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なぜAmazonはPillPackを買収したのか

AmazonがPillPackを買収した記事が気になったのでメモ
販売免許を持っているPillPackを買収することでAmazonは処方薬マーケットへの参入を果たした。Amazonはオンライン薬局だけでなく、リアル薬局にも参入し、シェアを奪っていく模様・・末恐ろし!!

元記事(CB Insight)

Amazonがオンライン薬局のPillPackを10億ドルで買収した。ニュースの後、ドラッグストアチェーン大手のCVS、Walgreen、医薬品卸大手のAmerisourceBergen、Mackeson、の株価は軒並み下落した。

Amazonは、PillPackが持つ、医薬品物流や投薬マネジメントサービスなどを手に入れた。買収で手に入れたものの中で最も重要なものは、「50州での薬の流通免許」である。

アマゾンはこの流通免許を使って、医療保険に加入しない人たち(=薬を自費で買う必要がある人たち)を対象とした医薬品販売ビジネスに参入する。この領域は、大手ドラッグストアが強固なマージンを獲得し、しかも同じ医薬品でも粗利益率の違いが非常に大きいのである。

(本文見ると同じ医薬品でも10倍の価格差があるので見てほしい・・!ドラッグストアは、慈悲の患者に対して、ドラッグストアオリジナルの会員制度などを設けて割引したりしている模様)

アマゾンは、オンライン薬局への参入に際し、他に2つ必要なものがある。1つ目は、医薬品会社と薬剤の価格交渉を行うPBM※(Pharmacy Benefit Manager、薬剤給付管理)である。PillPackは大手PBMの協力を受け、保険適用処方箋に対応していた。タイミングよく、売りに出ていたExpress ScriptsというPBMがオンライン薬局のCareZoneの買収プロセスに入っていたのは面白い。

2つ目は、即時ニーズを満たす、小売薬局店だ。PillPackは慢性疾患患者にはよかったが、急病の患者には対応しきれない。PBMを買収したり構築するのを通じて、中小規模の小売店とのネットワークを構築することが可能になる。もしくはアマゾンは、買収したWhole Foodsに、薬局を構築することが可能である。

(ここで本文には薬局のバリューチェーンの利幅が・・!PBMの利幅が一番大きい‥!)

しかし、結局のところ、アマゾンは、オンライン薬局事業を通じて利益を上げる必要がないため、同業他社には脅威である。プライム会費で利益を上げればいいのだから。つまり、amazonにとっては、利幅の高いビジネス領域ほど、ビジネスチャンスなのである。

※PBMとは…"米国におけるPBM(Pharmacy Benefit Manager)とは、医薬品のコストをおさえたい保険会社や雇用者側から契約をとり、代わりに製薬メーカーと価格交渉し、規模の強みを活かして値引きを引き出し、調剤保険適用の管理を行い、薬局とネットワーク契約する、しいて言えば医薬品を安く仕入れ広くさばく中間業者・仲介ビジネス。"(https://www.americabu.com/pharmacy-benefit-manager)

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