店内の空気が変にならないのはこの大将が滲み出す人柄からなのか。

まだまだ寒いのでアテであたたまりましょう。

こちら、アテ界の松岡修造ことおでんです。

出汁がシミシミのシミなので、ヤケドを恐れなければはんぺんとか歯茎で食べられます。

お出汁も非常にオーソドックスで「これこれ、これでいいんだよ(CV:松重豊)」の一品。マジで吉祥寺で一番うまいおでんかも。

煮込みですね!

七味をちょいとふりかけて食べるとあのいつもの味。

この安定感はアテ界の飯尾和樹と言っても差し支えないでしょう。

いつもの味ながらしっかりと下ごしらえされておりもちろん臭みもゼロ。

しっかりと煮込まれていてプルプルのモツ、ヤケドを恐れなければ歯茎で食べることができます。豆腐は。

なんとなくイカ刺し。刺身もバッチリうまい。

ここはサラリーマン一人客もいるし、明らかにカタギじゃないような方もいるし、若い人も意外と多い。

本当にいろんな種類の人間がミックスされているのに、不思議と違和感は全くなくて、みな各々の時間を楽しみながら店の雰囲気を作っている。これは吉祥寺の街柄なのかしれん。

注文を一度に頼みすぎてピシャリと大将に叱られた若い男の子が、隣の彼女に「怒られちった!」って顔をしている。

こんな景色もなんかあったかい趣があっていいなと感じさせる店だ。(その男に可愛い彼女がいるということ意外は100点)

最後に焼きサバを頼んでフィニッシュ。

焼き加減が絶妙すぎて参りました。絶品。

街道に怪しく煌めく赤提灯。

初めは緊張するかもしれないけど、次第に店の持つ空気に溶けていって、いつの間にか心地よく酔える、不思議な魅力を持つ店でございます。

最近はこういう店あんまないから貴重だよな〜。ってことで、吉祥寺DEEPを味わいたい方は是非。

しびー大将がバチっと接客してくれるよ。

闇太郎
0422-21-1797
東京都武蔵野市吉祥寺東町1-18-18
https://tabelog.com/tokyo/A1320/A132001/13075003/

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