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自分の城を手に入れた話とインタネツトの世界へ

中2の夏、小学校の時に通っていた学区から引っ越す。
単純に車椅子でも生活できる居住環境が必要になったのが大きい。
通っていた養護学校と将来的に通うことになるであろう病院(今いるとこ)の中間に新築。
父が建築士なのでちゃんとある程度バリアフリー。
当時まだ病状がそこまでではなかったので、大人になってから気づいてしまったこともあるが、とても快適な環境だったのは間違いない。

自分の部屋を手に入れて、ほどなくしてMDラジカセを買ってからだんだんラジオを聞くのがテレビを見るより楽しくなる。
NHK-FMのミュージックスクエアを毎晩のように聞いて、色んな音楽を知った気分になっていた。
BLANKEY JET CITYやThee Michelle Gun Elephantがカッコよかったり、まだ出たてだったDragon AshやGRAPEVINEやTRICERATOPSを好きになる。
その流れから当時ブームだったパンク・ラウド系(Hi-STANDARDに殴られた話は別項で)に行きつき、そのルーツの洋楽をかじってみたりインディーズも掘るように。
そして『大衆はクソでマニアックなの知ってる俺カッケェ』みたいな典型的なイキり小僧になるのだが、今になって思うと可愛い。

同じく中2の頃に自分専用のパソコンを与えられ、家にインタネツトがやって来る。
当時はモデム回線だったのでISDNが導入されるまでは部屋でやる訳にいかなかったが、周りよりもわりと早いタイミングでそんな環境を作ってもらえたのは強みとなる。
学校の行事のためにネツトで見つけた画像を使って何か作っただけですげーと言われるのはこの時期だけの特権だった。
さほどのクオリティーではなかったが、中3で出会ったパソコンの師匠と言える先生に鍛えてもらえたのは大きかった。
ネット世界には自分と似た趣向の人間が無数にいるもので、自分が好きになったものと与えられた環境が絡み合ってそれが爆発するのはもう少し先のお話。

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