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【感想】BPL Season3 -SDVX- Regular Stage 第16試合・第17試合・第18試合 振り返り

 こんにちは、T2-Kです。1月に始まったBPLも早くも終盤戦、各チームともポイント状況が非常に大きく明暗分かれております。全員勝ってほしい気持ちはありますが…勝負は残酷です。

BPLS3 公式サイト

BPLS3 Regular Stage 第16試合・第17試合・第18試合

第16試合
SILK HAT VS APINA VRAMeS

 ここまで4戦3勝と猛威を振るうシルクハット、前回は強敵Tradzにも勝ち越し絶好調です。対するアピナは2勝2敗ですが、決勝トーナメント進出にはもう一つ勝利がほしいところ。どこから攻めても難しい難敵シルクハット相手に、勝利を奪うことはできるでしょうか。

先鋒 -MEGA MIX BATTLE-
DAIKI. VS KND*48TE

試合結果
DAIKI. WIN!!

 先鋒戦、シルクハットはメガミックスバトル初出場となる精度系とトリッキー譜面を得意とするエースDAIKI.選手を出してきました。対するアピナはやはり3度目のメガミックスバトル登板となるKND*48TE選手が登場。トリッキー極まりない選曲が飛び交う予感がしましたが…?
 DAIKI.選手は出張や片手処理が命運を分ける譜面を中心に選択。KND*48TE選手は高速・高密度の鍵盤譜面を選択してきましたが、その中でひときわ輝く混乱少女♥そふらんちゃん!!が異質です。試合は4ターン目まで同点、5ターン目にKND*48TE選手がEXCEED GEAR Lv3で放ったWarriors AbootでCRITICAL1つを叩き出して大きくポイントを伸ばしましたが、DAIKI.選手が返しのターンにウバワレを通して即刻カウンター。そして8ターン目にDAIKI.選手がJOMANDAをEXCEED GEAR Lv2で通してさらに加点に成功しましたが、次のターンにKND*48TE選手がGrowth MemoriesをS-PUCで通したことで再び同点に。その後もお互いEXCEED GEARの殴り合いになりましたが、ラストターンで自選のDAIKI.選手が最終鬼畜妹フランドール・Sを魂のS-PUC。これが決め手となり、26-23でDAIKI.選手が勝利となりました。本当に最後までどちらが勝つかわからないほどの熱戦でしたが、今回はDAIKI.選手の戦略勝ちといったところでしょうか。

中堅 -TSUMAMI-
STR & 082 VS YU11 & PAPER.

選曲
SILK HAT:Cross Fire
APINA VRAMeS:ΩBIRD

試合結果
DRAW

 中堅戦のジャンルはTSUMAMI、シルクハットからは超オールラウンダーSTR選手中難易度における精度が異次元の082選手が登場となりました。対するアピナは鍵盤に強いイメージがあるYU11選手&PAPER.選手となりましたが、どんな選曲を仕掛けるかとても気になりました。
 シルクハットの選曲はまっすぐなツマミ譜面ではなく、トリルや複雑な形のツマミを捌かせるCross Fireとなりました。YU11選手はMIRRORを選択、序盤はほとんど横一線でしたが、中盤でまさかのPAPER.選手のツマミが外れる非常に手痛いミスが発生。BPLの雰囲気が生んだ悪夢のような出来事で一気に差が開き、シルクハットの勝利となりました。こうなると改めて本番一発でMAX-1桁を連発するYU11選手やSTR選手のヤバさがわからされます。
 なんとしても立ち直りたいアピナは片手処理の入りを確実に取らないと混乱必至のΩBIRDを選んできました。このメンタル状況でやらせるには厳しい譜面、PAPER.選手が序盤でERRORを出してしまったことから異様な雰囲気が感じられましたが、中盤でSTR選手がERRORを出した隙を逃さずアピナが精度をしっかりキープして勝利となりました。とくにYU11選手はMAX-2を出しており、沈み切った空気の中でもしっかりとブレずにエースらしい活躍を見せてきました。

大将 -ONE-HAND-
DAIKI. VS KND*48TE

選曲
DAIKI.:Lost Parliament
KND*48TE:超越してしまった彼女と其を生み落した理由
新曲:LOVE TONIC
試合結果
DAIKI. WIN!!

 大将戦は先鋒戦のリベンジマッチとなりました。研究が必要な譜面に猛烈な強さを持つ両者、どちらもこのジャンルは得意とするところのため、どういったアプローチを仕掛けるのか気になりました。
 DAIKI.選手の選択はBPM200の均等な16分乱打が降り続けるLost Parliamentとなりました。自己ベストMAX-1と驚異的なスコアをもつDAIKI.選手は序盤からありえない精度で進行。崩れやすいはずの16分階段やツマミの着地も全く崩すことなく突き進み、出てきたスコアはMAX-8で圧巻の勝利これでも下振れたかのような反応をするDAIKI.選手、何なんですか?
 KND*48TE選手は知っていないと捌けない縦トリル・縦連打・交互押しが降ってくる超越してしまった彼女と其を生み落した理由を選択。KND*48TE選手はMIRRORを使用、序盤から厳しい配置が多いですが両者ほとんどブレずに進みましたが、徐々にDAIKI.選手が精度差をつけてリード後半の交互押しラッシュで全く差がつかないハイレベルな戦いの行方は、最後まで精度を保ち切りPUCを叩き出したDAIKI.選手の勝利となりました。こんな譜面ですら平然とPUCしてしまうDAIKI.選手でしたが、思えばこの人昨シーズンのPUCスターでした。それでも納得できんが…
 さて、第16試合の締めくくりとなる初見楽曲は影虎さんによるLOVE TONIC振り切れに振り切れたONE-HANDのゲージが不穏さを醸し出していますが、とにかく片手処理地帯が長く横に広いものになっていました。そして試合は大きく点差がつかない大接戦とヒートアップ。最後は終盤の片手処理で精度を保ち…PUCまで叩き出してしまったKND*48TE選手の勝利となりました。自身含め誰もが理解できないPUCを出してしまったKND*48TE選手、最後に見事な意地を見せることに成功しました。

 試合は8-4でシルクハットの勝利となり、4勝を決めて決勝トーナメント進出を確定させることとなりました。今回も全員が人智を超えた安定感を見せており、相変わらず他のチームにとって恐怖でしかないと感じさせる強さだったと思います。ただ初見楽曲をPUCしたKND*48TE選手にもまた誰もが戦慄したと思います。こういうリザルトを出してしまうからこそ、BPLはどうなるか展開が読めなくて面白いですね。

第17試合
GiGO VS ROUND1

 昨シーズン準優勝ながらも思うように勝ち点が伸びないGiGO、なんとしても勝ちを取りたいところです。しかしそれはエースBOLL選手の不振に苦しむラウンドワンだって同じこと。BPLの青赤対決はいつだってドラマを作り出します。

先鋒 -MEGA MIX BATTLE-
--H.R.-- VS REIK

試合結果
--H.R.-- WIN!!

 GiGOからは鍵盤力トップクラスの安定感を誇るリーダー--H.R.--選手が登場。一方のラウンドワンは器用さ無限大のREIK選手を出してきました。大きく傾向が違う両選手、選曲も全然傾向が違うものになりそうです。
 --H.R.--選手は得意の高難易度鍵盤曲を5曲ぶん投げてきました。対するREIK選手はメガミックスバトルでは珍しい特定の傾向に囚われない選曲をしており、メガミックスバトルへの戦略の違いも見えて面白いと感じました。試合は早速--H.R.--選手がGERBERAで点差をつけて勢いを乗せ、次のHug!! Vs. Hug!!も通してリードを乗せました。迎える5ターン目、REIK選手はなんとEXCEED GEAR Lv3を使わず温存と大胆な選択をしましたが、次ターンで--H.R.--選手がGlitter Flatter ScatterをEXCEED GEAR Lv2で通して大幅加点。ただここでREIK選手が*Feels Seasickness...*でEXCEED GEAR Lv3を放ち一時逆転。その後はEXCEED GEARのぶつかり合いとなりましたが、НУМЛをREIK選手が、Ghost Triggerを--H.R.--選手がカウンターしたことで混戦に。ラストターンは--H.R.--選手が自選のDivine's:Bugscriptをしっかりと通し、18-17で勝利となりました。普段はあまり会場の音声が聞こえない中でもはっきりと聞こえた「あっぶねえ!」という--H.R.--選手の叫びが今回の試合の壮絶さを物語っていたと思います。

中堅 -ONE-HAND-
SIRON. & DPE VS XD*POTE. & REIK

選曲
GiGO:プラネタジャーニー
ROUND1:†:OLPHEUX:†⇒ストラテジー⇒The star in eclipse
試合結果
DRAW

 GiGOはここで着実に取りに行くべく中難易度最強コンビのSIRON.選手&DPE選手を投入しました。対するラウンドワンは器用コンビのXD*POTE.選手REIK選手を選出。特にREIK選手は先ほどの惜しい敗戦を乗り越えられるかが注目でした。
 GiGOは跳ねたリズムに片手処理が混ざるプラネタジャーニーを選択。前半はほとんど横並び、中盤になっても大きく差はつかなかったものの間奏の終わり際でGiGOが大きくリード。最後まで安定感を保ったGiGOはDPE選手がMAX-10、SIRON.選手がMAX-11と非常に高いスコアを出して勝利。GiGOは勝利に一安心、一方のラウンドワンはかなり重い空気になってしまったように見えました。
 ラウンドワンは片手でトリルのような乱打を何度も叩かせる†:OLPHEUX:†を選択…したもののここでストラテジー。選ばれたのはなんとGiGOアドバイザーしーけーさんの曲であるThe star in eclipseとなりました。譜面傾向が大きく変わって高速の8分を叩き続けるものへとなった影響か、序盤からGiGOが押し気味の展開に。しかし中盤の交互押しでラウンドワンが一気に点差をひっくり返すと、3点差を守り切ってストラテジーを跳ね返すことに成功しました。特にREIK選手はMAX-5と見事なスコアですが…こっそりとDPE選手がMAX-1を叩き出しています。そして音割れ襲来

大将 -TSUMAMI-
DPE VS BOLL

選曲
DPE:SLEEPWALKER⇒ストラテジー⇒最小三倍完全数
BOLL:Scat Jazz Dance
新曲 :Inevitable Magic
試合結果
DPE WIN!!

 大将戦、ジャンルはTSUMAMIとなりましたがGiGOからはツマミを筆頭に高い精度を誇るDPE選手が登場となりました。ただ相手はラウンドワン、このジャンルなら当然エースBOLL選手が登場となります。この状況でDPE選手がどこまで強さを見せられるか注目でした。
 DPE選手は片手処理と細かい鍵盤が多いSLEEPWALKERを選択しましたが…やはりストラテジーが炸裂。選ばれたのは切り返しがわかりにくいツマミと縦連が厄介な最小三倍完全数となりました。BOLL選手はMIRRORを選択、ただ開幕の縦連でDPE選手がいきなりリードを奪うとその後ほとんどミスせず走り切り、終盤の縦連や最後の交互も押し切ってMAX-9で勝利となりました。このストラテジーを通し切ったことはGiGO、そしてDPE選手にとっても非常に大きかったです。
 BOLL選手はいつものFirestormではなくS-PUCを叩き出したことがあるうねうねしたツマミがしつこいほど絡み続けるScat Jazz Danceを選んできました。BOLL選手はこちらもMIRRORを選択、昨シーズンと異なり譜面が分かっている中でのプレーですが肝が冷えること必至の嫌な譜面ながら両者立ち上がりは完璧。ただ鍵盤地帯でDPE選手が大きなリードを作るとそのまま崩れることなく走り切り見事なカウンターを決めました。ここにきてGiGOにとって値千金の2タテを決めたことでこの試合の勝利を確定させ、万全の状態で最終楽曲に移ります。
 初見でTSUMAMIという嫌な予感しかない状況で出てきた最終課題曲はAlkomeさんのInevitable Magic。レーダーは右下に激しく偏る尖り全開状態、画面が激しく揺れたかのような激しい直角ラッシュで出迎えたド派手な譜面はジワジワとBOLL選手がリードとなりました。終盤の鍵盤地帯で差がグッと縮まったものの、最後は3点差でBOLL選手が意地の勝利。エースの強さを見せる結果となりました。

 結果は8-4でGiGOの勝利となりました。GiGOが昨シーズン何度も見せつけてきた鍵盤の安定感が今回も光ったのが大きかったと思います。ラウンドワンは他チームと異なりまだ2試合残していますが痛恨の3敗目となり、レギュラーシーズン勝ちぬけには2連勝が必須となってしまいました。エースBOLL選手が未だ不調気味なのも、チームにとっては苦しいところです。

第18試合
TAITO STATION Tradz VS GAME PANIC

 GiGO同様思うように勝ちを重ねられてはいないTradz、ここにきて現在3勝で勢いが止まらないゲームパニックとの対戦となりました。Tradzはここを勝利で3勝ラインに到達できるでしょうか、はたまたゲーパニがさらに勝利を積み重ねていくのでしょうか。

先鋒 -MEGA MIX BATTLE-
350B1 VS KANEKO

試合結果
KANEKO WIN!!

 先鋒戦、Tradzからは若き暴君350B1選手が登場となりました。対するゲーパニはここにきてエースKANEKO選手を繰り出す容赦の欠片もないオーダーに。日本最高VF保持者とKAC2023チャンピオン、最高峰の実力者によるメガミックスバトルが幕を開けます。
 350B1選手の選曲はいつも通りPEAK極まりない高速鍵盤、KANEKO選手はテクニカルな乱打とツマミと研究力が物を言う選択となりました。試合は3ターン目にKANEKO選手の選んだXHRONOXAPSULΞを跳ね返した350B1選手が、次ターンにAll for OneをEXCEED GEAR Lv2を決めて一歩リードとなりました。しかしKANEKO選手はすぐにScat Jazz DanceをEXCEED GEAR Lv3で通して差を詰める展開に。勝負は7,8ターン目に350B1選手が、9ターン目にKANEKO選手が加点し、10ターン目に350B1選手が放った星の透る夏空に願うをキワキワでKANEKO選手が躱してリード、そして返しのターンに極夜、暁を望んでを通し切ったことで勝負あり。最後は350B1選手がFoolish Heroで意地を見せたものの20-22でKANEKO選手の勝利となりました。350B1選手は激しい猛攻を仕掛けたものの、やはりエースKANEKO選手は強かったです。

中堅 -PEAK-
MURAKAMI & 350B1 VS PURAIMU & KN5

選曲
TAITO STATION Tradz:卑弥呼
GAME PANIC:ultra turbo
試合結果
DRAW

 いきなりメンタルにきそうな敗北となったTradzですが、中堅戦は得意ジャンルのPEAK。誰が出ても強いジャンルながらMURAKAMI選手と350B1選手が登場となりました。対するゲーパニはKN5選手とPURAIMU選手高密度から精度系まで広く対応できる編成。力のTradzとマルチタイプのゲーパニ、さてどんな戦い方をするでしょう。
 Tradzは2人とも皆伝なのでソフラン・縦連・24分と要素がてんこ盛りの卑弥呼を選択。序盤は圧倒的な精度でTradzがリードとなりましたが、サビでMURAKAMI選手のツマミがハズレ一気に差が縮まるとんでもない展開に。しかし最後までリードを守り切り2点差でTradzが勝利となりました。MURAKAMI選手のミスを350B1選手が自己ベストを出してカバーする、信じられない本番力を見せつけてしまいました…
 ゲーパニは中速乱打に時折絡む24分が厄介なultra turboを選んできました。PURAIMU選手はMIRRORを選択、開幕の24分からゲーパニが大幅リードを稼ぐとその後は全く崩れる様子を見せないまま進行。ほとんどCRITICALが見えない状態でKN5選手はMAX-8、PURAIMU選手にいたってはMAX-1とありえないスコアで勝利となりました。Tradzは細かいミスが発生してしまいましたが、全力を出せていても厳しい試合だったかもしれません。

大将 -ONE-HAND-
XD*LEVI. VS KN5

選曲
XD*LEVI.:最果ての勇者にラブソングを
KN5:ΣgØ
新曲 :Ars Magna
試合結果
KN5 WIN!!

 大将戦はKACで実現しなかったドリームマッチ、世界最強クラスの実力者XD*LEVI.選手ここまで何度も有り得ないリザルトを連発するKN5選手に襲い掛かります。
 XD*LEVI選手は昨シーズンの初見楽曲であった片手に寄った高速鍵盤を何度も処理させる最果ての勇者にラブソングをを選択。ただ他選ながら少しだけKN5選手が押す展開となりましたがすぐ横並びに。ただ中盤の24分鍵盤で少しづつKN5選手が押していき、崩れることなくMAX-30でPUCを出して勝利となりました。こんな譜面ですら崩れる様子を見せないKN5選手、どうなってんの?
 そんな勢いに乗るKN5選手の選曲は繰り返しの高密度乱打が難しいΣgØ序盤の片手トリルで9点ほどKN5選手がリードを取ると、精度は留まるところを知らず。次々点差を広げていき、結果はMAX-13。さらに自己ベスト-2点という驚異的な本番力、震えが止まりません。
 第18試合の締めくくりとなる最終楽曲、出てきたのはRizさんによるArs MagnaBPM269であまりにも大きすぎるノーツレーダという嫌な予感どころじゃない情報、レーダー通り高速で片手処理・ツマミ・縦連となんでもありの譜面となりました。試合は序盤XD*LEVI.選手がリードとなりましたが、KN5選手も大きく離されないようしっかりついていき中盤で逆転に成功。XD*LEVI.選手は初見でUCとなりましたが、試合は3点差でKN5選手が全タテに成功。大金星を飾っての勝利となりました。

 結果は2-10でゲームパニックの勝利となり、4勝を飾って決勝トーナメント進出を確定させました。今回はKN5選手のヤバさが際立っていましたが、KANEKO選手・PURAIMU選手も強烈なプレーをしっかり見せており、チームの総合力の高さが改めて思い知らされる試合だったと思います。Tradzは苦しい敗北で足踏み状態、XD*LEVI.選手が思うようにプレーできないように見えているのも気になります。残り1戦で上手くリカバリできるかがポイントになりそうです。

 次回のは3/13(水) 19:00~、いよいよYoutube配信最終週4試合の大ボリューム。どのチームが船橋アリーナで我々BPLファンを迎えるのかが完全に決まります。ドキドキハラハラの試合を最後まで、見逃すな。

がんばります