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公・共・私って

2019/05/16 49回目のカフェゼミに、初めてゼミ生として参加しました。前週のゼミではその準備をする前にワークショップについてみんなで考えました。その中で特に印象に残ったのは参加するにあたってパブリックマインドだけ、プライベートマインドだけを持つのでなくその中間のコモンの意識を持とう!という話でした。ワークショップにお客さんはいない。みんなのことをわたしがやる(だれかがやる)、おもてなしのような振る舞いは対話を促進しないし、わたしのことだけわたしがやる、周りが見えていないとスムーズに進行できない。カフェゼミ当日はその中間である「共」の意識をもつことを自分の中の一番の目標にしました。

カフェゼミの運営にあたってもう一つ意識していたことは、居心地のいい場所をつくることでした。そのためにレイアウトを考えたりリラックスして座れるラグを買いに行ったり、いろいろな準備をしました。カフェゼミ当日は来てくれた人が居心地良く過ごしてくれるかが不安だったし、少し緊張していました。ある参加者にそう話すと、「自分が居心地のいい場を目指せばみんなもそう感じてくれるんじゃないかな?」と言われてハッとしました。もちろん居心地の良さって人それぞれ違うけど、まずは自分が心地よく感じたり楽しんだりすること。これもまさに「共」のマインド。

今回のゲストスピーカーは株式会社ボーダレス・ジャパンの中富紗穂さんでした。障がい者の就業率が低い、法定雇用率を達成するため個性でなく障がい者というくくりで採用されているなどの障がい者雇用に関する問題解決を目指しUNROOF株式会社を立ち上げた方です。この課題には緊急性があり、解決するのにスピードが必要であると考えた中富さんはNPOやボランティアでなくソーシャルビジネスという選択をしました。ソーシャルデザインとビジネスは真逆であるように感じます。社会的に見てビジネスは「私」の領域にあると思うからです。本来企業は最小の費用で最大の成果を上げようとしますが、ソーシャルビジネスでは社会課題の解決を目指していて利潤の最大化はあきらめることになります。どこまで利潤最大化をあきらめるのかは重要なポイントであると同時に、明確な答えがありません。だからむずかしい。ですがソーシャルビジネスは未来の常識だろうと感じました。「公」にも「私」にも偏らない、コモンなビジネスの形です。

公・共・私ってよく言うけれど、その考え方は様々な文脈に当てはめられることに気づきました。わたしとみんなのことを、わたしとみんなでやる。ワークショップは自分も楽しみながら、運営をする。NPOやボランティア(公)とビジネス(私)の中間にあたるソーシャルビジネス(共)。まちづくりの文脈では公=自治体、私=地域住民になったりもします。いいとこどりともいえる「共」の領域は、カフェゼミの運営だけでも難しかった。難しいけれど、意識し続けたいと思いました。


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