夏目かをる

コラムニスト、小説家、ルポライター。命や人生が3度救われた強運の女。2万人以上のワーキ…

夏目かをる

コラムニスト、小説家、ルポライター。命や人生が3度救われた強運の女。2万人以上のワーキングウーマンの恋愛、婚活、結婚をテーマに執筆。10万人に一人の難病・ギランバレー症候群を後遺症なしに完治。

最近の記事

熟年女性の婚活と結婚相談所~アラカン女性の苦難な日々4

アラ還女性、華さん(仮名・64歳)の恋愛や婚活から、結婚というテーマを改めて考えてみる企画で始まった短期連載ですが、その後の取材から考察してみて、方向転換をすることにしました。 新しいテーマは「熟年女性にとって結婚相談所は結婚を実現できる場なのか?」です。 日本で最大の会員数を誇る結婚相談所「IJB」のシステムを購入し、結婚相談所を開いている仲人は、個人事業主の部類に入ります。 その後華さんは仲人との関係に悩みます。同じIBJのシステムを使って成婚率が高い仲人と華さんがコンタ

    • 人生の目的や生きる意味は過去の栄光と無関係~アラ還女性の婚活3

      アラ還女性、華さん(仮名・64歳)の恋愛や婚活から、結婚というテーマを改めて考えてみる企画で始まった短期連載。 長らく中断してしまったのは、華さんから「自分の婚活について、少し考えさせてください」というお願いがあったからです。 華さんの取材を通じて、アラ還という世代に限らず、結婚をしたい女性に「結婚とはなに?」「パートナーを見つけるためにどうしたらいいの?」という問いを続けながら、結婚と人生についての考察をしていきたいと思います。 さて著名な鑑定士の勧めで吉方向の結婚相談

      • 妻と死別した男性との見合い~アラ還暦女性の婚活2

        アラ還女性・華さん(64歳)が有名な鑑定士の勧めで、結婚相談所で婚活をすると聞いた私は、エールを贈りながらも「大丈夫かな?」と不安でいっぱいでした。  というのは、華さんは50代後半のときに「結婚相談所は懲り懲り」と後悔したはずです。  それなのになぜアラ還になってから、婚活を結婚相談所に選んでしまったのでしょう。  有名な鑑定士の先生が「過去に結婚相談所で婚活したけど、ダメだった」という華さんに 「方位が悪いからよ、吉方向にある結婚相談所で婚活しなさい」とアドバイスし

        • アラ環女性の婚活~64歳で婚活を開始した女性の告白1

          noteを再開します! コロナの影響で仕事に大打撃を受けた私は回復しようとライター業に必死で、また生活を支える仕事に追われていましたが、 本日「個人の力を強くしなければならない」と痛感する出来事が生じました。 個人の力とは何かーーー それを語ると長くなるので、一言でいえば自分の力を発揮できるジャンルに力を入れること。初心に戻ってさらにパワーアップすることを決めたのです。 恋愛コラム受難の時代 また恋愛コラムや記事は受難の時代に突入したということも感じることが多くなりました

        熟年女性の婚活と結婚相談所~アラカン女性の苦難な日々4

          「眠れない夜」Seazon2 20年の恋、彼とSMの女王様、タロットの恋人たち

          あらすじ  web編集長の小夜子(39歳)は団体職員の正幸(59歳)と事実婚。小夜子は20年前の夏の正幸との素晴らしい思い出を今でも忘れられない。  だが正幸が還暦近くになると二人の関係に変化が生じる。小夜子は奉仕のセックスを試みるのだが、彼はそれを拒否し、いつしかセックスレスに。しかも正幸は別れた元妻にも会っている。「男と女の関係じゃないから」という正幸に、小夜子は釈然としないが許している。  ある夜、ふとしたことから正幸のスマホを覗くと、そこにはSMの女王様にかしづく正

          「眠れない夜」Seazon2 20年の恋、彼とSMの女王様、タロットの恋人たち

          【日曜小劇場10】恋は雷に打たれたようなもの~広末涼子の不倫騒動

          「恋は雷に打たれたようなものなんです」。 「何か理由があって好きなのはほんとの恋愛じゃないと思います。何かわけがわからないけれど好きになる。恋愛なんてそんなものです」。 ラブレターという無理性、そして夫の会見でわかったこと 恋は雷に打たれたようなもの。 私が瀬戸内寂聴さんのこの名言を思い出したのは、女優の広末涼子とレストラン「sio」のオーナーシェフの不倫騒動だった。 騒動が大きくなった理由の一つは、広末涼子のラブレターが流出したこと。LINEで「好き」とか「愛している」

          【日曜小劇場10】恋は雷に打たれたようなもの~広末涼子の不倫騒動

          【日曜小劇場9】ゲイカップルと知らずに話しかけてしまった夜に

          新宿3丁目のとあるバーで大失態をしてしまった私。 それはカウンターの隣の男性たちを、ゲイカップルと知らずに話しかけたこと。 しかも隣の中年男性は二丁目の“ママ”で、連れの20~30代の男性はおそらく“ママ”のお気に入り、つまり恋人かもしれないのだ。 それを指摘してくれたのは、元2丁目ゲイバー“ママ”のMさんで、その夜はカウンターで接客中。いつもと同じではない新宿の夜に、過去の記憶が蘇った。 地方の大学生が黒澤明の映画を語る  寒暖の差が激しかった4月。やっと春らしい陽気が

          【日曜小劇場9】ゲイカップルと知らずに話しかけてしまった夜に

          【日曜小劇場8】韓国版「夫婦の世界」に見る、「男と女の世界」と「家族の世界」の違いについて

          韓国ドラマ「夫婦の世界」全32回をやっと鑑賞できた。 この作品を知ったのは2020年のコロナ禍。まだネットフリックスで配信される前のこと。原作はイギリスのBBCで大ヒットした「女医フォスター 夫の情事、私の決断」、そのリメーク版として制作されたドラマが韓国でも大ヒットとわかってからすぐでも観たかったが、男と女の因縁に満ちた愛憎劇があまりにもパワフルだったため、休みながらエンドロールまでの長い物語を楽しむことにした。 妻が夫の浮気を疑うシーンと感情を抑える場面の“小道具”

          【日曜小劇場8】韓国版「夫婦の世界」に見る、「男と女の世界」と「家族の世界」の違いについて

          【日曜小劇場7】友達の定義&二度結婚した女性のその後

          4年前の夏の終わりのことです。 神戸旅行のついでに大阪に立ち寄って、霊感系統のスピリチャル女性に鑑定をしてもらうと「恋愛より友情を重んじたほうが幸せになる」とアドバイスされたのです。 当時の私は、別れた男性からストーカーされるのではという心配から鑑定をお願いしたのですが、「男性は(私に)未練があるけどストーキングまで至らない」にほっとすると、畳み込みようにスピリチャル女性が「これからは恋愛より友情よ」と意味深な発言。 これからは恋が少なくなっていくからという意味を含めたアド

          【日曜小劇場7】友達の定義&二度結婚した女性のその後

          【日曜小劇場6】人生は生きてみないとわからない。鑑定士と顔の見えない依頼人&二度結婚した女性

          人生は最後の最後までわからないミステリアスなもの。だから日々生きる意味があるのだろう。 映画はそのことを教えてくれる。特にヨーロッパ映画。私の記憶にある限りのことだけど。 鑑定士と顔の見えない依頼人」のラストシーンは恋愛の全てが凝縮 10年前、天才的な美術鑑定士が姿を見せない女性からの謎めいた鑑定依頼に翻弄されていくさまを描いた恋愛ミステリー映画「鑑定士と顔の見えない依頼人」を観終わったときも、「つかみとった幸せのままに人生が幕を閉じるわけじゃない」と感じたものだ。 ち

          【日曜小劇場6】人生は生きてみないとわからない。鑑定士と顔の見えない依頼人&二度結婚した女性

          【日曜小劇場5】発情と女性ホルモンとインフォマニア

          留守録に発情している男の声が。一体何が起こったの? 湘南の海は春の光に包まれ、霞みがかかる水平線のかなたにはノスタルジックな気配が広がる。ロマンチックな気分にさせてくれる春ですが、ぽかぽか陽気に包まれると、人は本能を覚醒されてしまうのでしょうか。“発情する人”が増えている気がしませんか。 私がアラサーだった頃のある早春の昼下がり。10歳以上年上の男性からの留守録のメッセージに、驚いてしまったことがあります。 まるで酔っ払った勢いでかけてきたように、もやもやっとした声で、「

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          【日曜小劇場】プライドをかなぐり捨てた慈しみの愛VS己の独占欲を昇華させる執念の愛 

          NHKの火曜ドラマ「大奥」が面白い!原作はよしながふみのコミック。設定は若い男のみ感染する致死率80%の奇病が蔓延し、男の数が激減した江戸時代。女性が大黒柱となって働き社会を動かすという、男女の役わりが逆転したパラレルワールド。その頂点に立つのは女将軍だ。 8代将軍・徳川吉宗を演じる冨永愛の“男らしい風格”が話題となり、ジェンダーや権力闘争など、様々な問題が浮き彫りにされるが、5代将軍綱吉編では「性」と「生」が交錯する。そのむせるような濃厚な世界に酔いしれた。 NHKで男同

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          40代以上の女性がパートナーを求める理由

          ことは中年男性編集者の素朴な疑問から始まった 年明けが明けてすぐの頃だった。会員限定雑誌の中年編集者と企画についてメールのやり取りをした際に、「生物学的に妊娠が不可能となった40代女性が、パートナーを探している理由は何ですか?」という問いに、かなり驚いた。まるで40代以上の女性は“恋愛や結婚から遠ざかる存在”つまり、女として終わっているとでも言わんばかり。 男女関係を「生殖行為」を軸に捉える男性編集者の“昭和のオジサン”感覚にドン引きしたものの、冷静に考えてみると、おそらく

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          【日曜小劇場3】“作家の妻”~直木賞作家・常盤新平氏の文学のミューズとの思い出

          作家の妻は立派な職業であると感じたのは、小説「ボディ・クラッシュ」(河出書房新社)刊行後に、「遠いアメリカ」で直木賞を受賞した常盤新平さんの元奥さんの牧子さんが経営する銀座のスナック「パイ」で週3回ほどバイトしてからのことだった。 銀座8丁目にあったスナック「パイ」は雑居ビルの確か4階だったと記憶する)。エレベーターはなく、狭い階段を登った先にある小さな店はカウンター席8席に、テーブル席が3つ。20人ぐらいで満席になった。 牧子ママの青学の同級生が始めた「パイ」をママが手伝

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          【日曜小劇場】男のスマホを覗く女は嫌われる勇気がない。のかもしれない

          昔から知らない人に話しかけられることが多い。どちらかといえば声をかけるのは女性が多いが、たまに知らない男性からも話しかけられる。 大阪のおばちゃんエステシャンが「知らない人から道を聞かれるような愛嬌のある女になったほうが得よ」と『お得な女の定義』を教えてくれたことがあるが(頼んだ覚えはないのですが)、私はこれまでたくさん道を聞かれたことはあるけど、そこからドラマチックな展開はなく、ましてや得した覚えもない。スマホナビが浸透してから、道を聞く人を探すよりもスマホ画面を見る人が

          【日曜小劇場】男のスマホを覗く女は嫌われる勇気がない。のかもしれない

          【日曜小劇場】女心を置いていけないから歯ブラシを持って帰りたい。

          GO TO EAT レストランでのショッキングな出来事 1月も半ばごろ。GO TO EAT運営局から「期限が間近」というメールが届く。2020年に発売されたチケットが延期のまま、やっと2022年の秋に再開したが、その頃私はGO TO EATを使って楽しい食事をするという気がしなかった。 でも「期限間近」の知らせに焦りの気持ちになる。今年に入ってすぐに友人らと食事した時に使用したGO TO EAT。今度はデートに使ってみようか。でも誘いたい男性もいなくて、だからといって、ア

          【日曜小劇場】女心を置いていけないから歯ブラシを持って帰りたい。