初めての確定申告

私は確定申告をしたことがなく、確定申告を確申と略すことも年末調整を年調と略すことも知らず、納特って何…と頭をよぎったこの1年。


確定申告は、人を殺す。


誇張でなく、人生で一番忙しい2週間だった。
やってもやってもやってもやってもやってもやってもやってもやってもやってもやってもやってもやっても終わらない。終わらないが止まらない。

初めて仕事が終わらないという理由で泣いた。仕事は終わらないものだけど、終わらなさの格が違う。

未来や過去のことを思い悩むのは、暇だからだ、と思うぐらいには、今日と明日のことしか考えずに仕事をしていた。

明後日のことを考えてはいけない。「終わらないかもしれない」と思うことが一番体に良くない上に、明後日にも絶対に仕事は終わっていないからだ。


1時間で終わるような楽勝な申告は1件しかなくて、「決算?決算なの?鬼の3月決算の予行演習?」と思うほどの量。

経験者からしたらこんなの誇張だし、大した件数はやってないのだけど、私にとっては全てが新規。
何がポイントで、何が流してよくて、何が正しい処理なのか、全く分からないままだった。


泣いたりキレたり走ったり叫んだりしながら、1件1件を進めるも、やり切ることができず、全てが中途半端になった。


引き継ぎもしてもらったけど、やってみないと分からない、と思うことの方が当たり前に多かった。殺すか死ぬかの2択だった。死です。

所得税ならではの論点に、存分に苦しんだ。
新規論点新規論点一つ飛ばして新規論点。ぐぇええ。

巷に溢れる「「「圧倒的成長」」」とは、何十件もの確定申告を超えた人たちのことを指す。絶対そう。
修行でなければ何なんだと思う量だったし、初めて知った!が多すぎる。

圧倒的成長も、確定申告の仕事量の前には塵に同じ。マジで塵。


毎日毎日休みも出て12時間ずつかけても終わらない仕事、仕事側が間違ってる。
でも私より効率よく要領よくこなす先輩でさえ、もっと忙しそうで、分からないことを聞ける人がいない。

確定申告というイベントは血も涙もないのね?


私を不憫に思った上司が声をかけてくれて、なんとか送信までいったが、全てを終わらせた瞬間から、確定申告に使った時間の全てが記憶から消えた。


忙殺が過ぎてトラウマになったようで、本当に記憶がない。何に困って、何に時間がかかったか、全て忘れた。


気付いたら申告書が出来上がっていた。良かったね。


確定申告時期終盤に会計事務所に相談する方。頑張って自分でやってみてください。私が死にます。

同業者様、個人事業主の方、確定申告にボコボコにされた全ての皆様、本当に本当にお疲れ様でした。生きて終われましたでしょうか。ありがとうございました。

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