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環境も内面も変化の多かった2020年を振り返ってみる

気づいたら、2020年もあと2週間ちょっとで終わり。
今年は家から出られない時期も長かった分、いつもよりあっという間だったけれど、私にとって変化の多い一年になったので、文字として残しておこうと思う。

良かったことも悪かったことも飾らずそのまま書くことで、いつか自分が立ち止まったときや、同じような境遇にいる人の背中をそっと押すことができたらいいなぁという気持ちを込めて。

体調を崩した12月1月

いきなりマイナスからのスタートだけれど(笑)

去年の11月から、仕事もプライベートも色んな環境の変化が重なって、12月くらいから心身ともに不調として現れるようになった。

最初は寝つきが悪い、朝起きれない、疲れやすいくらいだったけれど、だんだんとちょっとしたことで怒ってしまう、突然悲しくなってしまう、といった感情のコントロールができなくなったり、食べ物を目の前にしても食べる気が起きない、夜どんなに頑張っても寝れない、寝ても夜中や朝型に何度も起きる、仕事の夢ばかり見る、など食欲や睡眠がコントロールできなくなったりで、ここまでくると、もちろん仕事のパフォーマンスは上がらないし、日常生活にも徐々に影響が出るように。

ありがたいことに、会社のチームメンバーからも「健康が一番大事だから」と言ってもらえて、2月は休職させてもらうことになった。

自分を許すことを覚えた2月

12月1月は不調がありながらも、なんとか仕事をしていて、2月はその糸がぷつんと切れたように、ただただ寝てた気がする(あまり記憶がない)。

今までだと、○○をやらなきゃ、と自分を奮い立たせていたけれど、そういうのが全部なくなって、寝る、起きる、寝る、たまに食べる、寝るみたいな生活を送っていた。そうなると、自分ってなんてダメな人間なんだろう、、、という感情が湧いてくるのだけど、いくら自分を責めたところで、体も頭もびっくりするくらい動かなくて、そんな状態と向かい合っているうちに、悪いところも含めて自分だし、自分と寄り添って生きていくしかないんだよなぁという気持ちも生まれてきて、徐々に自分を肯定するようになった。

「今日は午前中のうちに起きて偉いね」
「今日はご飯作れた、洗い物もできた」
「今日は散歩もした、本も読んだ」

とか毎日自分に言い聞かせるようになって、今振り返ると、え?それは当たり前じゃない?って思うのだけれど、そういった日常の当たり前にやっている行動も健康な心と体があってこそなのだと痛感した1か月だった。

自分にも周りにも正直になった3月

体調がまだ万全ではなかったのもあり、自分を理解してあげた上で、自分のできることの範囲をまた少しずつ広げていこう、そんな感じで仕事復帰した3月。

新卒で入社して1年目、周りからの期待に応えたい、の一心で、「頑張ります」「やってみます」ってなんでも引き受けようとしていたけれど、休職期間を経て、これは自分の得意なことだけど、ここは少し苦手です、と少しずつ言葉にするようになった。そうすることで、自分自身で勝手に自分に課していたプレッシャーもなくなったし、それぞれが得意分野を生かして仕事することで、チームでの仕事が格段にしやすくなった。

休職前は、無意識のうちに自分をよく見せよう、という気持ちがどんどん大きくなって、その一方で仕事ができない自分に嫌気がさして、周りからの評価が落ちているのでは?仕事できないやつと思われてるのでは?と気にしていたけど、心の内を正直に話してみると、思った以上にチームメンバーや社内の人は温かく受け入れてくれて、この数カ月、自分の頭の中にあった、ネガティブなイメージは自分で作り上げたものだったんだ、と気づいてからは、なんだか一気に気が楽になった。

自分の今感じていることを正直に人に話す、できないことは正直にできないと言う、シンプルだけどそんなことが大事なんだなぁと学んだ1か月だった。

▼新卒1年目を振り返ったときの日記

自分にとっての幸せを意識し始めた4月5月

体調を崩したこと、そして世の中的にコロナの不安が大きくなっている時期だったのもあって、心身ともに整えることを意識した時期だった。

内側から整えるために瞑想やヨガを生活に取り入れてみたり、寝る前スマホを読書の時間に変えてみたり、在宅勤務で家にいる時間が長くなったのを機に、断捨離を始めたり、働く環境・住む環境を整備してみたり。

そうやって心身ともに整えていく中で、今までずっと外をぐるぐる回っていた意識が内に向いてきて、自分の半径2mの幸せを大事できるようになった気がする。家にお花を飾ってみたり、プランターで野菜を育ててみたり、時間をかけて料理してみたり、そんな小さくても自分の手で何かを育ててみたい、作ってみたい、っていう意欲がわいてきた時期でもあった。

今まで走り続けていた生活のペースが一気に落ちて、自分と向き合う時間も増えていく中で、自分がやりたい生活、自分にとっての幸せって何だろう?っていうのを考え始めたりもした。

▼自分にとっての幸せを考えたときの日記

新しい生活に向けて準備を進めた6月

5月に改めて自分にとっての幸せって何だろう?って考えたときに、「自然に触れられること」「人とのつながりを感じられること」というキーワードが出てきて、もしかして、東京での生活よりも実家のある奄美での生活の方が自分には合っているのでは?と思い、上司に相談したところ、ありがたいことに快くいいよ、と言ってくれて、7月から奄美からリモートワークをさせてもらうことになった。

6月末の家の解約に向けて、家具や家電をでジモティで売り始めたり、不用品をメルカリで売ったり、段ボールごと買い取りしてもらったり、色んなものを手放した。そして、東京を離れることでしばらく会えなくなりそうな友達やお姉ちゃん、甥っ子、姪っ子、お世話になった人たちにも会いに行った。

「奄美に帰る」って自分で下した決断だったけれど、いざ5年ちょっと住んだ東京を離れるとなると、自分が住んだ家もそうだし、近所でよくいったお店とか、新たにできた東京での人とのつながりや思い出とか色んなものが恋しくなって、高校卒業して0からスタートとした東京での生活も、こんなに自分にとって大事なものになっていたんだな、と感じさせられた1か月だった。

奄美に帰った&仕事を辞めた7月

5月に奄美でのリモートワークを認めてもらったばかりだったけれど、休職前からずっと仕事に対してなんとなくの違和感があって、7月いっぱいで最終勤務とさせてもらうことになった。

色んな気持ちの変化があったから、退職の理由全部をここに書くことはやめようと思うけれど、退職を決めてからも、「これからの有村さんのキャリアに少しでも役に立てるように時間を使ってね」と1on1の時間を上司や人事の人が設けてくれたり、急に辞めることで業務で負担をかけることになったチームメンバーも「これから一緒に働けなくなるのはさみしいけど、これからも有村さんらしく自分の道を進んでいってね!」って温かく送り出してくれたり、最終勤務日にはサプライズでみんなからのメッセージが予想していない形で送られてきたり、会社への愛がさらに増した1か月だった。

今の自分の心の声と会社の目指す方向性が一致しないかも、と思って会社から離れる選択肢を取ったけれど、「最初に選んだ会社がここで、一緒に働くメンバーがこの会社のみんなで本当に良かったな」と感じながらの最終勤務日になった。

コロナの影響で、2月に在宅勤務になってから、数カ月顔を合わせることもなく退職してしまったので、直接感謝の気持ちを伝える機会もあまりなかったし、しばらく会社を辞めた実感がわかなかったけれど、またいつか自分が成長したタイミングで会社に恩返しできる日がきたらいいなぁと思う。

新しいコミュニティに入った8月

8月に入って、2つ新しいコミュニティでの活動が始まった。

一つ目はアーユルヴェーダのスクール。アーユルヴェーダは、5000年の歴史があるインドの伝統医学で、人生を豊かに生きるための知恵、とも言われている学問。今年の初めに体調崩したのもあって、最初は自分の体調を整えるために、5月からオンラインのヨガや瞑想クラスに参加してたんだけど、その先生のインスタライブなどを見ているうちに、徐々に興味が広がって、ヨガや瞑想だけでなく、日々の食事法やライフスタイル、哲学といったあらゆる方面から健康について考えるの面白そう、という好奇心から気づいたらスクールに申し込んでいた。

もう一つはPOOLO(ポーロ)。次世代のグローバル人材が育つ、あたらしい大人の学校と称して、「共に学び、共に遊び、共に創る」を大切にしているコミュニティ。「旅で世界を、もっと素敵に」を理念に掲げているTABIPPOが運営していることもあって、旅好きという共通点はありつつも、それぞれが個性を持っていて、相手の個性も尊重できる、そんな心理的安全性の高いコミュニティ。マーケティングやツーリズム、地方創生など元々興味があった分野の知識を学べるというのも魅力だけれど、くだらない話からまじめな話まで、オンラインだけでの交流なのに、「仲間」と呼べる存在に出会えたことがなによりも大きかった。

どちらのコミュニティもオンラインで学びや交流できるので、奄美に帰ってきたからといって、人との交流が減ることもなく(むしろ以前より増えたかも)、そんなコミュニティの存在が奄美に帰るという選択を後押ししたのかもなぁなんて感じている。

久しぶりに旅に出た9月

奄美に帰ってきた以外は、2月から7か月間、ほぼ引きこもり生活を送っていて、旅に出たい欲が限界に(笑)

「地域のお手伝いをすることで旅費を削減しつつ旅ができる」「地域の人と関わることでよりその地域のことを知れる、帰りたくなる場所ができる」そんな素敵なサービス、おてつたびを利用して、岡山県の蒜山(ひるぜん)という地域へ。

ひるぜん焼そばや、ブドウ、栗、蕎麦、お米、ジャージー牛乳を使った乳製品など美味しいものがとにかくたくさんあって、人も温かくて、色んな人に蒜山に遊びに行ってみてね!って勝手に宣伝するくらい大好きになった地域。

おてつたびの後は、鹿児島でPOOLOのメンバーと直接会える機会があって、オンラインでよく話しているのに、やっぱりオフラインで初めて話すと緊張するという不思議な感覚を味わった。オンラインで出会って、数カ月越しに初めて顔合わせをするって、今年ならではの出会い方なのかも。

再び旅に出た&友達が奄美に遊びに来た10月11月

10月の初めは実家のお手伝いで岩手に。その後東京で予定があったので、奄美に帰らずに、岩手の盛岡、平泉、宮城の石巻、仙台と東北の方を一人で回ったり、11月は鹿児島~沖縄間のマルエーフェリーが14日間乗り放題の「結いきっぷ」のモニター乗船の機会をもらったので、2週間で沖縄、沖永良部島、徳之島、奄美大島、屋久島、鹿児島と島巡りの旅をしたり、ありがたいことに旅する機会の多い2カ月だった。

自分が旅に出ていたのもそうだけれど、POOLOのメンバーや前の会社の上司が奄美にきてくれて、地元の奄美大島を案内する機会も多かった。

今まで、海外ばかりに目が向いていたけれど、国内に目を向けてみると、その土地の食べ物や人柄、文化や見える景色がそれぞれ地域ごとに違って、どの地域も魅力的で「日本にこんなところがあったのか!」が口癖だったような気がする。

知れば知るほど、いかに自分が何も知らなかったかを実感する日々でもあって、今まで気づいていなかった身近なところの良さに気づけるようになったのは、今年の大きな変化だなぁと思う。

その一方で、普段観光地として人の出入りが激しいところでも、全然人がいなくて活気がなかったり、観光業に従事している人が困っている話を直接聞いたりして、コロナの感染予防対策も大事だけれど、こういった地方の小さな事業者さんがなくなってしまっては、多様性が失われてしまうのでは、、、と少し怖くなった時間でもあった。

再びおてつたびに行った&落ち着き始めた12月

12月はまたおてつたびを使って、鹿児島県の大崎町というところに行ってきた。この大崎町、鰻やマンゴー、パッションフルーツ、黒豚、黒毛和牛、養鶏、芋焼酎と食がとにかく豊かで、ふるさと納税の寄付額が全国でもトップクラスみたい。

さらに素敵だなと思ったのが、それぞれの事業者さんが独立して「競争」するのではなく、お互い自分たちにできることで協力し合って「共創」している地域だということ。

たくさんの事業者さんから直接、事業に込める想いや物を作ることの大変さを伺う機会があったのだけれど、食の裏側のストーリーを知ることで、普段何気なく口にしている食に対して、もっと意識を向けようと改めて思えた機会だった。

信頼のおける生産者さんから買うことで、その生産者さんを応援する、その結果、熱い想いを持った生産者さんがいいものを作ってくれる、そうしたまたと、いう風にいい循環の一部になれたらなぁと思う。

ここ数カ月、旅をしながら、体も思考もせわしなく動いてきたので、残りの数週間は今年感じたことを咀嚼して、自分の中に落としつつ、言葉として発信していったり、色々感じたことを踏まえて、来年どう動いていきたいのかを考える日々にしたいなぁ。

2020年のまとめ

自分の中で体験したこと感じたことを書き連ねていたら、5000文字を超えてしまったんだけど、一言でまとめると、「外側に向いていた意識が内側に向いてきて、自分の心の声に正直になれた年」だったのかもしれない。心と体の健康の大切さを身をもって実感したし、改めて自分にとっての幸せとは?を考えるきっかけにもなった。

年始早々体調を崩してしまったり、社会情勢的にも不安定な1年だったけれど、個人的には身近にある幸せに気づけたり、何でも話せる仲間と出会えたり、日本の良さを再発見できたり、個人的にはとても濃くて良い1年になったかな。

とはいっても、1年の半分以上をニート生活していたので(笑)、来年は今年自分の中に蓄えたものをどんどん社会に還元していける年にしたい!
皆さんもよいお年を。

(おわり)


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