①動画名 『勝ちたがりTV　第365ステイホーム7』（2020/5/19）　
　②投稿者 Topanga
　③URL　https://www.openrec.tv/live/e2zw5n137zo　
　④引用した部分の時間 1：35：13頃～

テーマ「リュウが苦手」　
内容：
ストーム久保が、リュウ戦が苦手という話からかなり深い話まで掘り下げられたので文字起こししてみた。

以下、1：35：13辺りからの、ストーム久保とふ～どの会話。敬称略。

本文

ストーム久保（以下、久保）
アビゲイルてか、その、人間的にリュウが苦手で。
リュウって①波動拳と②早いステップと③ジャンプ攻撃って三つあるじゃないですか。
あれを全て見るのってはほぼ不可能だと思ってるんすよ。
でも波動拳にしてもステップにしても飛びにしてもリスクが伴うものなんで、
対処法ってのはいくつもあるというのも分かってるけど、そこの切り替えのバランスがよくわかんなくて。
いつステップしてくんだろう、ってなって。
例えば、飛び道具を咎め続けたらステップと飛びになるわけじゃないすか。
って読みながらどんどんやっていくんすけど、。
リュウの動きが早すぎて、向こうのスピードについていけない時があるんですよ。
そうなった時に向こうの攻めがめちゃくちゃ始まって、
いつのまにかぴよってるって事があるから、そこが結構……。

ふ～ど
まあリュウの常勝ムーブだよね。

久保
そうですよね。やらんきゃいけん！ていう感じで突っ込んでくるムーブだと思うんですけど。
それの対処を100%…あまりうまくできなくて。

ふ～ど
99秒を使って勝つ前提だったら（勝つ方法は）結構あると思う。
倒す前提でやると、多分その動き（リュウに）されるときついんだけど。
リード取った時に、ステップってなにがヤバイかって、ステップ投げが届くと択になるんだ。
だけど（ステップ投げが）届かないと択にならないじゃん。

久保
そうっすね、そうっすね。

ふ～ど
変な話、そこまで寄らない…とか（いう行動）すると、そもそもステップを見る必要がなくなるんだ。
だから波動拳も対処しやすい。だから飛びしかなくなるのよ。
だから相手は下がって波動拳打って、ステップ投げとか無くなるから歩いてこないといけなくなる。
そうするとこっちの攻めが通りやすくなるんだ。

久保
そうっすね。なるほど

ふ～ど
相手を倒す前提で戦ってその三択にさせるのはダメなんだけど、、
リュウってやっぱ火力が低いから大幅リード取った時に…こっちがガン待ちした時にその動きがしにくくなるはずなのよ。

久保
あーなるほどね。

ふ～ど
そうすると相手の勝率の低い動きになるから多分勝ちやすくなる。
野試合と大会は別だと思う。俺も野試合はめんどくせえから行くけど、大会だとそうしない。

久保
勝つためには別に待ってもいいし下がってもいいってことですよね。

ふ～ど
そうそう。そん時にその強い三つがいきなり崩壊するから。

久保
あー確かに。崩壊しちゃえばやっぱ弱いですからね。
全部のシナジーあってこそのキャラなんで、それさえなくなっちゃえば。
なるほど。じゃあさくら戦みたいなもんですね。さくら戦がそういうイメージでやってたんで。

ふ～ど
うんうんうん。
だから、99秒、「あんたがそういう動きするんだったらあたいもやるわよ」っていう感じで。

久保
なるほど、それはいいですね
アビゲイルとかって前に歩く行動自体がすごい強いと思って前に歩く行動を常にやってるんですけど。
ある時、待った時の強さってのに気づいた時があるんすよ。

ふ～ど
てかアビゲイルとかって（キャラ的に）待ち（キャラ）じゃね？ザンギさんとかやばいじゃん。

久保
確かにそうですね。そこら辺、ザンギさん凄く上手いとおもってて、
俺とザンギさんの違いというのは、俺は前にいっちゃう派で、ザンギさんは待つ派っていうのが。

ふ～ど
ザンギさん、技振ってるけど、キャラクター前に歩いてないからね。

久保
そうっすね。ちょっと手が伸びてるだけで足もと動いてないっていう。
ザンギさんのプレイスタイルを真似してみたとき、勝率が超下がったんすよ。
自分に合ってなさすぎて、「待てない」とか「対処が出来ない」ってことで結構負けてたんで、
それをまあなおすってのが多分勝率上がるやり方っぽいですね。

ふ～ど
「なおす」っていうか、「増やす」じゃない？
ザンギさんも久保のやり方を取り入れたいと（思ってると）思うし、
場面場面でちゃんと、『使い分けるっていうのが超重要だから。』
（※著者補足：『』部分は、もけさんの言葉が被っており、正確に聞き取れなかったため文脈から判断。）

久保
確かに。
リュウ戦はザンキさんスタイルだとして他のキャラクターはもしかすると自分のままでいいかもしんないすからね。

ふ～ど
ただね、ザンギさん、リュウにも結構負けちゃうんだけど、
（ザンギさんのプレイスタイルを）最初からやると怪しいのよ。
実力差があるんだったら攻めたほうがいい。
だって待ってるリュウに対して、体力100％対100％だったらタイムアップになるから運ゲーになっちゃうじゃん。
そうすると微妙なのよ。
だから最初にやっぱちゃんとダメージ取れた時に勝率高い動きができるかどうか、っていうのが超重要だと思う。
最初からザンギさんスタイルでやると50％になると思う。自分のほうが強いのに50％は「弱い選択肢」だと思う。

久保
そっか。じゃあその試合、、例えばスタートした瞬間に「この組み合わせはこうだ」、
って決めるのではなくて、この組み合わせあたりこーで（？）、後は臨機応変にって感じですね。
まー格ゲーってそんなもんか。

ふ～ど
相手のほうが強い、勝率が50％以下だと思うなら、ガン待ちしてもいいと俺は思う。
そうすると50％に寄りやすくなるから。

久保
下回ってるときやるんですね？

ふ～ど
うん。だから相手と自分との相性を見て、選択するのが俺はすごい重要だと思う。

久保
その考えはなかったですわ。こっちの勝率が上だったら待って対処するもんかなと思ってたんすけど、

ふ～ど
いや（それだと）相手が待った時に99秒経過してタイムアップになっちゃうから。
だから上手い人は「攻めてる風なにもしない」なんだよね。

久保
あーなるほど。

ふ～ど
んで、刈り取るなんだけど。
完全に待ってるのはやっぱ危ない。

久保
それはいい話ですね。

--------------------------------------------------------------------------------------

文字起こしここまで。

筆者の感想

2人とも言葉に変換する能力が高く、素人でも話を聞いていてすごくわかりやすかったし、面白かった。
内容も濃く、
①リュウのキャラ特性の話
②アビゲイルのキャラ特性の話
③アビゲイル対リュウ戦の話
④全キャラ共通で役立ちそうな話
（タイムアップ込みの期待値、立ち回り…等々）

話してる感じの相性も良さそうで、ふ～どさんは久保さんに対して比較的好印象な感じがした。
話がノリやすい感じというか…。

ふ～どさんは頭の回転も言語化能力も高いせいか、反面、言葉を省略しがち。
恐らく本人に省略しているつもりはないのだけど、文字起こししてみるとかなり省略していることが分かった。
（※筆者の補足が正しくない部分もあるかもしれないので悪しからず）
対して、久保さんは省略が『一切』と言っていいほどなかった。
ふ～どさんが省略したり、話した内容の『核』（←ここ大事）ををしっかり受け取った上で、具体的に返答している。
視聴者側からしても会話が空中分解せずに済みありがたいし、ふ～どさんも話してて気持ちよさそうな印象。
お二人が出る番組が今後あることを期待。

ふ～どさんの印象

筆者目線でのざっくりしたふ～どさんの印象↓

ふ～どさんは恐らく、むだな決めつけがほぼない。
状況状況での有利不利の判断が目茶苦茶早くて正確（ごちゃったときに特に感じる）。勝利を逆算しているよう。
局面判断を常にする癖がついてるし、事前の準備段階での積み上げも半端ではない。
もちろんプロプレイヤーはアマチュアと比べて、局面判断において優れているのだろうけれど、
プロプレイヤーのなかにおいても、状況判断精度はトップなのだろうと思わされた。
今回のことでいうなら、
久保さんが何を言おうとしてるのかも正確に理解していたし、
その問題に対しての（少なくとも現在考えられる最善であろう）正確な答えを明確・具体的に持っていた。

久保さんはリュウの3択がきついし、対応の仕方に答えを出せずにいたが、
ふ～どさんは、久保さんが認識すら持っていなさそうな答えを明示する。
まず、「敵を倒すこと」を前提とせず、勝利の方法として「タイムアップ勝ち」という方法を提示する。
「タイムアップ勝ち」というのはプロでなくても知っていることだが、
対戦開始時からそれを意識して、「タイムアップ勝ち」を逆算して組み立てた方法を一つ提案する。
詳細は文字お越ししたものを読んでもらうとして、
流れとしては、
①相手のしたいことをさせない
②そのためにどういう動きを自分がするか
③相手が自分がしたい動きを制限された時の行動パターン
④局面有利から勝利まで

久保さんはキャラ有利であれば「待ち」という固定観念をもっていたが、
ふ～どさんは、「全ては状況次第」という感じの考え方。
そのうえで、状況状況に応じた答えを突き詰めており、久保さんの問題にも明確な答えを返していた。
（試しに冒頭部分だけを切り取って、他のプロプレイヤーがどうこたえるのか非常に興味がわいた。）

ここからは著者推測。
ふ～どさんは常に期待値で動いていて、その意識配分・正確性がプロプレイヤーのなかでも抜群。
読みを打ち切る部分（大雑把な理解にしておく部分）と突き詰める部分の取捨選択が非常にうまく、
突き詰めた部分を状況に応じて適合・対応させるクリエイティブな能力と、
それを実現するための操作技術・修練度と、
それを処理する脳内メモリ。
人間性能最強と呼称されていたのをどこかで見かけたがまさしく…という感じ。