20代くらいまで、セクハラはそんなに気にならない

財務省福田事務次官のセクハラ報道を受けて、友人女性が発した言葉。

「20代くらいまで、セクハラはそんなに気にならない。チヤホヤされていい気分だし、自分の魅力や実力と勘違いもするし、『セクハラをさらりとかわす女はカッコいい』とか思ったり、『男なんてこんなもんだ』とか見下すこともできるからね。」

「30過ぎて、『賞味期限切れ』とか言われる年代になって、あれっ?と思う。賞味期限切れとか言われるけど、経験も知識も豊富になって、言いたいこともやりたいことも割とハッキリしてきたのに、ハッキリ言うと苦笑される、あれ?あれれ?と。で、騒ぐと『僻み』と言われる。そこで、20代のときに受けたセクハラに、今更ジワジワ傷ついたり怒りがこみ上げたりする。」

なるほど。野田聖子議員はじめ、テレビでおばさん達がえらい怒ってるのはこういう構図だったかと納得。自分もおばさんだけど「賞味期限切れ」って人が判定してしまう要素の1つはこの「ハッキリ」にあるかもね、と思った。

だって年をとっても色気のあるクラブのママを見てご覧よ。あと私の敬愛する吉永小百合さん。大抵「うふふ」と笑って曖昧にするでしょう。ママに「付き合ってよ」と言ってみても「えーどうしようかなぁ」とか言ってYesなのかNoなのかわかんなくて、はぐらかされてるのもわかってるんだけど、男は通っちゃうよね。女だってそう。大抵よくわからない変な男ほどモテる。

「ハッキリ言う」「ハッキリする」ことに対してやっぱり日本人は「怖い」「終わり」と思ってしまう感覚が少なからず文化的に刷り込まれていると思う。曖昧とか微妙とか機微なニュアンスに、美や色気、そして継続性を感じる。

じゃあ、私がこの一連のセクハラ問題をどう考えているかと言うと。ハッキリ言わなくちゃなんないのは、ハッキリ言わざるをえない状況まで追い込まれたからだよねぇ、と同情しています。まさに「この状況を終わらせたい」という意思表明というか。で、そこまで言わせた方はやっぱりセンスないし、それが権力を傘に着た結果なら、その権力は剥奪されるべきだよね。


この世にオスとメスがある限り、セクシャルな問題はなくならないと思うんだけど、世のなかがあえて言わずして配慮しあえる品位であれば。そこまで高尚になれなくても、せめて相手を追い詰めずに済むギリギリのラインを渡れれば。

決してセクハラOKと言ってるわけじゃないし、私自身それこそ不快な経験を思い出すと鳥肌たつほどですが。それでも男女にその品位があればもっと毎日が色気に溢れるのになぁ・・・と惜しく思ったりしてます。

・・・まぁ、色気を好むかどうかは個人の嗜好によるけども笑。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?