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お出かけ

今夜は君とデートの予定。僕は昼間に仕事でとても辛い事があって心が晴れない。でも、君と会うまでにどうにかしてそれを忘れたい。君と一緒の時間を楽しい時間にしたいからだ。もしデート中に君がそれを気づいて、僕の機嫌が悪いと勘違いして君まで機嫌が悪くなって喧嘩になるのは嫌だからね。

待ち合わせの時間に少し前に着いた。君は5分ぐらい後に来た。僕は笑って君に手を振ったけど、心の中は疲れと晴れない気持ちでいっぱいだった。でも、これからの数時間のデートできっと僕の心は満たされるはずだ。いや、君に満たしてもらおうと期待してはいけないかもしれない。これは僕の問題だから、僕が仕事のことを忘れて君を楽しませることで、僕の心も晴れる。うん。この考えの方がしっくりするな。

「最初はどこ行きたい?」と、僕は君に聞いた。

次の瞬間、

君は全て解っているかのように、僕の目をじっと見ていつもより多めに笑った。それにつられて僕も笑い返した。そして一瞬に、彼女のいつもより多めの笑顔に僕は昼間の仕事の嫌な事を全て忘れた。それからデートを楽しむ事に集中出来た。デートに集中できたといえばちょっと大げさな感じだけど、本当に帰るまでの数時間、僕は楽しめた。普段のデートより今日はすごく楽しかった。

彼女は女性特有のよく喋るタイプで、デート中のコーヒー休憩に、彼女も仕事で昼間に嫌な事がありこのデートの時間中、僕に嫌な思いをさせたくないから今日はたくさん笑って、昼間の嫌な事を笑って投げ飛ばしたと話してくれた。僕と同じことを考えていたらい。途中その彼女の話を聞きながら僕達が同じ事を考えて、同じように互いを気遣い、自分自身を楽しもうと考えていた事がわかって、すごく僕は嬉しくなった。僕は男だからたくさんは語らない。その話の最後の方に「僕も今日は似たような事があったよ」と、軽く返した。

これが幸せってやつだ



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