見出し画像

はなむけの言葉


ついに、この日を迎えてしまいました。
ちゃんと言葉にできるか分からないけど、今の気持ちをきちんと記録しておこうと思います。


羽生結弦さんのファンになってから、いつどうやってどんな風に訪れるんだろうとずっとずっとことあるごとに考えていたその日、2022年の7月19日でした。
遂に答え合わせ。

多分ソチの頃の自分に言ったら、思ったよりだいぶ遅いね〜って言うし、平昌の頃の自分に言っても、予想より長いね、ってちょっと驚くと思う。
でも、一週間前の自分に言ったら?!!、、!!?ってなる。


そろそろ訪れる時期だととっくのとうに分かっていたはずなのに、なんだろ、現実味がないというか、勝手に無限に続くんだろうな、続いてほしいなと願ってしまった時間でした。

今思い返せば、伏線は沢山あったんだなあ、と思います。
全日本6練前の表情、北京のサブリンク、「さあ、終わりにしよう」、封じていたものの解禁…。
競技からの卒業を予感させるものは沢山あったけど、やっぱり終わってほしくなくて目を逸らしていました。
そして競技に前向きな様子の羽生さんの発言に縋ってた。(そしてそれは今思い返すと、「プロアスリート」への伏線なのですが…。)


本当に、本当に思い出がありすぎる、濃い8年間だった!


ソチで「寝なさい!」て怒られながら真夜中に金メダルを大喜びしたあの完全沼落ち記念日から今日まで、思い返せばもう走馬灯が決壊するくらいのたーーくさんの大切な思い出があって、未だに新鮮に胸が熱くなります。

傷だらけのファントムも、初めて300点を超えた長野の夜も、奇跡みたいなホプレガも、オリンピック2連覇を遂げた日の涙も、それから4Aにひたむきにぶつかる姿も、北京五輪も。ちょっと思い出しただけで気が遠くなるような、遥かな旅路だった。

人生で初めて赤の他人の幸せを心から願って、試合があるたびに笑って泣いて、ずっとニヤニヤしちゃうくらい嬉しくなったり涙が止まらないくらい悲しくなったり、、。
絶対に自分の人生だけでは体験できない感情をたくさん味わせてくれました。
自分の履歴書に「羽生結弦」と書く欄がないのが不思議なくらい、羽生結弦さんに貰ったものが多すぎます。


貰ったものが多すぎたから、今までの羽生結弦さんが大好きすぎるから、今はめちゃくちゃ寂しい気持ちでいっぱいです。

ご本人があんなに前向きな明るい会見をしたのに、
「皆の衆‼️悲しむなかれ‼️」みたいな空気感を出してくるのに、こんな辛気臭い文章を綴ってしまって申し訳ないのですが…。

でも生まれてこの方、競技者の羽生結弦さんしか見たことがなくて、それが心の底から本当に大好きだったんなからしょうがないよね。まだ羽生プロには対面できてないし。



なので、このとてつもなく寂しい気持ちは、今までの羽生結弦さんが大好きだった証として、自然消滅するまで大切に大切にとっておくことにしました。



この寂しいは決してマイナスなものではなく、めちゃくちゃに愛おしいものです。人生でこんなにも、何回も何回も思い出してその度に涙が出るような激情の日々を得られたことを誇りに思います。
むしろ、「さみしい」、湧いてきてくれてありがとう。


これから先、フィギュアスケートの試合を見るたびに寂しさには襲われるんだと思います。
滑走順抽選も、6練も、キスクラも、日の丸を背負う羽生さんも、表彰台にぴょんと飛び乗る姿も、大好きでした。
羽生さんが2度と競技のリンクに現れないことを実感して、無性に寂しくなる日はきっと来る。
深夜のライスト、初戦でジャージを脱ぐ瞬間、息を止めながら見守る公式練習、全部がかけがえのない時間で、これから先も何回も何回も反芻すると思います。

でも、羽生さんならば、あの頃「も」良かったなあ〜と思わせてくれるはず。
過去の羽生さんも、これからの羽生さんと並列して大好きでいるというだけの話です。


それに、寂しいと楽しみは共存できるので!

なんかこの感じ、身に覚えあるなあとおもったら大好きだった高校を卒業する時でした。あの時もすごく寂しくてちょっと楽しみで、それでいざ大学生活に突入したら新しい世界があって楽しかった。高校時代の思い出が霞むわけでもなく、あれはあれ、これはこれで。

このめちゃくちゃ寂しいと楽しみが共存してるの、卒業式の感情としては最高のものだと思います。
やっぱり寂しいは楽しかった証、その上楽しみなんて言うことなし。寂しさゼロで飄々としてる卒業式なんてちょっとそれはそれで切ないもんね。


やっぱり羽生結弦さんは最高だと思いました。寂しい100%になりかねない引退(あえていう)を、この百点満点な感情にしてくれました。
我々をこうやって幸せにしてくれる分、いやそれ以上の幸せがご本人に降りかかっていればいいなと思います。




羽生結弦さん、競技ご卒業、おめでとうございました!
たくさんたくさん、ありがとうございました!
泣き笑いで堂々と叫びます!
暫くはこの日々を振り返って、寂しがって、涙を流すのも許して下さい!

新たなステージでもっともっと空高く羽ばたく姿を楽しみにしてます!羽生さんの歩む道がいつも光で溢れますように。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?