<詩>副流交差点

うん。そうか。そうだね。
彼はひと目私をみるなり、また
タバコをふかした。
視線を外して。

凍り付く空気の中に
彼の温かい肺の中から出た 
ため息の副流煙が
白く世界へ生まれ出た

プカリ

私は彼の立つ交差点に走って
久しぶり元気だった
と言いたかったけど
いつまでたっても変わらない私たちは
お互いを見ると
言葉という言葉も 出ない程に
思い出という思い出も 出ない程に
どんな感情を抱けばいいのか
まるで分からず
うん。そうか。そうだね。来たんだね。
そう心の中で会話した。
私はタバコをもうやめた。
彼はまだあの香りの中にいるようだ。

交差点に背を向けると私は
並んでいた列に戻った。

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